2005/12/09　北出菜奈　原宿 アストロホール（ワンマン）

前回のAXでのライブは招待制。会場のおよそ半分ほどが高校生くらい若い女の子で埋められていたのが印象的だった。でも、この日は有料ライブ。そうなったらやっぱり男ばっかりになってしまうのかなぁ…と思っていたのだけど、どっこい30〜40％くらいが若い女子のお客さんでした。華やか！(^v^)

そんなわけで、普段私が行ってるライブとは一味違う空気感。客電が落ちただけで歓声があがるなんて久しぶりだ（楽しいけどね）。オープニングは、たぶん「赤い花」、そして「HOLD HEART」。1曲目にシングルのカップリングになっていた曲を持ってくるシブい構成は、たしか前回もそうだった。そのAXでの1曲目に歌われた「挑発ガール」が3曲目。最初は、やはり緊張感もあってか、やや音圧薄めかな…という感じも受けたボーカル、サウンドともに、このあたりからエンジン全開になってくる。この日のサポートは、ギター、ベース、ドラムス、キーボードの4Pバンド。おそらくAXの時と同じメンバーだろう。以下、セットリストは印象に残ったものだけ記すけど、主な曲はほぼ演奏したのではないだろうか。…といってもまだ持ち歌20曲もないので、当然なんだけどね。
「螺旋」、そして後半に歌った「撃たれる雨」では北出さんもギターを演奏。どっちも彼女の真骨頂といえるシャープな曲で、2曲だけと少なかったけど、なかなかカッコいいのでもっと増やしてほしいものだ。新曲の披露もあり。まずは「KISS」という曲。歌ったあとで、「この曲知ってる人いますか〜？」。パラパラと手があがる会場内。「そうそう、このへん（最前列に陣取った女子高生たちを指して）は知らないよね…」。実はこの曲、プリンセス・プリンセスのカバー。昔プリンセス・プリンセスってバンドがあってね…と解説しているんだけど、たしかにプリ・プリが活躍したのは80年代後半〜90年代前半だから、北出さんにしても会場の女子高生にしても、まだ物心ついてない頃の話である。さて、この曲はシングルとはいってもカップリングになるようだ。タイトル曲になるのは、後半に演奏した「KISS ME」（仮題かも）。フックの効いたメロディーを持つポップロックナンバーでオリジナル。最近のCMなどでおなじみのシックスペンス・ノン・ザ・リッチャーのカバーではありません。2月リリース予定。しかし、代表曲である「KISS or KISS」といい「KISSづくし」。タイトルかぶりまくりだなぁ。(^v^;;
この日は、衣装も3パターンチェンジと視覚的にも大サービス。最初は代名詞にもなっているゴスロリ風のハード目衣装。後半からはクリーム色のワンピース（これもロリータ系のブランドっぽい）。この衣装チェンジのタイミングでは、ミディアムナンバーの「eighteen sky」を椅子に腰をおろして歌う演出。衣装3パターン目はアンコールで、今度は鮮やかな赤のワンピース。衣装を換えて再登場するたびに、客席からは「菜奈ちゃん、カワイイ〜〜！」「菜奈姫〜！」などと声がかかるかかる。さすがに曲の途中で騒ぐお客さんはいないけど、曲の合い間やMCのタイミングでは、終始声がかかっている状態。なんだかんだいって、これはもう彼女は完全にアイドルとして認知されているのね…と再認識させられた。そのMCは、まるっきりダメというわけではないけど、どっちかといえばグダグダ系だろう。AXの時は、ステージが大きいので、真ん中にどーんと構えていればよかった（変に小細工しないのが良かった）感じだけど、この日のような中規模ライブハウスだと、やはりMCにもワザが必要になってくる。このあたりは慣れの問題かもしれないけど、今後もっと良くなる余地大いにありかもね。「pureness」「瞬間」（←この曲は大好き！）などを経て、本編ラストは「泡沫」。これもシングルのカップリング曲で音響系ロックといった趣のナンバー。セットリストはなかなか凝っている感じではないだろうか。本編約75分。

アンコールで再登場して、「みんなにクリスマスプレゼントを用意したよ！」といって、手にした袋からお菓子（パッケージにサイン入り）を取り出して会場に投げる。かなり数はあったのだけど、みんな手を伸ばして「こっちにも投げて〜！」と大争奪戦だ。(^v^;;　そして曲は「Alice」、大ラスはデビュー曲の「消せない罪」。「Alice」では、曲の世界と感情がシンクロしたのか、思わず涙をみせるシーンもあり。こういう時の客席の声援はお決まりの「頑張って〜！」だ。「消せない…」では「みんなの大好きな曲は何〜？」という前振り。どうやらファンの間での人気ナンバーワン曲は「消せない…」ということになっているみたいだけど、個人的には断然「撃たれる雨」。「撃たれる…」ファンの人、他にいませんかね。盛り上がりのうちにエンディング。

ロリータファッションや高校の制服姿の女の子とサラリーマンが仲良く並んで手を振り上げてる光景は、なかなか楽しかったです。個人的には段差の下あたりでおとなしめに見させていただきました。終了後、この日の2日前にリリースされたDVDを買った人へのサイン会もあり。

開演19時15分→終演20時50分。

2005/11/30　瓜生明希葉、emiko、熊谷尚武　渋谷 O-Crest

瓜生明希葉さんがお目当てで出かけた「道玄坂抒情詩 第14章」（たしか前回も同じシリーズのイベント）。この日は、牧伊織さんも出るはずだったので楽しみにしてたのですが、直前で急遽出演中止に。理由は分からないのですが…。残念でした。

○「瓜生明希葉」　イベント自体は18時30分スタートだったので、その直前くらいに会場入り。ところが、トップバッターの牧伊織さんが欠席ということで、そのまま待たされる（前倒しでやるといろいろ問題あるのでしょうが）。約40分もボーッとして、待ちくたびれた頃に瓜生さん登場。
この日は、瓜生さん（ボーカル、キーボード）の他に、アコースティックギター（円山天使氏）、ベース（ウッドベース）、アコーディオン（キーボード）という3人のサポート陣が加わる。楽器編成的には前回同様だったけど、瓜生さんが1曲をのぞいてすべての曲で、楽器を弾きながら歌っていたのは、ちょっと違うところだった。最初の曲は「フォークロア」。ミニアルバムがリリースされたばかりだし、当然新作からの曲を中心に演奏すると思っていたので、やや意表を突かれた感じ。しかし、あっという間に、静謐の中に不思議なメロディーが漂う独特の世界に連れて行かれる。2曲目はその新作「omni-bus」から「サークルライン」。オープニングとは一転して、シャープでポップなリズムの曲。開放感が心地よい。3曲目はステージの一番客席よりに椅子を置いて、腰かけて歌う「温かい残像」。優しく語りかけてくるようなミディアムナンバーだ。この日の瓜生さんは、ベージュっぽいスカートで足元はパンプス…という、けっこうフェミニン系な衣装。曲の雰囲気とも似合ってましたよ。後半は、1stアルバムから「Endless Story」、そして「夏至」の2曲。「エンドレス…」の方は、「出来たのは初夏の頃なんですけど、クリスマスを意識した曲です」ということで、イントロではちょっとクリスマス曲のフレーズも。ここでサポートの皆さんとはお別れで、最後の「夏至」は弾き語り。前奏のダイナミックなアレンジがキース・ジャレットなどのピアノソロを連想させる。ボーカル的には、この最後の曲が一番力強さもあってよかったと思った。気づいてみたらあっという間に終わっていたという感じ。あまりにも短すぎ。時間的には30分やってるのだけど、瓜生さん自身、調子が上がってきたな…というタイミングで最後の曲になってしまったような感じではないだろうか。
※MCは、書かれた言葉を読むような、ナレーションっぽい独特のリズムのある語り口。余計な突っ込みはしにくい空気だけど、まあ音楽のイメージには合っているかも。今年を振り返って、「最大の出来事はライブを始めたことです」と言っていたので、まだステージに出るようになって1年たってないのね。「最初の頃は緊張がすごかったけど、最近は自分でも楽しめるようになってきました」。それ以外では、「アルバイトして好きなところに行ったり、学校に行ったり…の毎日ですね」。つまり大学生なんでしょうかね…。1月にもライブがあるそうで、今から楽しみです。(^v^) 約30分。

○「熊谷尚武」　「KUMACHI」というバンドのボーカリストのソロステージ。アコースティックギター弾き語り。フォークっぽい雰囲気の曲が多い。ミディアムの曲はわりと普通だけど、テンポのいい「ハッピーバースディ」などは楽しく聴けた。安全地帯のカバー「悲しみにさよなら」もあり。こういうのを聴くと、プロの作る原曲のメロディーの良さ、歌詞の緻密さには、本当に感心させられるね。約30分。

○「emiko」　ピアノ弾き語りの女性ソロシンガー。予備知識なしで聴いたのだけど、アニメの挿入歌などをけっこう手がけている方のようだ（でも声優さんではないみたい）。和風のメロディー、しっとり癒し系の曲が多い。優しい感じの曲だし、声もきれいなんだけど、あまりにも人畜無害というかヒネリがない気がしてしまい、個人的にはツボに来なかったかな〜。ファンの人はけっこういたけど…。約30分。

このあともう一組出演していたのだけど、平日ということもあって早めに撤収することに。椅子が出ていて、ゆっくり聴けたので体にはラクなイベントでしたね。それにしても牧伊織さん、見たかった〜。（←シツコイ！）

開演19時10分→3組目終わり21時。

2005/11/26　the sad sad planet　池袋 HMVサンシャイン60通り（インストア）

あまりインストアイベントとかやらない印象のあるサップラが登場…というので行ってみました。アルバム「ちいさなひかり」、及び12月のワンマンライブのプロモーション。普通、こういうインストアってお店の人の仕切りがあると思うんだけど、この日は前振り何もなしで、いきなりメンバー2人がステージに現れる展開です…。

ストリートライブこそがホーム…という感じで活動している彼らなので、こういうパターンは慣れているのかも。開演直前までお客さんはチラホラだったのだけど、曲が始まるとしだいにその数が増えてくる。「今日は4曲歌わせていただきます…」というセットリストは、「春枝タクト」「青いブランケット」「雨のコンチェルト」「陽だまりロンド」。ボーカルのそよぎさんは、帽子をかぶったボーイッシュなスタイル。けっこう新鮮。以前見たときはいずれもライブハウスで、衣装もワンピースか何かだったと思う。路上でやる時などは、やはりこの日のような活動的な服装が普通なんだろうな。対する工藤氏はアコースティックギターを演奏。この日はバックトラックを併用していた。場数を踏んでいるだけあって、パフォーマンスはとても安定している。力の入り過ぎない素直な歌唱。そして声質の良さ、繊細さが際立っている。曲に込める思いが高まると、マイクを持たない左手を激しく動かしながら歌う。曲の雰囲気とこのボーカルの組み合わせ。やはりいいものです。クリスマスのライブが楽しみ。
※曲の合い間のMCも無難な感じ。ただ、それだと押しが弱いと見たか、最後は工藤氏がバシッと告知関係を入れていた。サップラのストリートライブは、1回だけ通りがかりにちらっと見た程度だったので、この日で何となく雰囲気がつかめた気がした。ちなみにこの日のイベント終了後も、20時から水道橋でやります…とのことだった（そっちは行けませんでした…）。

ところで、以前も気になってたのだけど、ユニット名の「the」はどうやら発音しないのが正しいのかな。この日もMCの中で数回自己紹介していたのだけど、2人とも「the」を読まなかったのだった。終演後、CD＋チケット即売＆サイン会あり。

開演15時→終演15時25分。