2002/07/14　笹川美和　新宿 タワーレコード（インストア）

新潟在住の19歳のソロシンガーです。ピアノ弾き語り系で、世代的には鳳山雅姫、junior size、伊藤サチコ…などと同じ層。いつもはピアノだけみたいですが、この日はギター、パーカッションのサポートメンバーと一緒で、珍しいパターンだそうです。
以前、音源を聴いた時には、わりと地味…というくらいの印象しかなかったのだけど、ライブで聴くと、インパクトがあり、けっこう個性的なボーカル。一瞬、矢野顕子などを連想させるところもある（声質は違うけど）。メロディーの感じも、洋楽的な影響というのはあまりなく、ある種、オリエンタルな雰囲気のある世界です。最近リリースしたCDのプロモイベントだったので、新作からの演奏がメインだったのですが、2曲目に歌ったCDタイトル曲「金木犀」などは、どことなく中国的な曲想。また、同じくC/W曲の「笑 -warai-」は原日本的なイメージでしょうか。プロフィールなどによると、キリスト教系の高校で賛美歌に親しみ、現在は短大で中国語を勉強中らしい（来月、中国に語学研修に行くという話をしてました）。曲を聴いて、そういうプロフィールを知ると、なんとなく「なるほどね」と思える感じなんですよね。中国でいろいろ刺激を受けて、さらに中国的、大陸的なロマンティシズムをベースにした曲が出来たりしたら、けっこうおもしろいかも…という気がしました。約30分。

ちなみに、この日は、真赤なキャミ系ワンピースで登場。わりと小柄なんだけど、長い黒髪が白い肌に映える新潟美人です。特に目が印象的。MCにも独特の味あり。男性ファンが多そうだ。(^v^)

開演15時→終演15時30分。

2002/07/13　VooDoo Hawaiians　渋谷 タワーレコード（STAGE ONE）

ちょうどアルバムリリース日ということで、レコ発ライブ。なんだけど、開演15分前くらいでも意外と集まったファンの数が少なく、タワレコ1階ではさかんに呼び込みをしている状態。まあ、開演時には50〜60人になってましたが。

しかし。いったんステージが始まってしまうと、もうそんなこと関係ない轟音パラダイス！　いや、むしろアメリカの田舎町でのワンナイトスタンド…の雰囲気が醸し出されてたりして。ロケンロールです。(^v^)　約40分＋Stage Oneでは珍しいアンコールも1曲で、正味45分のライブ。VDHのテーマでのっけからテンション高くスタート、2曲目は開演前にプロモが流れてた「ロックミシン」。これは轟音系かつメロディラインや歌詞もけっこう分かるキャッチーな曲。この日の中山さんは真紅の衣装で、渋いバンドメンバーを従え、まさに女王様状態。MCはほとんどなしで、中盤から後半→終盤へと盛りあがり系の曲を連発。ギターの澄田氏がボーカルをとる曲も2曲。ダンスナンバーではギャラリー数人をステージにあげて踊らせたり、まあお約束なんですが最後の曲では、客席フロアーに降りてきてギターを観客にさわらせるパフォーマンス。このあたりの盛り上げ、かきまわしなんかのワザは、さすがベテランという感じ。
そう、ベテランであっても渋さに転向するんじゃなく、好きな音楽をガンガンやってるという開き直りがカッコ良さに直結してる。だから、決してハードロック好みというわけじゃない私が聴いても楽しめるんだと思う。アンコールではワインを持ち出して前列のギャラリーにふるまったり、となかなかスペシャルデーという感じのライブでした。

2002/07/10　masumi　赤坂 グラフィティ

大型台風が首都圏に接近中…という天候の中でのmasumiファーストライブ。実は、彼女の公式Webサイトのタイトルは「masumi typhoon」だったりする。偶然ながら、まさに…という感じでしたね。この会場は、椅子とテーブルがあって飲み物や料理を楽しみながら音楽を聴く…というタイプのお店。雰囲気としては「ケントス」などが近いかもしれない。この日のお客さんは40〜50人という感じでした。

さて、ライブは、バンド（kyd＋g＋b＋perc）の演奏による約80分（アンコール1曲含む）。オープニングは最新CDから「HEAVEN」。オリジナルをメインにしながら、カバー曲もいろいろ歌ってました。「卒業写真」「オリビアを聴きながら」、カーペンターズの「スーパースター」、ジャズのスタンダード曲やボサノヴァ…など。バラードが好きというだけあって、ミディアム系の曲が多かった。
全体的な印象をひとことで言えば、歌は抜群に上手い。とってもよく伸びる声を持っていて、声量もあり、マイクをお腹のあたりまで離しても全然大丈夫。まあ、リラックス系のボサノヴァ曲でも、サビになると声を張ってしまっていたのはご愛嬌として…。(^v^;;　声質にはほのかな甘さがあり、音程もしっかりしているし、そういう意味ではまったく問題はなかった。
でも、同時に“それ以上の個性がいまいち見えない”というもどかしさも感じさせたんじゃないだろうか。そう、なんていうか、ボーカル教室の優等生の発表会を聴いているような…。まあ、まだファーストライブの段階で、あんまり厳しい見方もどうかと思うけど、今、こういう「バラード系の歌の上手い女の子」って、すごくたくさんいるからね。どうしても、あなたの個性は？…という聴き方になってしまうのだった。
あと、ビジュアル的にも一工夫欲しいところ。後半はタンクトップで頑張ってましたが、前半のグレー系ジーンズ上下っていうのは、どう考えても地味。たしかにすごい美人じゃないけど、親しみやすさはあるし、MCの感じも素直でわるくない。それだけに、もっと本来のかわいらしさを引きたてる演出が欲しかったな。

個人的には、ラスト1曲前に歌った「REMEMBER」、それとアンコールでピアノだけの伴奏で歌った「HEAVEN」（アコースティックバージョン）が印象に残ってます。

終演21時。