2006/04/30　山本朝海　秋葉原 石丸電気SOFT2 7Fホール

山本朝海（やまもと・あさみ）。山沢大洋氏プロデュースでデビューした21歳のソロシンガー。この日は、デビューシングル「Hello」のプロモーションイベントでした。SOFT2の7階ホールに集まったお客さんは70〜80人位かな。椅子席が埋まって立ち見も出てましたね。開演前には、本人自らアキバのホコ天でチラシを配ったりして頑張ってたみたいです。

個人的には彼女のライブは初見。CDを聴いていい感じだったので、一度ライブを見てみたいと思って出かけたのだった。オープニングは、そのデビュー曲「Hello」から（以下全曲バックトラック使用）。木村カエラの「ハピネス」、MAI「きりんのはなし」など、このサイトでも山沢サウンドはいつも大プッシュしてきたのだけど、この曲も聴いてるだけでワクワクしてくるようなポップなメロディーがぎゅっと詰まった魅力的なナンバー。イントロのリズムとともに朝海さんがステージに飛び出してくる。衣装はCDのジャケ写真と同じ黄色いワンピース＋スニーカーで軽快な感じ。思い切りのいいボーカルが気持ちいい。客席からも自然に手拍子。途中で一度テンポを落として静かになるパートがあり、ここでは会場の照明も暗くなって、あらかじめ配ってあったサイリウムが客席で揺れる。2曲目はC/W曲の「lamp shade（ランプ・シェード）」。じっくり聴かせる感じのタイプの異なる曲だけど、これもいい曲だし、しっかり歌っている。
ボーカリストとしての彼女のチャームポイントは、やはりその思い切りの良さ、そして声量だろう。テクニック的にはまだまだ発展途上中…という感じで、いわゆる「上手い」という分類には入らない。でも、声質に華やかさがあるし、力一杯歌っても声が割れずにきれいに伸びるから、聴いていてものすごく気持ちがいいのだ。たしかに、MCなど聞いていると、「彼女ってアイドルなの？ それともアーチスト？」と分類に困るような瞬間もある。ハキハキして明るくて、そしてルックスもかわいらしいので、通りがかってぱっと見たら「むむ、新しいアキバ系アイドルだな…」と普通なら思われてしまうに違いない。でも、この粗削りだけど、何となく引きつけられてしまう歌声の魅力の部分も忘れずに押さえておきたいものだ。
3曲目は、「デビューしたばかりなんですが、今日は特別に夏頃にリリース予定の新曲をご披露いたします！」と歌ってくれた「ピース」。「Hello」とはこれまたタイプの違う曲で、ちょっとマイナーなコード感もあるんだけど、サビから後半にかけてじわじわと盛り上がってくる、これもかなりの佳曲ではないだろうか。メロディーの雰囲気からは山沢作品なのかな。まだレコーディングも終わってないそうで、本当にホヤホヤの曲だということだった。4曲目は、最後にもう一度「Hello」を歌ってのエンディング。

7月には渋谷eggmanでバンドを付けてのライブがあります！…という発表もあり。もともとデビュー前はバンドのボーカルとして活動してたそうなので、基本はそっちの方なのかもしれない。詳細が決まったらぜひ行ってみたいものです。※ところで、この日気になったのは、照明がまぶしいと手を額に当てて庇にしてしまうクセがあること。それやると客席からは、せっかくの朝海さんの顔が見えないよ！ まあ、そんなまだステージに不慣れなところなんかも、今の段階なら初々しくていいんだけどね。(^v^;; 終了後、CD即売＋サイン会あり。

開演18時→終演18時30分。

2006/04/29　ドドミ、yukky、笹生実久、橋本奈奈　四谷 四谷天窓

土曜のお昼イベント「Guitar＆Girls」（13時開演）。出演4組とも初見のアーチストですが、最近ギター弾き語りもなかなかいいな〜と思ってたので、新規開拓ということで行ってみることにしました。やはりお客さんは男性がほとんど。昼間なのでアルコールはやめて（昼から飲むと酔いが回りそうな気がしたし）、ここはおとなしくコーラを飲みながら聴くライブです。

○「ドドミ」　変わった芸名だけど普通のソロのシンガー。この日は、全員アコースティックギターでの弾き語りで、彼女だけが立ってスタンドマイクで歌うスタイルだった（後の3組は椅子に腰かけてのステージ）。オープニングは、ギターポップ的なメジャーなコード感がやけに開放的な曲で、あら〜アコギの弾き語りでこういう曲をやる人もいるのね…ととても期待できる雰囲気。声質的にも明るくて爽やかな響きが心地よく、歌声がとてもきれいなのが印象的だ。2曲目はテンポを落としたしっとり系のナンバー。その後、マイナーっぽい曲とかフォークっぽい曲、ブルースハープを使う曲…など、けっこういろいろなパターンを聴くことができた。MCもテキパキとテンポがよくて好感が持てる。個人的には、1曲目の「この窓を通せば」みたいなポップな味わいの曲がもう少しあったらうれしかったかもしれない。約30分。

○「yukky」　「ユッキー」。ざっくばらんでフレンドリーなMCなど、明るい性格が感じられる。ただ、この日演奏した楽曲的には、何となく似たような曲が多い印象で、ややメリハリに乏しいような気がしてしまった。最後に演奏したブルース的なアップテンポの曲は良かったけど、やはりこれは彼女本来の持ち味ではないのだろう。そういう意味では、好きなメロディーのタイプが違うのかもしれない。約30分。

○「笹生実久」　「ささお・みく」さん。小ぶりのギターを爪弾く感じ、わりとゆる〜い雰囲気の曲が多いのだけど、コード感やメロディーになんとなく洋楽っぽい洗練された味わいがあって、知らず知らずのうちに引き込まれていた。「はかないもの」「NEW SKY」「パンとコーヒー」「ぷかぷかくらげ」「揺れたのは」「ぼくの恋人」…の全6曲（アンケート参照）。ボーカルもそれほど力を入れたものではなく、さらっと歌っていく感じながら、声質には爽やかな魅力があり、ピッチが気になることもほとんどなく安定している。2曲目に演奏した「NEW SKY」はポップなメロディーがいい感じ（この曲はピックで演奏）。バンドでアレンジしたら、ちょっと「bice」っぽい感じになったりはしないのだろうか…なんていろいろ想像して期待してしまった。髪の長い美人なので、MCはどうなんだろう…と思っていたら、これがまたけっこうスゴイ！ 意外にもぶっちゃけ系のトークで短い時間に爆笑3回。オシャレなパン屋さんのパンが美味しくなかった話、風邪の熱に浮かされてヤフオクで買い物をしまくって後悔してる話、自主CDを作りながら自暴自棄になっちゃった話…など。間がいいっていうのか、とにかく笑わせていただきました。クールなビジュアルとの落差に強力なインパクト。(^v^) 約30分。

○「橋本奈奈」　左利きのギター。くっきりした輪郭を感じさせる艶のあるとても綺麗な声質が印象的なボーカリスト。曲はミディアムの静かなナンバーがほとんど。そしてそのギターの伴奏が、本当に最小限の音を使うようなシンプルなものなので、何曲か続くとさすがに緊張感が途切れそうになってしまった。せっかく声がいいのに…。曲によって、もうちょっとメリハリのあるアレンジがあると良かったかもしれない。ラストの曲だけに関しては、それまでの曲とはちょっとタイプが違っていて、これは聴き応えがあった。約30分。

この日は、セットチェンジ不要の弾き語りイベントだったので、各出演者のインターバルがそれぞれ5分もありませんでした。これだと、飲み物をもらったりトイレに行ったりする時間もほとんどありません。お客としては、あまりにインターバルが短いのもちょっと…ってところもありますよね。

開演13時→終演15時20分。

2006/04/29　toi teens !?　渋谷 JR駅前特設ステージ

ゴールデンウィーク恒例の「渋谷パラダイス」にトイティーンズが出演…というので見に行きました。ステージはハチ公前、まさに渋谷のど真ん中。この日はトイの皆さんが主題歌をカバーしている映画「RENT」の公開初日でもあり、ステージ前ではチラシとともに、その主題歌のカラオケCD（歌うの難しそう…）を配ったりしてました。

まずステージでは、MCのお姉さんと映画配給会社の人による「RENT」のストーリー紹介などが行われる。それに引き続いてトイティーンズの登場だ。この日はステージサイズの関係もあってか、選抜メンバー全10名だった（うち1人はバイオリンも演奏）。衣装は上着まできちんと着たいつもの制服風。曇り空でちょっと肌寒いくらいの天候だったしね。1曲目は「RENT」から「Seasons of Love」。ツインボーカルのフォーメーションで歌っていく。場所が場所だけに、まわりの騒音もそのまま耳に飛び込んでくる環境。そのためPAの音量もやや上げ気味で、細かいニュアンスまで聴きとって鑑賞…というわけにはいかないが、まあ仕方ないかな。ステージまでが近いので、そのあたりを楽しむしかない感じだろうか。2曲目は「ともだち」。ここではAyanoさんのソロとなる。ちなみに、歌う前にMCの人と映画についての話をちょこっとしたりしてたのもAyanoさんだった。「1年を365日じゃなく“52万5600分”と考えて、その時を大切に生きようとする主人公たちに感動しました…」。そう、「Seasons of Love」の歌詞の冒頭のフレーズでもありますよね。

この日は2曲だけと短かったのですが、予想してたことだったので、まあ聴けて良かったって感じ。このGWには映画「RENT」の公開プロモーションに帯同して、大阪や名古屋、福岡、札幌などを回る予定とのこと。頑張ってほしいものです。このあと、同じ会場で14時からもあったわけですが、個人的には1回目だけで失礼しました。

開演12時05分→終演12時20分。