2009/02/22　稲森寿世　秋葉原 タワーレコード（インストア）

2/18リリースの3rdシングル「晴れの日」のプロモーションイベント。アーチストイメージ的に似合うのは渋谷、あるいはタワーレコードでインストアやるにしても新宿かな…という気がしてただけに「秋葉原」は意外なチョイスだったかな。個人的にもタワレコ秋葉原店でのイベントはお初。

この会場、いわゆる「ステージ」がなく、お客さんと同じ平面上で歌うようになる。定刻5分前くらいに到着してみると、動員は30人前後という感じだろうか。その後、イベントが始まると徐々に増えていき、最終的には倍くらいの人が見ていたかもしれない。
セットリストは、「GIRLS STYLE」「Heavenly Sweet」「晴れの日」の3曲。いずれもバックトラックを使って1人で歌う。この日は一連のプロモーションイベントの初日ということで、稲森さん自身、かなり緊張していたように見えた。また、PAも本人用のカエシのモニターがないなど、決して良い環境とはいえなかった。そんな要因もあってか、ボーカルに関しては、これまでに聴いた彼女のライブの中ではもっともイマイチ感の強いものだったかもしれない。一番歌いこんでるであろう「GIRLS STYLE」はともかく、特に難易度の高い「Heavenly Sweet」やスローの「晴れの日」では粗さが出てしまっていた。彼女のボーカルのファンとしてはちょっと残念だった。
MCはすべて1人で仕切って話してたけど、これも前半はテンパってるのがモロ見え。聞いてる方がハラハラしてしまった。後半は調子が上がってきて、やや長めのトーク。マンゴー好きに加えて最近は昆布梅（？）ですよとか、毎朝1時間くらいウォーキングしてますとか、オープンしたばかりの彼女のモバイルサイトの話とか…。さらに新曲の紹介までやるので、逆にここはちょっと長すぎの印象も。スタッフさんが加わってのインタビュー形式の方が良かったかもしれない。でも、トータルで見れば、彼女の人柄の良さは伝わってたと思う。

終演後のサイン会は「1枚購入でサイン、2枚購入で写メ、3枚購入でツーショットチェキ」みたいなレギュレーション。別に秋葉原だからって、そんなアキバ系アイドルみたいなことをしなくてもいいのに…。どれくらいの人が複数枚購入してたのだろうか。

開演15時→終演15時28分。

2009/02/21　櫛引彩香　新宿 HMVサウス（インストア）

ミニアルバム「LOVE」のプロモーションイベント。彼女をライブで見るのは約3年4カ月ぶり。最近はカフェライブなどをたびたび行ってるみたいですが、「20人限定」とかの小規模なハコだったりして行けてませんでした。そんな私みたいなファンがけっこういたのか、当日はかなり多く（50人以上？）のお客さんが集まってましたね。

キーボードでの弾き語りライブ。バックトラックも併用で、新作アルバム収録の5曲を全部歌うという内容だった。曲順は、「LOVE」「YURERU」「Simple Nature」「キミとラブラドール」「心がブルーに染まってる」。前半が大人っぽい歌詞のミディアムナンバー中心、後半はテンポの良い曲を…という構成だったと思う。彼女らしいポップなメロディーの要素は残しながらも、全体的にはシンプルで飾らない新作の空気感を再現したライブだったのではないだろうか。肩肘張らないリラックスしたボーカルも気持ちよく聴くことができた。
MCでは、「今年で音楽活動10周年ですよ…」という話をしてから、「Simple Nature」へという流れがあった。この曲には「十年前」「十年後」というフレーズが出てくる。自らの音楽をやってきた10年ともかかってるのか、ということに改めて気づかされた。手前味噌になるけど、私のこのサイトも9周年で、ほぼ彼女の音楽活動の歴史と重なることになる。初期の頃には、下北沢での「深夜喫茶」（←というイベントです）とか何度も行ったもんだよなぁ…なんてことを思い出したりもした。その後いろいろあったわけだけど、そのいろいろを経て出てきている現在の彼女のすっきりした大人っぽいサウンドは、やはりいいなと思う。1曲1曲が比較的短いのも、形式にとらわれずに必要なエッセンスだけでいい…という考え方に由来するものだろうと思う。約25分。

「予想したよりもたくさん…」というお客さんを前に終始上機嫌っぽかったビッキーさん。おしゃべりもけっこうしてて、ゆる温かい雰囲気のイベントでした。この日は黒系の衣装にやはり黒のベレーが衣装のポイントですかね。色白だしよく似合ってましたよ。

開演15時→終演15時25分。

2009/02/20　宮川 愛、堀川千尋　渋谷 SONGLINES

女性ソロアーチスト2人の弾き語りライブ。個人的には12月以来の宮川愛さんがお目当てで行ってみました。彼女自身のブログによると、宮川さんがオール弾き語りでライブを行うのはこの日が2回目とのこと。前回の時は私は聴いていませんので、けっこう新鮮な気分で会場に向かいました。

○「宮川 愛」　定刻から約10分押しでのスタート。ピアノ弾き語り。1人でのステージ。オープニングは「If I Ain't Got You」（A・キーズのカバー）を英語で。やや長めのピアノのイントロ。この日のための特別なアレンジだろうか。ゴズペルっぽいフィーリングのナンバーを最初から気合十分のボーカルで歌っていく。この日は最初からエンジン全開という感じ。ピアノもフレーズの端々にブルーノートが使われていて大人っぽい。挨拶MCをはさんで2曲目からはオリジナル。「Baby Love」「The Game Of Love」。「この2曲は連続した物語をイメージして作った曲です…」と曲紹介。改めて聴いてもやっぱり良い曲。4曲目には「スキマカゼ」。この日は「バレンタインデーのある2月にちなんで」ラブソングばかりを集めたセットリストになっているとのこと。「スキマカゼ」についても、歌詞の意味を丁寧に紹介するなど、この日は曲紹介にも力を入れてたのではないだろうか。
後半は、E・クラプトンのカバーで「Change The World」。R＆Bっぽいアレンジが気持ちいい。この曲は間奏のピアノも凝っていたと思う。英語の歌詞の意味などの説明も良かった。聴きながら、やはり彼女のボーカルが一番冴えるのは、ポップな要素とR＆B〜ゴスペルっぽいフィーリングをあわせ持つナンバーではないか…と改めて思った。例えるなえらば初期の宇多田ヒカルみたいなイメージかな。最後の曲は「Tonight」。個人的にはこれも好きな曲なので、この日聴けてうれしかった。最初から最後まで、とても気合の入った歌が聴けたし、ピアノもほぼ問題なかったと思う。聴き応えありましたよ。ちなみに、MCについては客席との対話は無理してしなくてもいいんじゃないかな。一方的に話すだけでも、ちゃんと伝わってると思う。お客さんが静かなのは無関心じゃなくて集中してるわけだから。全6曲、約40分。

○「堀川千尋」　彼女のライブを聴くのは2回目。前回はアコギ（サポート）の伴奏での歌だったけど、この日はピアノによる弾き語り。6曲歌ったうち、ミディアム〜スローが3曲、弾む感じのリズミカルなナンバーが3曲…という構成で、それを交互に歌っていく。以前のシャープなイメージに比べると、全体的にカドがとれて円くなった印象だろうか。いわゆる女性シンガーソングライターっぽい優しい感じの曲が中心になっている気がした。といっても、ボーカルははっきりした声がよく通り、MCもチャキチャキした明るいものだ。個人的には、リズミカルな曲でのピアノのアレンジ（特にリズム）がどれも似てしまっているので、そこにもう少しバリエーションがつくともっとおもしろいのに…と思った。約35分。

この会場「SONGLINES」ですが、前回（12月）初めて行った時、「ステージの背後の窓の外がまる見えで雰囲気が…」的な感想を書きました。同じような意見が他からもあったんでしょうか。この日は黒のカーテンが閉まっており、店内の雰囲気はシックに統一されてましたね。落ち着いて聴ける環境だったと思いました。

開演19時40分→終演21時10分。