2005/11/12　柳田久美子　吉祥寺 HMV（インストア）

ミニアルバム「リトル・バイ・リトル」のプロモーションイベント。全国で10カ所やるみたい。この日は土曜日の昼間…ということで、店内もいまいち人の数が少なく、フリーのお客さんというのはあまりいなかったのかもしれない。最終的にはそこそこ集まってましたが…。

アコースティックギターでの弾き語り。同じパターンをタワーレコード新宿で見たこともあるけど、その時は椅子に腰かけて歌っていた。今回は立った状態でのスタンドマイクだ。歌っていくのはもちろん「リトル・バイ・リトル」からの曲。1曲、前作のシングル「観覧車」も演奏。この中盤での「虹色ラブレター」へと続くあたりが一番盛り上げていた部分かな。ギターも力強く、エンディングでガンガンかき鳴らしたりしている。ただ、そういうのが本人のキャラ（個性）にあっているのかどうか…となると、何ともいえない。もともと、「リトル・バイ・リトル」という作品自体、わりとシブ目の内容である。一人で盛り上げろと言われても、ある程度限界がある感じだ。出来れば、パーカッションだけでもいいので、サポートで一人ついたら印象がまた変わるんだろうな、なんて思った。計6曲。

MCに関しては、客席に投げない方がいいような。どうせ反応ないんだし、自己完結した方が全然ましだと思う。吉祥寺の近所に住んでいるということで、プライベートでもよく来ます…とのこと。そのせいか、この日は本当に普段着っぽい衣装だった。しかし、メジャーで活動してるアーチスト（しかも若い女性アーチスト）なんだから、もうちょっと気合が欲しいねぇ。別にスカートはけとか言わないけど…。(^v^;;

開演15時→終演15時30分。

2005/11/09　hiro:n、Cosa Nostra、沖井礼二＆CERVEZA、櫛引彩香、metro trip　渋谷 O-nest

「aar records」（アールレコーズ）というレーベルの立ち上げ記念イベント。所属アーチストお披露目とゲストを迎えてのパーティーライブです。特に、hiro:n、櫛引彩香の2アーチストは一時期半分追っかけみたいにライブに通ってたこともあり、何となく因縁を感じるものもあって行ってみた次第。

○「hiro:n」　彼女の目指す音楽性と私の好みが微妙にズレだしてからは、ライブで聴く機会も減っていたのだけど、この日の会場には初期の頃からのファンとおぼしきお客さんも多数。彼女がステージに登場してきただけで、かなりの声援が飛んでいる。根強いファンの多さには驚くばかりだ。サポートは、アコースティックギターに懐かしい円山天使氏。他にパーカッション、アルトサックス（フルート）。基本は最近やっている路線の曲。コード感が希薄で、純粋なメロディーだけが余分な装飾のない状態で提示されるようなナンバーだ。感覚としては、ある種のフリージャズに近い感じさえする。しかし、私個人も時間の経過とともに、かつての「ポップなhiro:n」の呪縛が解けてきたようで、以前とまったく切り離して聴けば、テンションが高く面白い音楽だとも思えてきた。管楽器の導入もいい効果を生んでいる。一番最初にやったミディアムテンポの曲、最後に演奏した新曲…あたりがとてもよい。以前からおなじみの「デリシャス」なども悪くない。逆に、「もっとも初期の曲をやります」と言って歌った「マーガレット」などは違和感があった。アレンジは最近の仕様なので、どうにもオリジナルのメロディーとの折り合いがよくない。古くからのファンへのサービスのつもり？…なら個人的には要らないと思った。この日は、初めて彼女が「現在やっている音楽」を肯定的に受け入れることが出来た気がする。CDを買って自宅で聴きたい…かどうかはまだ分からない。でも、ライブでこの空気を共有するのは悪くないと思った。※MCもあいかわらず得意ではないようだけど、とても滑らかになったな〜。それも含めて、いわゆる女っぷりが上がった気がした。最後、帽子をとって挨拶したとき（この日も大好きなハンチング）、いや〜キレイになったじゃんと素直に思ってしまったよ。(^v^) 約30分。

○「Cosa Nostra」　ゲストでの出演。有名な存在だけど、普段はクラブイベントなどへの出演が多いので、これまでご縁がなく初見（CDは持ってますが）。それは本人たちもMCで言っていて、この日のいわゆる「ライブハウス」というのは、ちょっとアウェー感覚だったのかも…。メンバー3人（ボーカル、ギター、リズムボックス＋テルミン他）に加え、サポートでキーボード、テナーサックス…の5人での演奏。リズムは打ち込みを使っているので、これでほぼフルメンバーだろう。いわゆるクラブ系といっても重低音ビシバシのハウスみたいなものではなく、軽快なラテンリズムを使った曲やポップス的なナンバーが多いのが特徴。CMでおなじみの「Jolie」とか、カバー曲の「Suger Town」などはとても親しみやすいものだ。しかし、やはりライブハウスだからなのか、あまり踊る（体を動かす）人はいなかったようだった。楽しく聴いてたのだけど、ステージ側からはやりにくかったかな…。(^v^;; ※小田玲子さんはやはり元モデルだけあって、とても美しかったです。横でギターを弾く桜井鉄太郎氏とのギャップにもびっくり。約40分。

○「沖井礼二＆CERVEZA」　行く前は沖井さんって誰？…と思ってたのだけど、元シンバルズの沖井氏だったんですね。自身のバンド「CERVEZA（セルベッサ）」を率いての演奏。自分でベースを弾きながら歌い、他にギター、ドラムス、パーカッション、キーボード、オルガン（兼女性コーラス）という6人編成。キーボードとコーラスを担当してる女性はシトロバルの米山美弥子さんだ。シンバルズのサポートもやっていたようなので、その流れだろう。サウンドは疾走感のあるブリティッシュギターポップという感じ。アップテンポのナンバーを連発し、とにかくノリがいい。ギター、キーボードのサウンドも決まっている。歌詞はほぼ英語で、なにを歌っているのかさっぱり分からないんだけど、サウンドだけで聴かせてしまう勢いを感じた。キャリアのある人だし、何がカッコいいのか細かいところまですべて分かってる感じ。これは相当なもんでしょう。MCは一転、親しみやすく客席とのやりとりもくだけた感じでおもしろい（知り合いがたくさん来てたみたいで突込みがスゴかったせいもある）。音楽的にも、またそれ以外の部分でも盛り上がりましたね。約40分。

○「櫛引彩香」　バンドでのライブ。新しいアルバムを一緒につくったというメンバーは、ギター、ベース、ドラムスの3Pバンド。ビッキーさん自身もキーボードを弾きます。セットリストのメインは、もちろん新しいアルバム「LIFE」からの曲。彼女のライブは何度も見てきたけど、ここまでバンドサウンドというのは、案外初めてかもしれない。シャープなキレ味のある、そしてビート感のあるサウンド。1曲目が終わったあと、ものすごい勢いで「みなさん、こんばんわ〜！！」と手をあげて叫ぶという、いつもの彼女からは予想できないハイテンションだったのだけど、あとのMCで語ったところによれば、「もう待ってる間に3杯くらい飲んでしまいまして…ちょっと酔っ払ってますね〜」という状態だったらしい。まあ、歌自体はちゃんと歌ってたのだけど、前回タワーレコードのイベントで歌詞を飛ばして、「次回はきっちりやります」とリベンジを誓っていたわりに、お酒を飲んでしまうとは…。ちょっと自由すぎる？(^v^;; この日は、久々に日本語歌詞の曲も演奏していた（「Brand-New Me、Brand-New Morning」）。約35分。

○「metro trip」　長丁場イベントのトリはメトロ・トリップ。この日は、メンバー2人（ボーカル、アコースティックギター）の他に、キーボード、ギター、ベース、ドラムス、パーカッション、アルトサックス（ソプラノサックス）…という8人でのステージ。ビッグバンドといってもいい豪華な布陣だ。ただ、ボーカルの日野さん、最初の2〜3曲はちょっと緊張してたみたいで、どこか固い感じの歌になっていただろうか。後半はしだいにほぐれてきてペースも上がってきたな…というところですでに終盤。ちょっと残念でした。最後の曲だけは、サポートメンバーをさげて2人だけでのアコースティックギターバージョンでの演奏。しっとりした締めになった。※この時点ですでに23時過ぎ。アンコールでもう1曲くらい聴きたい気分もあったのだけど、時間の関係（？）もあってかお開きに。約30分。

5組出演だからインターバルは4回。この日はどの出演者もほぼフルメンバーで臨んでいたので、セッティング変更にも時間がかかる（平均15分位）。この時間を埋めるDJに、古澤大（paris match）、松田岳二（Cubismo Grafico）…とこちらもなかなか豪華でした。※自宅に帰ったら日付が変わってました。もっと遠いところから来た人は大変だったのでは。

開演19時→終演23時05分。

2005/11/06　櫛引彩香　新宿 タワーレコード（インストア）

アルバム「LIFE」のプロモーションイベント。前回見たのがミニアルバム「I'll be there」のイベントだったので、約1年半ぶり…ということになる。雨の日曜の夕方というのに、ステージ前にはかなりの人数が集まっていて、けっこう盛況といっていい集客だったのではないでしょうか。

ステージにはキーボードが一台だけ。さくっと登場したビッキーさん、ジーンズに薄いグリーンのニットの上着という、わりと地味ないでたち。弾き語りかと思ったら、この日は全曲バックトラックを使ってのライブだった。キーボードは音が出ているのかどうか分からないくらいの扱い。確かに新しいアルバム「LIFE」のサウンドは、リズムを重視したカラフルなものなので、鍵盤一台で再現というのは難しかったのだろう。歌詞は前作のミニアルバム同様、全曲英語詞。この日は6曲ほど歌ったのだけど、ビッキーさん自身、「今日はいろいろツメが甘くてごめんなさい…」と謝ってばかりだったように、歌詞は飛ばすわ、そのまま歌えなくなるわ、途中で機材のセッティングを直すわ…と、決めるべきところを決められなかった内容だったのではないだろうか。英語詞については、「洋楽への憧れの気持ちから、また訳詞を見ながら詩の世界の広がりを感じるのも洋楽の魅力だと思います」と語っていたけど、個人的にはやはり思い入れが半分になってしまうような気がしてしまう。それと、もともと比較的あっさりした歌唱スタイル（それが個性＆魅力でもある）のビッキーさんと、メリハリが必要な英語って相性がどうなのよ…という気もするんだけどね〜。まあ、そのあたりはアーチストが最終的に判断してやってることだから、尊重するしかないのでしょう。MCでは、「以前メジャーで活動してた時よりもお客さんたくさん来てくれて、インディーズも悪くないですね…」なんて発言も。キャラはあいかわらずの女王様系か。(^v^;;

3日後のO-nestでのライブはバンド形式ということなので、サウンド的にはよりダイナミックな演奏が期待出来るかも。当面は歌詞ではなくサウンド中心に聴くことになりそうだ。内容的にも、この日のリベンジで挽回してほしいものです。終演後CD即売＋サイン会あり。

開演18時05分→終演18時35分。