2004/04/24　berry　川崎 ラ・チッタデッラ

2月に見たのと同じ会場での屋外イベント。前回と比べると、季節はもうすっかり春だし暖かいよね…と思って、シャツだけ着て行ったら、もう寒いのなんの！ 陽射しはあるものの4月上旬の気温だったらしく、震えながら見ることになってしまいましたよ。(^v^;;

さて、この会場は2回ステージがお約束。berryさん自身のアコースティックギターに加えて、この日はキーボードの男性がサポートで参加。一人増えただけなのに、その効果は実に大きく、サウンドの色彩感が一気に増す感じ。とても良かったです。
オープニングは、「Daisy」「蒼の時間」。アップテンポとミディアムバラードのコントラストが良い。明るい屋外のステージに似合うのかな…と思った「蒼の時間」も、歌っていくうちに聴く者を思わず引き込んでしまう力に満ちている。何度聴いてもいい曲だ。3曲目は洋楽のカバーで「KISS ME」。春らしいリズムの弾むようなナンバー。続いては「一番新しい曲です…」と紹介して歌った新曲。タイトルはまだないのでしょうか。これも初夏〜夏をイメージさせるような楽しいスピード感と berryさん独特の陰影のあるメロディー、ボーカルの組み合わせが素敵な曲。キャッチーだし、一発で気に入ってしまった。CD化はいつになるのでしょうか。そして最後は「seek」でしっとりとエンディング。サビの一部は中国語バージョンだった。約35分。

続けて2回目のステージも。セットリストを一部変更していたのは、連続で聴いているファンへの配慮かな。うれしい。1曲目は「ベル」。ここはギターだけでの弾き語りで歌う。しっとりしたバラード曲だ。2曲目からキーボードも加わって、まずは「月みず月」。これはけっこう好きな曲。でも、ひょっとしたらライブで聴いたのは初めてだったかも。ちょっと感動。その後は一回目とほぼ同じで、「蒼の時間」「KISS ME」「新曲」「seek」…という6曲だった（一回目は5曲）。約35分。
全体としては一回目の方が集中して聴けたかな。2回目は陽射しも傾いて、階段状の座席に囲まれたステージは日陰になってきたりしてひどく寒かったし、新鮮味という点でもね。まあ、好きで2回続けて見ているわけだから、自分の問題なのですが。

この日の衣装は、長袖Tシャツの上にワンピース。色目はわりと地味な茶系。足元はブーツ。声もよく通っていたし、このところの好調をずっと維持している感じでとても良かった。選曲的にはアップテンポ曲とバラード曲のバランスがよく、その中ではバラードの方が印象に残る。小編成だからというのもあるだろう。スケジュールをあわせてバンド編成でのライブもぜひ見に行きたい…と思った。
※ちなみに、今「ANAの国際線」に乗ると、berryさんがパーソナリティーをつとめる番組を聴くことが出来るとのこと。

1回目：開演13時30分→終演14時05分。
2回目：開演15時05分→終演15時40分。

2004/04/17　麻衣夢　吉祥寺 diskinn（インストア）

「マイム」と読みます。デビューミニアルバム「カミヒコウキ」のプロモーションイベント…だと思うんだけど、リリース自体は1月なので、レコ発という感じとは違いますかね。個人的には初見のアーチストだったのですが、ファンはけっこう集まっていて、曲によっては手拍子も自然に起こってました。

ソロシンガーでハンドマイクで歌うスタイル。この日は、すべてカラオケのバックトラックを使用。まずは、アルバム収録のカバー曲「みんな夢の中」（浜口庫之助作品）から。この曲は、加藤いづみさんもカバーしてたし、最近のはやりなのかな。日本的な歌謡メロディーの中にモダンな感覚があって、私も好きな曲です。それ以降はすべてオリジナル（麻衣夢さん自身の作詞＆作曲）で、「Loving You」「Simple」「Sugar」「カミヒコウキ」、そして最後は「夢の花」…というセットリスト。結局、約30分でアルバム収録曲をすべて歌ってくれるという、すごいサービスのインストアだった。
さて、そんな彼女の音楽の第一印象は、シンガーシングライターといっても、いわゆる弾き語りアーチスト系とはややテイストが異なるという感じ。どの曲もしっかりアレンジされていて、けっこう凝った構成なのが特徴。ボサノバと思って聴いていたら、ジャズのビッグバンドっぽいサウンドを使った4ビートメロディーへ、さらに別メロの大サビに展開したり…。あるいは80年代風アイドルポップスやスケール感のあるリリカルなミディアム曲があったり…とバラエティに富んでいる。J-POPというより、ミュージカルに使われる曲のような印象だ。大阪出身だといってたし、意外と宝塚のレビューの音楽とか好きだったりして。さらに洗練させれば、ショーの舞台で使っても違和感ないような気もしたけどね。一方、ボーカリストとしては発展途上中という印象もあり。このあたりは見守りたいところです。

この日の彼女は、Tシャツ＆ジーンズというわりとラフな衣装。せっかくかわいい人なので、ファッションはもう少し頑張りたいところかな。終了後、CD即売＋サイン会あり。

開演17時10分→終演17時40分。

2004/04/10　Swinging Popsicle　下北沢 440（ワンマン）

2週間前のタワーレコードでのインストアイベントを見て、急に行きたくなって予約を入れてしまったポプシクルのワンマンライブ。当初は別のイベントを見る予定だったのだけど、変更して良かった〜！という感じの充実ライブでした。

30分押しでの開場。でもこの時期、気候がいいので外で待つのも苦にならない感じ。すかさす前方の席を確保。インストアの時には下手（しもて）側から見たので、この日は上手（かみて）サイドをキープする。あとで見たら、最前列が一席空いていたんだけど、一番前はステージを見上げる形になってけっこう疲れるのです。
定刻を少しまわったあたりで「I just wanna kiss you」のPVを上映。スクリーンが上げられると、メンバーがゆっくりと登場してくる。ワンマンライブというのは、この余裕感がけっこう好きだ。この日は“アコースティック・セット”ということで、全員椅子に腰かけて演奏するスタイル。オープニングは「ブラインドタッチ」から。この曲ではギターの嶋田氏もアコギを演奏し、まさにアコースティックバージョン…な展開だったのだけど、2曲の「スノーイズム」でエレキに持ちかえると、あとはずーっとそのまんま。メンバー以外にサポートでドラムス＆パーカッションが加わり、リズムセクションも大充実。非常に私好みのサウンドとなっていたのだった（藤島さんはアコギ＆キーボードを演奏）。本編だけでも2時間近く、ほぼノンストップの演奏。
選曲は、最新アルバム「transit」からの曲を中心にしつつ、以前の曲もピックアップしていく構成。なにしろ10年近いキャリアを持つバンドだけに引き出しは十分すぎるほどある感じ。いかにもギターポップという英語詞の曲とか聴くとそんな歴史を感じたりする。個人的には、やはり以前の曲と比較すると、「transit」など最近の曲は洗練度が突きぬけているというか、ここにきて大きく一皮むけたのではないか、という印象。メロディーの持つ香気、おいしさがアップしているような気がする。
また、演奏もとても的確。CDで聴くのとあまり変わらないレベルのしっかりしたサウンドの中で、気分を昂揚させるような嶋田氏のギターが目でも耳でも楽しめる感じ（この日はそっちサイドに座ったのでよけい目に入ったわけですが）。ロックとはまた違う“ポップギターの神髄”…とかいうと言いすぎかな。いやいやそれくらいのレベルですよ。そして、2時間以上、ずっと歌いっぱなしの藤島さんのボーカル。最後までパワーが落ちることなく歌い切っていた。風邪がなかなか治らない…といってたわりには、全然OKの出来だったんじゃないでしょうか。そしてバンドをしっかりまとめていたベースの平田氏。気のおけないMCもお楽しみの一つなのだけど、途中ゲストを迎えるためのセッティングの最中に、「ちょっとお手洗いに…」といってステージを降りていなくなる、というお茶目な一面も見せてました（大きな水ボトルの飲みすぎという噂…）。
ちなみにこの日はゲストミュージシャンが2組登場。NON-POLLYのサトウヨシヤ氏（1曲）と、「transit」にも参加している山田貴巳氏（2曲）。いずれもギター演奏での出演。
後半はぐいぐいスピード感を増していくステージ。嶋田氏も「すわってる場合なんですかね？」とか言いながらドライブ感たっぷりのギターを弾きまくる。本編は「蛇行する」「ドントレットミーダウン」、そして「I just wanna kiss you」と最高の曲でしめくくったのだった。

もちろんアンコールもあり。最初は「ニーチェ」だったんだけど、ちょっとしたハプニングのため途中でやりなおしに。でもお客さんは喜んでたんじゃないかな〜。後半のインストパートでメンバー紹介。アンコールは結局ダブルになり、メンバーもここでは椅子を片付けてスタンディングスタイルでの演奏に。「サテツの塔」「remember」など懐かしめの曲で大いに盛りあがったのだった。
ちなみに、ポプシクルの「440」でのワンマンは3回目で、この日も含めてすべてSOLD OUT。お店の雰囲気とも合っていると思うし、この日みたいなライブならまた見に行きたいと思わせられた内容だった。

開演19時10分→終演21時25分。