2011/08/06　平賀さち枝　西荻窪 サンジャック（ワンマン）

夏真っ盛りの土曜の午後。平賀さち枝さんの弾き語りワンマンライブ。彼女のワンマンは、3月の高円寺に続いて2回目とのことですが、私にとってはお初でした。会場のサンジャックは、ライブ居酒屋という雰囲気の小ぢんまりしたスペース。店内一杯に椅子を並べてましたが、それでも定員は30人ほどだったでしょうか。もちろん満員。予約しておいて良かった〜という感じでした。

アコースティックギターでの弾き語り。1人でのステージ。この日のライブは二部構成で、まず第一部のセットリストは、「希望にあふれた雨雲でいっぱい」「私生活」「阿佐ヶ谷の部屋」「今は帰らない」「目黒川」「恋は朝に」「♪ギターもマイクも…」「最終電車」「東京の空（前野健太のカバー）」「仕方のないこと」「♪何でもないことで…」「おだいじに」…の12曲。
オープニングは、イントロのコードを聴いただけで曲目がわかる。平賀さんのライブを聴くのも4回目。どんどん曲に馴染んでいくのがうれしい。序盤はアルバム「さっちゃん」からのナンバーが続く。会場はいわゆるライブハウスではないので、距離が近いわりに視界はいまいちよくない。それに詰め込んでいるので、あまり身動きもできない。そんなやや厳しい環境だけど、数曲聴いているうちに周囲のことは気にならなくなってくる。ひたすら彼女の歌に集中してしまう感じだ。
「今は帰らない」は、わりと最近ブログに歌詞を発表していた曲。とても短い、でも彼女らしい歌。やはり短い曲「♪ギターもマイクも…」は、ライブでは何度も聴いてる。「春になる頃に作った曲です…」と紹介していた。タイトルにも「春」が入ってた気がするんだけど聞き漏らしてしまった。
カバーの「東京の空」は、映画「ライブテープ」などで知られる前野健太氏の曲。二部でもカバーをやってたけど、彼女のカバーセンスも要チェックだと思う。その背景なんかについては二部のところで書く。1分もないような「仕方のないこと」に続けて、「♪何でもないことで…」と歌いだす。彼女がまだギターが弾けなかったという2年前くらいにハナウタで作ったという曲だそう。当時、ライブハウスでは無伴奏（アカペラ）で歌っていた…という。さらっと言ってるけど、ライブハウスに無伴奏で出る…なんて、なかなかできることじゃないよ。この日は、新たに自分でコードをつけたアコースティックギター・バージョンにより披露。けっこういろんな趣向を凝らした前半だった。一部のみ約46分。

約15分の休憩をはさんで第二部。セットリストは、「YOU」「トンボの恋」「タワーレコード」「風の強い日」「1月の汽車」「アカシアの雨がやむとき（西田佐知子のカバー）」「恋は桃色（矢野顕子のカバー）」「CHERRY（YUIのカバー）」「きょうの出来事」「江ノ島」「高円寺にて」、さらにアンコールで「眠ったり起きたり」…の12曲。こちらもよく聞き取れなかった曲名も含んでます。
「YOU」は、彼女の曲の中ではメロデイーがいちばんかわいいと思う曲。この曲が最初にくると高まるな（対抗は「1月の汽車」）。そして「タワーレコード」は、この日は「レコードを買いに行くという歌です…」と紹介していた。まだ正式なタイトルは決まってないのかもしれない。ここでは、曲紹介MCをちょっと長めに。「岩手に住んでた頃、いちばん近いCDを売ってる店まで自転車で40分ぐらいかかったんです。高校を出てからは、毎週そのTSUTAYAに通って、片っ端からCDを借りて聴いてました。それで、上京する頃には、自分ではそこそこ音楽を聴き込んでたつもりだったんですけど、実際に来てみると、まわりの人がなんで？っていうぐらい音楽に詳しい人ばかりで…」。その秘密は新宿タワーレコードにあったのか…ということで、この音楽の殿堂を讃える歌となる。
二部では意外にもカバー3連発。西田佐知子、矢野顕子、YUI…とこちらはメジャーなアーチストばかりだけど、けっこう古い時代のもあったりする。選曲はもちろん平賀さん自身。この音楽的な幅の広さと、借りたCDを片っ端から聴きまくってたという雑食性なところは、間違いなくどこかでつながってるのだろう。歌詞が前面に出たポエトリーリーディング感覚の曲もあれば、一転してメロディックなナンバーもある…そんな彼女のオリジナルの持ち味にも、このバックグラウンドは関係してるはずだ。「CHERRY」は、前回の7th FLOORでも歌っていた。「最近はもう自分の曲みたいに歌ってます…」とのこと。この曲を歌う彼女はとても楽しそう。二部〜アンコールの流れも、やはりバラエティーに富んでて、彼女の歌声の魅力を十分に感じることができたと思う。聴き応えありました。二部＋アンコールで約50分。

MCでは、「今朝、自分で前髪を切ったら失敗してガタガタに…。慌てて近くの床屋さんに駆け込んで直してもらいました…」「昔は一つの夢に向かって一直線じゃないと叶わない…と思い込んでたんですけど、最近はいくつもの夢が同時にあってもいいのかな、なんて思い始めてます…」みたいな話など（後ろのトークは「仕方のないこと」の振り）。

この日のお客さんは、みんなものすごく熱心に聴いてて、曲の時はもちろんMCでも合いの手を入れたりするようなお調子者が一人もいません。つまりひたすら「シーン」としてるわけだけど、平賀さんはそんな状況に慣れてるのか、終始落ち着いた進行。「ワンマン2回目でもけっこう緊張するもんですね…」と言ってたけど、パフォーマンス全てがとてもしっかりしてましたね。いいワンマンでした。

開演14時13分→終演16時03分。

2011/07/31　バニラビーンズ　新宿 タワーレコード（インストア）

アルバム「バニラビーンズII」のプロモーションイベント。関東方面での計10回のインストアイベントのファイナルということもあってか、ステージ前はお客さんでいっぱい。渋谷、原宿ではけっこう視界のいい位置を確保できたのですが、この日はどちらか１人ずつしか見えない…という感じでした。

メンバー2人でのステージ。セットリストは、「ニコラ」「Summer vacation」「ドクター、お願い」「エルスカディ」…の全4曲。「ドクター」では手拍子、「エルスカディ」ではポージングを、それぞれ「一緒にやってくれますよね？」ということで練習したりする。お客さんからの「ハーイ」の声が小さいと、「もっといけるでしょ？」「まだまだ〜」と盛り上げる。曲もトークもいつも通り好調。
恒例の自己紹介MCは、レナさん「いちおしアイドルは東京女子流の新井ひとみちゃんと庄司芽生ちゃん！」、リサさん「お気に入りお買いものスポットはタワーレコード新宿店！」。レナさんの推しに庄司芽生さんが加わったパターンは初めて聞いたかも。リサさんはお約束のご当地ヨイショパターン。抽選私物プレゼントは、レナさんが「100万回のSMK」の時に使ってたカーディガン、リサさんがシャンパン…というセット。
関東でのインストアイベントも最後ということで、イベント終わりにはまとめの挨拶。リサさん「『バニラビーンズII』は本当に自信作なのでぜひ多くの人に聴いてほしいです。9月にはワンマンライブもあるよ〜」的な内容でほぼ万全なトーク。あまりにも万全すぎてレナさんが付け加えることがないんじゃないか…と思ってたら、レナさん「今回はイベント前に体調崩したりして、もう無理かも…と思った時もありました。でも10回完走できてよかった〜」と意外な秘話を発表。そんな苦労を思い出してか、話の途中で思わずウルッとくる場面も。彼女が人前で涙を見せるなんてかなり珍しい。4年間やってきたバニラビーンズ、ここが頑張りどころだ〜というわけで、キツくても休むわけにはいかなかったのだろう。よくやった！…とファンも温かく拍手。この後、関西に舞台を移して残り5回、インストアツアーは続く。全4曲、約34分。

他にも告知関係は多数あり、「明日もここ（タワレコ新宿）でイベントの司会として登場します」という話や、アルバム記念Tシャツ、タワレコ新宿オリジナルポスター、終演後の撮影会＆抽選会…などなど。個人的には10回のうち3回出席ということで、楽しませていただきました。

開演16時03分→終演16時37分。

2011/07/24　バニラビーンズ　原宿 KDDIデザイニングスタジオ

2ndアルバム「バニラビーンズII」のプロモーションイベント。定刻15分前くらいの到着だったので、座席がぎりぎり残ってるか残ってないか…といったタイミングでした。ところが、なぜか最前列が一つ空いてたのですかさず確保。この会場はステージと客席に段差がないので、本当に間近で見ることができました。

バックトラックを使った2人でのステージ。セットリストは、「ドクター、お願い」「Summer vacation」「エルスカディ」「東京は夜の七時」…の全4曲。リリース当日の渋谷タワレコでもやった新作からの3曲＋「東京は…」という選曲で、たぶん一連のインストアシリーズ、最後の1曲だけを日替わりで差し替えていくパターンなのかなと思った。
オープニングがアルバム収録曲というの自体がまず新鮮。手拍子してね…とか何も言わないのに、客席からはちゃんとクラップが起こっている。いい感じ。「Summer vacation」は、女友達との友情を歌った内容なんだなあ…とこの日改めて気づく。歌詞の中に出てくる「♪最後のSummer vacation…」というフレーズ。この「最後の」がけっこう効くのね。詳しい状況説明とかはまったくないのに、この一言ですべてが分かってしまうというやつ。切ないわ〜。
そして、このへんの新曲でのバニビの振り付け。やっぱり少しずつ高度になっていってるみたい。スタイル抜群の2人なので動きもとてもきれい。この日は、ほぼ同じ高さから見ることができたしね。恒例の自己紹介MCは、レナさん「いちおしアイドルは東京女子流の新井ひとみちゃん。そして使ってる携帯はauのHTC！」、リサさん「好きな食べ物はフォアグラとキャビア。使ってる携帯はauのSA002！」…とKスタを意識したバージョン。ちゃんとauのスマホやケータイ使ってるのはさすが。まあ、リサさんとかだと複数台持ちの可能性ありますが…。それ以外のMCでは、抽選会でプレゼントする私物の紹介や終演後の撮影会の告知など。ちなみにこの日の私物は、信楽の地酒（レナ）と香水（リサ）。
実はこの日は、昼間にタワレコ大和店で2回のイベントをこなしていて、KDDIは3回目のステージ。レナさん「アイドルって体力勝負ですよね〜。4年目にして初めて知った…」とのことだったけど、そんな疲れみたいなものは感じさせない切れのいいパフォーマンスだった。2人ともしっかり笑顔でいい表情。毎日が充実してるんでしょうね。全4曲、約26分。

やはり3回まわしのためか会場入りもギリギリだったようで、定刻5分前あたりからリハーサル開始。この日はコンドープロデューサーも同行。使っていた曲は「ドクター」と「エルスカディ」。入場待ちしながらリハも見れてお得感ありました。インストアシリーズ、この日でちょうど前半戦終了って感じみたいです。

開演17時40分→終演18時06分。