2005/07/20　ドルチェ、[ma]、堀下さゆり、池田綾子　渋谷 duo MUSIC EXCHAGE

女性ボーカル系アーチスト4組出演のイベント「Accidenti！（アッチデンティ）Vlo.3」。お目当ては、アルバム「吾亦紅」が印象的だったドルチェ。また、この会場「デュオ・ミュージック・エクスチェンジ」も初めてで楽しみでした。かなり広い内部は、ゆったりとテーブル席が配置されていて、大人っぽく落ち着ける印象。ただ真ん中にドーンと2本ある大黒柱がちょっとジャマかも…。

○「ドルチェ」　トップで登場。ボーカルの深野さんとピアノの戸澤さん、2人だけでの演奏。5曲のうち最初の3曲はバックトラックも使用していて、アルバムと同じ雰囲気を再現していた。ミディアム〜スローの曲を中心にしながら、彼らのいろんな側面を見せる曲を幅広く選んでいたのではないだろうか。しかし、何といっても一番印象的だったのは、深野さんの声の美しさ。ぱっと歌いだした瞬間に、ほーっとため息が出る感じ。CDでもその美声に酔わされたのだけど、ライブでもそのイメージは変わっていない。シルクのように優しく包み込む感じで、その特徴である和風メロディーとの相性が抜群。「染」や「我も恋う」、「恋し里へ」といった曲が特に良い。個人的には、童謡風のメロディーが気に入っていた「ほたる」が聴きたかったのだけど、この日は演奏しなくてちょっと残念だった。MCも大人っぽく落ち着いていて、NHKなどの音楽番組を思い起こさせる品のよさ。たしかに弾けた要素はないので、物足りなさを感じるむきもあるだろうが、それはそれでいい感じだと思った。福岡が本拠地なので、東京ではいつでもライブが見られるというわけではない。この日は行ってよかったと思った。約30分。

○「[ma]」　ボーカルとピアノ、メンバー2人だけでの演奏。個人的にはライブを見るのは約1年ぶりになる。この日は「夏」をテーマにした曲を特集したステージ。夏といえば甲子園。長野在住の彼女たちは、高校野球長野県大会のテーマ曲も担当しているそうで、そんな曲も聴かせてくれた。ただ、私の好みからすると、彼女たちのメロディーはちょっとあっさりしすぎなんだよね。味のないソーダ水みたいで、爽やかなのは分かるんだけど…。うーん。約30分。

○「堀下さゆり」　ピアノ弾き語り。彼女のライブも1年以上ぶり。お菓子系の甘いボーカルと独特のメロディーラインの曲は健在だ。最近ではワンマンライブもやったり、ファンも着実に増えてる雰囲気だけど、個人的にはキャラが濃すぎてちょっと引き気味だったかも…。曲はけっこうリリカル系なのに、MCになるといきなりチャンネルが変わったみたいに、ハイテンションになる。もうちょっとトータルで雰囲気をつくった方が良いのでは…なんて思ってしまった。あと衣装も普段着すぎないか？（久しぶりに見たのに、苦言ばかりでスマン）約30分。

○「池田綾子」　これまで意外とご縁がなく、ライブはこの日が初見。サポートにピアノ、アコースティックギター、ベース、パーカッションの4人。きれいな声と素直な唱法。耳にすんなりなじんでいく感じだけど、逆にいえばクセがなさすぎて、ひっかかりが少ない気もする。アップテンポの曲よりも、スロー〜ミディアムの曲の方が本領発揮だろうか。この日は7月リリースの新しいアルバム「Lunar soup」からの曲を中心に演奏。全曲自作。ラスト1曲だけはサポート陣を下げて、バックトラックを使って歌っていた（でも、聴いてみると普通に楽器のライブ演奏でやっても、そんなに変わらない感じの曲だった気が…）。ラストはあっさり終わって、「ん？ アンコールかな」と思ったんだけど、客席からはなぜか拍手が起こらず、そのまま会場も明るくなってしまった。ちょっと尻切れトンボな印象だったかも。※初めて実物を見たんだけど、すらっと背が高くてなんか雰囲気は良かった。MCもさっぱりしてるし、表情もカワイかったです。(^v^) 約40分。

この日はドリンクオーダーだけだったけど、プログラムとかを見ていると、普段は食事メニューもいろいろ種類があるみたいです（会場）。カジュアルな雰囲気のディナーショー向けのハコ…って感じでしょうか。

開演18時40分→終演21時20分。

2005/07/17　ユンナ　原宿 ラフォーレ原宿 玄関前特設ステージ

シングル「もっとふたりで」のプロモーションイベント。前日が大阪、この日が東京で、ユンナさんにとっては初めてのイベントだったらしい。真夏といってもいい暑い中、会場にはかなりの数のお客さんが集結。100人以上、最終的には150人くらいは集まってたのでは。しかも、その約95％が若い男の子…ということで熱気がすごかったです。(^v^)

ステージには白いグランドピアノ。弾き語りスタイルの演奏なんだけど、基本的にはバックトラックを使っての演奏だ。1曲目は「ほうき星」。MCをはさんで2曲目は新曲の「もっとふたりで」と続く。まあ、この会場の場合、3曲くらいかな、最後の曲は何だろう…と思っていたら、「以上で終わりです」。ええっ？ 2曲だけっていうのは、イベントの中でも最短の部類だろう。その後、CD購入者にはサイン入りフォトカードを直接手渡し…というのをやっていたんだけど、ずっと見ててもしかたないので、適当に撤収することに。
久しぶりに見たライブの感想としては、アップテンポの「ほうき星」はやや固さが気になった感じ。1曲目で緊張していたせいもあるだろうけど。個人的な好みとしては、「もっとふたりで」のような柔らかさの生きるナンバーの方がうんと良い。この曲は、歌うとしたらけっこう難しそうな気がする。ライブでもきちっと歌っていて立派でした。弾き語りながら、ちゃんとお客さんの方に視線を送っているところも良いしね。MCもすべて日本語でなめらかだったけど、緊張のせいか「敬語」関係がややアヤしかったかも。でも、ファンの目には「カワイイ」と映ったんじゃないでしょうか（まあ、日本人でも敬語がアヤしい人は珍しくないし）。

次回はちゃんとしたライブで、曲数も聴きたいところ。「チョコミックス」とかで呼ばないんですかね。

開演16時05分→終演16時15分。

2005/07/10　Salyu　渋谷 HMV（インストア）

アルバム「landmark」のプロモーションイベント。全国のインストアを回ってきての最終日がこの日だった。会場に行ってみると、意外に警備が厳重で、整理券を持ってないと見られないような雰囲気（もちろん私は持ってません）。それでも未練たらしく、隣接してるジャズコーナーをひやかすフリをしながら立ち去らずにいると、店側のお情けで「整理券のない人もどーぞ」ということになり、ようやく観覧スペースへ。(^v^;;

本当にこの日はお客さんが多く、ざっと200人以上はいたのではないだろうか。全国区の人気者、おそるべしである。当然、後ろの方に立っている私の位置からはステージはほとんど見えず、ほぼ純粋に音だけを聴くような感じのイベントとなった（まあ、それでも聴けただけラッキーなわけですから）。
定刻になると、Salyuさん登場。サポートはアコースティックギター1台のみ。今回のアルバムは、ポップなバンドサウンドに仕上げているところが気に入っていただけに、かなり予想していたとはいえ、アコースティックライブというのは、ちょっと残念ではある。セットリストは、本編の最後が「彗星」だった以外は記憶が不確かなので書かないけど、5曲＋アンコール1曲ではなかったか。全体の印象としては、もっと繊細な歌を歌う人というイメージがあったのだけど（以前にライブハウスで2回ほど聴いている）、この日はなんだか妙に粗い…というか、声を必要以上に張ってばかりで、ピッチにも一部あやしいところがあり、あまり期待に応えてくれる出来ではなかったような気がした。そういえば、以前聴いたときにも、声の雰囲気はいいなと思いながらも、どうしても引き込まれてしまうという現象が起きなかった記憶がある。いい歌い手の場合、じっと聴き入ってしまうものだが…。
そういう意味では、今回のアルバムは、歌だけをクローズアップするのではなく、バンド的なサウンドとのあわせ技で非常にレベルの高い世界を作り出したような気がしていた。おそらく、私の感覚との相性なんだろうけど、この日のライブでは、その良さがやや出なかったような気がしてしまった。

MCでは、ものすごく元気がよくてこれまたびっくり。こんなキャラだったっけ？

開演14時05分→終演14時43分。