2002/07/20　一十三十一　渋谷 JZ Brat

2枚目のシングルをリリース直後のワンマンイベント。個人的にもライブ初見ということで、かなりの期待度を持って出かけたのだが、その期待はまったく裏切られることはなかった。いや、唯一「なんでこんなに短いの？」という点は、大いに名残惜しかったけどね。もっとたくさん聴いていたかった。

会場は、渋谷セルリアンタワー（東急ホテル）内のジャズクラブ「JZ Brat」。しかも開演は夜10時（22時）ということで、かなり大人向けの設定。この店はチャージ（1ドリンク）が2000円というお店なので、イベントを見るためだけでも有料なのです。当初、オールスタンディングと聞いてたけど、実際に行ってみると椅子席も開放されており、早めに到着したギャラリーは座って見られたみたい。私は9時半すぎに到着したのでステージと同じフロアに立ってましたが、結果的にはいい位置だったかな。ほぼ“かぶりつき”状態で聴けたからね。(^v^)。
さて、ライブは開演予定10分前（！）に、バンド（kyd＋g＋b＋prec）が静かに演奏をはじめ、ごく自然に始まった。客席の間から、すっとマイクスタンドに近づいていったのが、この日の主役「一十三十一」。黒のタンクトップ＋やはり黒のロングスカート。長い髪に羽根の飾り。しかし、何よりそのすくっと立った姿のよさが印象的。さして大柄でもないのに主役としての存在感を嫌味なく感じさせてしまうのだ。そして、やはり何といっても「歌」だろう。場所柄、ジャズ的なアレンジで歌うことは予想していたけど、実際その通りでスキャットやフェイクを多用した歌唱は、J-POPというカテゴリははるかに超えているし、かといって本格ジャズでもない。もっと躍動的で、様々なジャンルの音楽を型にとらわれずに飲み込んだ生命力にあふれるものだ。とっても肉感的。聴いているうちに、別の世界に引き込まれるような波動を感じる。ヴィジュアルによるところも大なのだけど。
冒頭は、おそらく「一十三十一のテーマ」という感じのかなりフリーな曲。そしてシングル曲「WAKE UP」、1曲はさんでデビュー曲「煙色の恋人達」と続く。最後は、メンバー紹介も含めて「フライディ」（←だっけ？記憶喪失）。バンドはさすがに上手い人を集めてましたね（「ベース・沖山ユウジ」って、あのジューシイフルーツの沖山氏？） MCの感じも、まさに歌姫的なカリスマ性があってよい。

全5曲、約30分のステージだった。これはいかにも短い。料金との対比でいっているのではないよ。素晴らしい音楽をもっと聴いていたかった…という素直な気持ち。そういう意味でいえば、2000円は安いともいえる。ゴージャス、ソフィスティケイテッド、エナジー、そしてロマンティック。いろんな形容詞はあるだろう。しかし、この歌の前では意味を失う。元ちとせに優るとも劣らない新人アーチストといえる。とにかく、これはものすごい才能だ。

開演21時50分→終演22時20分。

2002/07/20　Maybelle　新宿 タワーレコード（インストア）

6月リリースのマキシから3曲（つまり全部）、以前のアルバムから2曲、コンピ収録曲から1曲…の計6曲でした。メンバー2人＋サポートでアコースティックギターの男性1人。まあ、新宿タワレコのインストアステージですから、ちょうどいい編成でしょう。といっても、ユカリさんはキーボードとギター、ワカコさんはボーカルのほか、タンバリン、フルート、アコーディオン…といろいろ持ち替えて演奏していて、かなりサウンド的にはバリエーションをつくりだしてました。
個人的には、2月の下北沢シェルター以来。短い時間ながら、いっぱい演奏してくれたし、前回聴けなかった「キンポウゲの日々」もやってくれたので満足度は、かなり高かったです。あいかわらず、ワカコさんの“ヘタウマ”ボーカルも素敵。（←※注：決してうまくないんだけど独特の味があって、他人には真似できない。けっこう好きです） 英語の曲もいいけど、やっぱ日本語の歌詞でメッセージが向かってくる作品の方が彼女たちらしいと思った。
前半は淡々と曲紹介だけしてたMCでしたが、後半は「夏カレーに凝ってます（ワカコ）」「実家の海で心霊写真がとれて供養した（ユカリ）」…と対照的な“夏の話題”も披露。ユカリさんの話、いきなりコワすぎ。(^v^)　ちなみに、この日は2人ともけっこうおとなしい衣装でした。終演後、フロアでアンケート回収とかやってたけど、まわりに溶け込んじゃってました。基本的には、ライブバンドというより、レコーディングユニットかな、と思うのですが、また8月にも池袋でライブやるらしいので、ちょっと楽しみです。

開演19時→終演19時35分。

2002/07/14　revenus　渋谷 タワーレコード（STAGE ONE）

バンドとしてはけっこう活動歴があり、以前は、女性2＋男性1のスリーピース編成でシングル2枚をリリースしていたようですが、2002年から女性のみ4人のバンドにリニューアルして、いわば再デビュー。1stアルバムリリースにあわせてのイベントでした。
約45分で8曲ほど演奏しましたが、全体的な印象は、なんとなく粗い感じ。わざとラフな雰囲気を狙っているわけでもないだろうし、やはりこれは、現在のメンバーになってからの歴史が浅い…ということの現れなのかな？　ボーカルはルックスが中澤裕子似。ギターはわりとかわいくて、個人的には好きなタイプです。って、あんまり音楽性とは関係ない話題で申し訳ない。(^v^;;
曲的には、終盤にやったデビュー曲「千の瞳」などミディアム〜スロー系の曲の雰囲気が良かったんじゃないだろうか。

開演19時10分→終演19時55分。