2005/11/22　the Indigo、伊吹 唯　原宿 アストロホール

6thアルバム「flair」のレコ発ワンマンライブ。考えてみたら、インディゴのワンマンは、個人的には今回が初めて。CDはオリジナルアルバムが出るたびに買ってるのですが…。そういう意味では、かなり期待度も高く、しっかり前売りチケットを買って臨んだのでした。

○「伊吹 唯」　オープニングアクト。ワンマンでもOAあり…というのは結構いいと思う。特に平日の場合などは、仕事モードから音楽モードに頭を切り替える必要もあるし。さて、伊吹さんは主にピアノ弾き語りで活動しているソロシンガー。20歳の女子大生だそう。この日はサポートにギターとパーカッションを加えての3人での演奏。四谷天窓系って感じでしょうか。フォークっぽい、あるいは和風なメロディーがわりと多い。初々しい歌声はきれいだけど、ちょっと「歌のおねえさん」的なところもあり、好みが分かれるところかも。トークはきちんとして好印象。OAにもかかわらずファン多数。5曲、約30分。

○「the Indigo」　「ファンタジスタ★ガール」のビデオ上映に続いてのオープニングナンバーは、やはりレコ発ということで、アルバムの1曲目「Joyride To The Moon」から。この日の「フレアーバンド」は、ギター、ベース、ドラムス、キーボード。コーラスにはビッキーこと櫛引彩香さん。曲によってテナーサックス（ソプラノ）、トランペットのホーンズ2人が加わる。メンバーでは市川さんがギター、キーボード。ボーカルの田岡さんもギターを弾く曲あり。合計9人での色彩感豊かなサウンドだ。最初からぐいぐいドライブするバンドの勢いが素晴らしく、あっという間にその世界に引き込まれてしまう。
2曲目はちょっと意外に「スーパーボール」。他にも「ココロニ」など旧作品からの曲も何曲か演奏していたけど、基本的には新作からのナンバーが中心のセットリストだった（正確な曲目、曲順がオフィシャルなどに出てくれるといいのですが）。前半はMCも最小限で、曲をどんどん演奏していく感じ。「I'm Busy」ではたっぷりフィーチュアされるテナーサックスのモリモリ感がたまらなく、「君のそばにいてあげる」のしっとりしたメロディーに聴きほれ、「愛の呼吸」ではトランペット（コルネット？）にバカラックをしのぶ。最近のけっこう大人っぽいシティポップ風の曲も、田岡さんのあの声で歌われることで、甘酸っぱい永遠の青春を感じさせるものに変わる。これこそまさしくインディゴ・マジックだよな〜と、その世界にハマりこんでいく幸福感…。
中盤では、メンバー2人＋パーカッション、テナーといった3〜4人でのシンプルな編成でのパターンも披露。田岡メロディーのショウケース「Just The Way You Are」、再度サックスが活躍する「リミッター」。緩急のメリハリをつけたステージ運びだ。後半になると、メンバー紹介で始まるアップチューン、そして最新シングルの「ファンタジスタ★ガール」へ…と盛り上げていく。ここでは同曲がテーマになっているアニメ「アニマル横丁」のキャラも登場。手に動物のぬいぐるみ（指人形）をつけて歌う田岡さんとビッキーさん、2人で時おりアイコンタクト。楽しそう＆カワイイネ！ このあたりからは、韓国デビューの話題など、市川さんとのかけあいMCもたっぷりで、ゆとりのある進行になる。会場には韓国からの留学生のファンも。ちゃんと韓国語であいさつを返す田岡さん。うーん、インターナショナル。曲は、80年代っぽいセンチメンタルなメロディーが効いてる「Journey」、ビッキーさんもイチオシの曲「Waiting For You」と続く。田岡さんのボーカルには歌うことの喜びがあふれているようだ。そして、コダワリ抜いた市川さんのアレンジ、腕っこきのミュージシャンによるハイレベルな演奏。本当に安心して聴ける。気持ちよくリズムに体をまかせることが出来る感じだ。
そして、楽しい時間はあっという間に過ぎて、最後の曲はもちろん「flair」。コーラスのパートを会場のお客さんも含めた全員で歌い、なごやかに本編のエンディング。約100分。

アンコールは懐かしい曲中心の組み立て。「UNDER THE BLUE SKY」「大切なもの」、そして「BLUE」。やっぱり最も初期の曲って、アーチストにとってはすべての原点なんだろうな。アンコール約15分。

それにしても、インディゴのライブ、本格的に聴いたのは初めてながら、その内容、密度の濃さに改めてうならされてしまった。熱心なファンからすれば何を今さらっていう感じかもしれないけど…。CDでは、いつも職人的にきっちりしたサウンドづくりの彼ら。聴き手はワガママだから、時にその破綻のなさが物足りなく思えてしまうこともある。しかし、ライブになると、もともと完成度の高い楽曲に適度な「ラフさ」（ダイナミックさ）がミックスされて、なんともいえない絶妙な味わいを生み出している…。CDとは違う、インディゴの新しい魅力を発見できた夜だった。本当に楽しませていただきました。もっと行かなきゃいけないな〜。(^v^)

開演18時40分→終演21時25分。

2005/11/20　エイプリルズ、Electlink、strawberry record、chelucy、藤田麻衣子　渋谷 PLUG

エレクトリンク主催のパーティーポップイベント「Brand New Colors」。単にライブだけではなく、インターバルにお笑い芸人さんが登場したり、テキーラタイム（！）、プレゼント抽選会…など盛りだくさんな内容。期待しつつ、開演時間ぎりぎり位に到着してみたら、なんとまだ客入れの最中でした。およそ30分押しでのスタートです。

○「藤田麻衣子 with playmate」　女性シンガーソングライターで、普段はピアノ弾き語りで歌っているそう。この日はバックにギター、ベース、ドラムスの3Pバンドを加えての演奏。「バンドでのライブは初めてなんですよ」とのことだったけど、すっきりしたアレンジできれいに決まっていたと思った。「恋におちて」「君のそばに」「未来を」「横顔」「忘れないで」…とセットリストにはいかにも女性ソロシンガーという感じのタイトルが並んでるけど、曲調はけっこうポップ。透明感のあるボーカルの声質もきれいだし、ここ一発での声の伸びも気持ちよかった。曲は詞先で作るというせいか、歌詞のフレーズとメロディーのなじみが良いのもポイント（変なところで切れたりしてない）。1曲だけ弾き語りもあり。約30分。

○「chelucy」　「チェルシー」。コンテモード系、あるいはレディメイド系なバックトラックでポップなナンバーを歌う姉妹デュオ。金髪のショートカットウィッグに、60年代ツィッギー風の超ミニワンピース…という、そっち方面のお客さんならハァハァしちゃいそうなコスチュームがたまりませんわ（私も若干そっち方面入ってます…）。しかも、2人ともスタイル抜群だし美人だし。お姉さんのまつゆうさんがコーラス、妹のみずたまさんがメインボーカルって感じだろうか。4曲だけと短かったのがとても残念。この系列のサウンドは基本好きだしね。サエキけんぞう曲もあり。約20分。※あとでWebサイトを見たら、音楽以外にもいろいろ幅広く手がけてるユニットなんですね〜。ライブはたまにしかやらないようなので、見られてラッキーだったかも。

○「strawberry record」　「ストロベリー・レコード」という名前のバンド。由来はボーカルの人の頬がすぐ赤くなるからだとか…。MCでの発言から。本当かどうかは不明だけど、この日もやっぱりちょっと赤くなってたような。会場の女性客からは「カワイイ〜！」の声。編成は、女性ボーカル、ギター、ベース、キーボード（シンセ）、そしてサポートでドラムス。軽いポップ系の曲とダークで重いロック系の曲と2パターンあるそうだけど、この日はイベントのカラーにあわせてポップ曲中心のセットリストだった。ボーカルはヘタウマ系とでもいいましょうか、やや不安定なところもある。声質は好きだけどね。アルバムをすでに6枚も出している、とても多作なバンド。約35分。

○「Electlink」　ちょっとご無沙汰で、ライブを見るのは1年半ぶりとなったエレクトリンク。前回はかなりロック寄りにシフトしたのかな〜という印象だったのだけど、この日は大編成バンドによるアーバンソウルテイストなポップという雰囲気だった。バンドは、ギター、ベース、キーボード、ドラムス、パーカッションに、ホーンセクションとしてテナーサックス、アルトサックス、トランペット。そこに女性ボーカル＋女性コーラス…という10人でのステージ。ホーンズが加わったことで、サウンドには迫力とゴージャス感がある。メロディーなど曲の構成も、甘さのある大人っぽさと勢いがうまくミックスされたものになっていて、聴き応えもなかなか。ペコンボみたいにスキャットだけの曲などもあって、お洒落度も急上昇だね。以前からおなじみの「雨上がる」といった曲も、現在の仕様でアレンジしなおされている。このジャンル、最近はかなりの激戦区。頑張ってほしいものです。約30分。

○「エイプリルズ」　最後の出演者として登場。この日はここまでの予定が押しに押し、当初21時からの予定だったエイプリルズの演奏が始まったのは、なんと22時15分だ。しかし、いったん音が鳴り始めると、それまでの立ちっぱなしの疲れも一気に吹っ飛ぶミラクルなエイプリルズ・ワールドに次元転換！ オープニングはNTTドコモとのタイアップという新曲で、おなじみのVJでもドコモの携帯ととも渋谷の街をかけめぐる。そのまま曲は「ASTRO」へ。さらに加速していく。この日は、メンバー3人＋ギター、パーカッション、VJ（ダンサー）。そして中盤からは例の巨大パンダもステージに登場。「キラメキ・ムーンダイバー」「パン・ダ」「タイム・アフター・タイム」「初めの終わり」…とアップテンポでノリのよい曲を連発。イマイ氏は風邪で喉を痛めていたらしく、一部の曲ではちょっと声がガラってたけど、そこは気合で乗りこえる。イグチさんは鮮やかなグリーンワンピース＋赤いベレーという一足早いクリスマスカラーの衣装でキュートな魅力も全開。ステージ前はエイプリルズファンが集まって振りつきで踊りまくる。「タイム…」はカラオケ映像も公開。流れる歌詞にあわせて皆さんで歌って下さいという趣向。ラストは「サントス通りで恋をしよう」。ライブならではのビートも素晴らしいし、やはりモノが違うね…という感じ。とても楽しい時間でした。約30分。※年内はこれがライブ納めらしい。次回が待ち遠しいです。

以上、ライブ部分だけについて書いたけど、インターバルでMC（お笑い）を担当したのは日豪混成コンビの「ジパング上陸作戦」。本職の吉本の若手芸人だ。最初は苦戦してたけど、後半ではお客さんも慣れてきて、すっかり会場にもなじんでいた。あと、日曜だったし終演時間がもうちょっと早かったらよかったよね〜。エイプリルズの途中で帰るファンもいてかわいそうでした。でも、この企画は来年からも続けていきたいということなので、期待してますよ！ ※テキーラ？ 個人的には遠慮しちゃいました。本命のエイプリルズ登場前だったし、酔っ払ってぼーっとしては意味がないので。すいません、ノリが悪くて…。(^v^;;

開演18時30分→終演22時45分。

2005/11/13　モダーン今夜　新宿 タワーレコード（インストア）

アルバム「愛しいリズム」のプロモーションイベント。2週間ほど前にO-WESTでのレコ発ワンマンライブ（それもメチャクチャ充実した内容）を見たあとにインストア…というのは、個人的には順番が逆という感じもするのだけど、とりあえず行ってみました。

小さい新宿店のステージには11人全員は乗り切れない。そのためホーンセクションとバイオリンはステージ前、そしてキーボードはステージ上手（かみて）のお客さんと同じフロアに降りての演奏だ。ボーカル、マキさんはワンマンの時と同じオレンジ色のドレスで登場。この日のセットリストは、「風の道しるべ」「涙の雨」「おやつのじかん」「君なんか」「愛しいリズム」「名犬ジョディー」の計6曲。内容的にも、ライブハウスなどで演奏するのと同じアレンジで、しかもMCではそれぞれの曲の由来などを、十分時間をとって説明してくれたのはファンにはうれしいところ。特に「おやつ…」には思いいれがあるらしく、キーボードのタムさんも加わって、いろいろ話してくれた。それによると、これは友達の結婚式のために作った曲らしく、「結婚前にこの曲を聴くと幸せになれる、結婚してる人が聴けば離婚を思いとどまる」という効果があるらしい。「統計をとってもいいくらい」と力説していた。この曲では、リャンペイさんのウォッシュボードが印象的。本当にいろいろな楽器を使いこなす人だな〜と感心。ちなみに、この日のライブ告知もリャンペイ氏が担当。「普段あまりフロントに出られることがないので…」と張り切っての楽しいライブ告知だった。とにかく演奏もそうだけど、すべてをエンターテインメントにしてしまうのがモダーン流。インストアだからといって一切手抜きなしの彼ららしい。もちろん、演奏も歌も素晴らしく、時間もたっぷり45分間も楽しませていただきました。

この日は購入者特典として、ワンマンライブから2曲（「おやつ」＋「リズム」）の映像を収録したDVDをくれる…というサービスがあった。ファンなら垂涎もののレアなブツだが、いつも特典をもらわない私は、CDを買っていたにもかかわらず引換券を家に置いてきてしまっていたのでした。トホホホ。

開演14時05分→終演14時50分。