2018/12/09　脇田もなり　新宿 HMV record shop 新宿ALTA（インストア）

11/28リリースのシングル「Just a "Crush for Today"」のプロモーションイベント。この日は吉祥寺、新宿、池袋とHMVの3店舗をまわるスケジュール。そのうちの真ん中の新宿に行ってみることに。現地到着は定刻10分前くらい。当然イベントスペースの半分以上は埋まっている…ように見えたのだが、よく見ると前の方に若干の隙間が。というわけで3列目くらいのけっこう良い位置で見ることができた。

定刻ぴったり…というより少し早いくらいの時間にもなりさん登場。赤に小さな黒のドットが入ったロングワンピース。9月のワンマンの時に着ていた衣装かな。バックトラックを使った1人でのステージ。セットリストは、「TAKE IT LUCKY!!!!」「遊星からのアイラビュー oh! oh! -Remix ver.-」「CUTi-BiL」「やさしい嘘」「Just a "Crush for Today"」…の全5曲。
約3カ月ぶりに聴く彼女の歌声。距離が近いこともあって、その魅力、力強さをダイレクトに感じることができたね。短い構成だけど、アッパーでのオープニングからリミックス、ミディアムナンバーで変化をつけつつ、最後にシングルのカップリングと表題曲をもってくる…というとてもバランスのとれた内容。1日3ステージもあるとセットリストを組むのにも頭を悩ませそうなものだけど、たまたま聴いたこの回が「ベストじゃないかな…」と思わせてしまうくらいよく出来ていた。
注目の新曲「Just a "Crush for Today"」は、もなりさん自身も、作詞を含めた制作段階から参加したという話を聞くことができた。ボーカルディレクションも自分で行い、「寝る前などリラックスした時間にも聴いてもらえるように、ボーカルにあまりクセを出さないようにした」とのこと。そういったプロセスを通して、これからもずっと音楽をつくっていく手応えが得られたのだそうだ。全体的には近作の延長線上といったイメージの曲だけど、たしかにさらっと軽めに歌っている感じはあったね。同時にお客さんに声出しさせる要素もあったりして、盛り上げていくこともできそうだ。全5曲、約32分。

MCでは、前日のイベントから連続で、用意したCDが完売しているという話も。そのためサイン会に時間がかかってしまうので、「この後はタイトにいきますよ」とスピードアップ宣言も。ひょっとしたら定刻より若干早めにステージに出てきたのも、時間短縮を意識してのことだったのかもね。うれしい忙しさで充実感を漂わせていたもなりさんだった。

開演16時→終演16時32分。

2018/12/09　ONEPIXCEL　池袋 ニコニコ本社（イベントスペース）

12/5リリースの3rdシングル「Girls Don't Cry」のプロモーションイベント。ONEPIXCEL（ワンピクセル）は、2015年から活動しているボーカル＆ダンスユニット。デビュー当初は4人組だったようだが、メンバー脱退により現在は3人組となっている。SNSなどに流れてくる情報である程度は知っていたのだが、この機会に生でも聴いてみたいなということで。

この日は様子見という気分もあって比較的後方から。お客さんはけっこう集まっていたね。メンバー全員まだ十代ということで、ファンも若い男性が中心だった気がした。バックトラック使用によるメンバー3人でのステージ。セットリストは、「Sparkle」「Girls Don't Cry」「TURN ME ON」「Howling」…の全4曲（ファンツイート参照）。
ざっくりした感想としては、楽曲がイマドキっぽい。最新シングルの表題曲はけっこうEDM的なサウンドに寄せているようだ。メロディアスな中にクールな印象もある。ボーカルはソロパートも含めて3人全員で歌っていく。悪くはないと思うのだが、全体としてはあまり印象に残らなかった。楽曲の傾向からいって、この日のようなイベント会場ではなく、クラブ的なしっかりした音響環境のスペースで聴いたらまた受け止め方も違ってくるのかもしれないが…。MCなどは親しみやすいもので、お客さん相手に「盛り上げていこう！」と煽ったりするところなど、わりとアイドルっぽい雰囲気だったかな。全4曲、約22分。

自宅に戻って復習？のために何曲かのMVを見直してみたのだが、正直いってライブ（イベント）での印象よりも格段によかったね。やっぱりこういうダンスも含めてのユニットは、人垣の間からチラチラ見えてるだけのものでは評価が難しいなと思わされた。

開演14時→終演14時22分。

2018/11/17　原宿眠眠、おかありな、USAXA!、パピプペポは難しい、わたわた我愛イ尓　原宿 ストロボカフェ

「原宿眠眠1stシングル『私たちの魔法』リリースイベント」。少し前にネットでトレーラーの音を聴き、「なんか良さそう」ということで現場にも行ってみることに。リリースイベントといっても、いわゆるインストアではなく全5組出演の主催ライブ。入場してみると椅子席でまだ余裕がある。せっかくなので2列目のけっこう近い位置から見ることにした。

○「わたわた我愛イ尓」　この日の出演者はすべて初見。トップバッターは女性4人組アイドル「わたわたうぉーあいにー（漢字部分の正式表記は中国語）」。曲は中華風テクノポップかな。1人アニメ声のメンバーがいて、ボーカルの独特の響きを生んでいる。ただ、全体的なパフォーマンスは「ゆるい」の一言。地下アイドルというか、このへんのジャンルのノリに慣れてないと、良さをみつけるのにもちょっと時間がかかりそう。メンバーは高校生くらいだろうか。みんな若そうだ。 全3曲、約15分。

○「パピプペポは難しい」　女性5人組アイドル。電波ソングというか、沸き系、アゲアゲ系のナンバーを連発。ファンもけっこういてMIXなどで盛り上げていたね。ただ、曲自体にさほど特色があるわけでもないので、聴いててもほとんど耳に残らない…。あと、アイドルにしてはメイクが強めのメンバーが多かった印象も。衣装やヘアスタイルがかわいい系なので、ちょっとあってないような気がしてしまった。全3曲、約14分。

○「USAXA!」　「ウサクサ」は、「2.5次元妄想エンターテインメント」がコンセプトの男女4人組ユニット（ボーカル3＋ダンサー1）。アニメやラノベみたいな世界観の曲にあわせて、寸劇風の演出・振付で見せる…という変わった、でも印象的なパフォーマンスを披露。それまでの2組がゆるさが持ち味の地下アイドルだったので、ここにきて一気にステージが引き締まったね。衣装もコスプレ風の派手なもの。視覚的にも楽しめる。個性的なメンバーの中でも、つい目が行ってしまったのはダンサーのセリカさん。バレエ風の動きがきれいだし、かわいいルックスも魅力的。全4曲、約20分。

○「おかありな」　アコースティックギター弾き語りのシンガーソングライター。1人でのステージ。ウサクサとはまた別の意味でステージを引き締めていたね。第一印象はとても声が良いこと。いわゆる美声というよりも、気持ちがすごく乗る声という印象を受けた。曲も自殺するために出会う男女のことを歌っていたり、けっこうインパクトがある。この日はシンプルな弾き語りだったけど、バンドアレンジになったらどんな感じになるのだろう、という気もした。全4曲、約20分。

○「原宿眠眠」　イベントの趣旨からいって、ここまではすべてオープニングアクトみたいなもの。いよいよこの日の主役登場だ。原宿眠眠（はらじゅくみんみん）は、ツバサ・ミンミンさんによるワンマンユニット。もともとシンガーソングライターとして弾き語りやバンド編成で活動していた彼女が2018年5月に立ち上げを宣言し、この日が実質的な活動初日となる（1stシングルのリリースは11/23予定）。
バックトラックを使った1人でのステージ。セットリストは、「私たちの魔法」「よいこのうさぎ」、最後にもう一度「私たちの魔法」…の全3曲。

表題曲「私たちの魔法」は、ツバサ・ミンミンさん作詞、作曲・編曲は宮野弦士氏。C/W「よいこのうさぎ」はツバサさん作詞・作曲で、宮野氏がアレンジを引き受けている。売れっ子の宮野氏を起用しているためサウンドは非常にこなれている。「私たちの魔法」は、ピチカートファイブの「ベイビィ・ポータブル・ロック」をイメージさせる軽快で爽やかなフレンチ渋谷系…といった趣きの一曲。オープニングで歌った時には、ツバサさんも緊張していたみたいで、ちょっと固めのノリ。でも、最後の2回目はスタンドマイクからハンドマイクに切り替え、少し動きをつけたりして、いい感じにリカバリーしていたんじゃないかな。曲調的には大好物なので、何回でも聴けるわ〜という感じ。もう1曲の「よいこのうさぎ」はミディアムナンバー。作曲もツバサさんなので、こちらが彼女の本来の持ち味なのかもしれない。でも、アレンジがすごく洗練されているので、とても心地よく聴くことができる。これもいい曲だと思った。
はじめて生で聴くツバサさんのボーカルは、クセがなくて素直なもの。歌声だけで個性を主張するというより、いろんな曲にすっとなじみやすい声質のような気がした。原宿眠眠は、セルフプロデュースなので、1stシングルの制作費はすべてクラウドファンディングでまかなったそう。そうなると今後どこまで資金を集めて、いい制作スタッフを確保できるか…がアーチストパワーのカギになっていきそうだ。

MCでは、そのクラウドファンディングに協力してくれたファンへのお礼や、同じく集めた資金でつくったという新衣装の紹介など。MIYANISHIYAMAさんオリジナルデザインの衣装は、ミントブルーとピンクのチャイナ風デザインで超キュート！ パンダ大好きなツバサさんをイメージしているそう。両サイドのお団子風の髪飾りもすごく似合ってたね。短い時間だったけど、節目のイベントを見ることができてよかった。全3曲、約20分。

原宿眠眠に興味を持った最初のきっかけは、渋谷系好きの心に刺さる楽曲の力だった。でも、この日のステージを見て、ツバサ・ミンミンさんというアーチスト自身にもけっこう魅力を感じたね。まだ（原宿眠眠としての）オリジナルは2曲だけなので、3曲目以降がどんな感じなるかにもよるのだけど、ちょっと注目していきたいと思っている。

開演13時05分→終演14時50分。