2019/01/10　APRIL　台場 Zepp ダイバーシティ東京（ワンマン）

「APRIL HAPPY NEW YEAR 2019 〜DREAM LAND〜」。2019年初ライブはエイプリルのワンマンへ。彼女たちのフルコンサートは2017年12月以来で約1年1カ月ぶり。一般発売の初日にチケットを買って楽しみにしていた。会場は椅子ありのセッティング。前方はFC販売分の指定席で、一般チケットは後方（一段高くなっている部分）の自由席となる。整理番号があまり良くなく遅い入場だったが、なんとか下手通路際の席を確保。距離はあったけどステージまでの見通しはわりといい席だったね。

ステージセットは淡い色の布による優しい雰囲気のもの。その奥に大型のスクリーンがある。短いオープニングビデオに続いてメンバー6人がステージに登場してきた。お正月らしさを演出するかのようにゴールドのスパンをたっぷり使ったミニドレス。華やかでいいわ〜！ この段階でいきなりテンションが上がっている。
セットリストは、「The Blue Bird*」「Take My Hand」「April Story」「Glass Castle」「Dream Candy」「Muah!」「Story」「Snowman」「Stand By Me」「Gashina」「一番にわたしを抱きしめて*」「GOOD BOY〜1.2.3」「Oh! My Mistake」「Love Clock」「Mayday」「STEP」「I wanna be a Celeb」「Beep」「Jelly」「Wow」「Yes Sir*」「Oh-e-Oh*」、アンコールで「Angel Song」「Tinker Bell*」「Oh-e-Oh*」…の全25曲。（*印は日本語詞）サウンドは全曲バックトラック使用。

一言でいえば「これまででもっとも本格的なワンマン」という印象のステージだった。全25曲のうちカバーはユニットコーナーの3曲を含めて5曲のみ。過去最多となるオリジナル20曲を一気に聴かせてくれた（新曲の「Oh-e-Oh」のみ2回歌唱）。プレゼント抽選会みたいな企画コーナーはなくなり、その分歌とダンスに集中した感じ。また、MCもメンバーがすべて日本語でこなし、サポートの司会者なしで2時間以上のステージ進行を完璧にこなしていた。まさに「こういうAPRILのワンマンが見たかった」というものを見せてくれたと思えたし、メンバーやグループの成長を確実に感じられる内容だったのではないだろうか。
それでいながらAPRILらしい「カワイイ」もステージ全体からあふれ出していたね。特に際立っていたのがチェウォンとジンソル！ 二人とも前髪をつくっていて、さらにチェウォンはロングのエクステも。かわいすぎて前半はほとんどこの二人ばかり見ていたくらい。でも、ちょっと落ち着いたところで他のメンバーにも目を向けてみると…このところ急速にアイドル性を増しているレイチェルの輝きにもやられた。さらに後半、衣装が変わってからはチェギョンからも目が離せなくなってしまった。セクシーなボディコン風の衣装なのに「カワイイ」としかいえないこの佇まい…。もちろんナウンもイェナも美少女っぷりにさらに磨きがかかっている。楽曲やサウンドだけでなく目でも存分に楽しませてもらったのだった。

■前半の衣装は、ゴールドのスパンコールを散らした華やかなドレス。2人ずつセットで3パターンのデザインになっていたね。この金色の輝きは、写真や映像ではなかなか再現できないものらしく、あとでネット上の画像を見てもまったくピンとこない。でも、ステージ上では照明に輝いて本当にきれいだった。やはりライブは現場で実際に見ないと…ということだよね。
■オープニングから惜しげもなくシングル曲を連発。このへんの流れからだけでも「オリジナル曲が増えたんだなあ」ということが実感できる。特に初期の代表曲（「Dream Candy」「Muah!」など）をここで消化してしまっても全然問題なし…というあたりも頼もしい。
■MCでは「今のソウルはものすごく寒いので、東京に来るとそんなに寒く感じない」という話。実はこの日の東京はかなり冷え込んでいたのだが、ソウルはそんなもんじゃないということみたい。その流れで「冬の曲」をまとめたパートへ。前年に続いて「Snowman」が聴けたのはうれしかったね。クリスマスシーズンが過ぎたのでもうやらないかな？…という気もしていたので。
■ミディアムナンバーの「Stand By Me」は、スタンドマイクを使ってのパフォーマンス。といってもボーカルはインカムマイクで拾っているので一種の小道具扱い。でも変化があって良かったね。
■ユニット1組目はチェギョン＆レイチェル。EDMっぽい曲は「Gashina」（ソンミのカバー）。女性ダンサー4人も加わってテーブルを使ったセクシーな振り付けを見せてくれた。APRILのカワイイ路線とのギャップが見どころ。
■ユニット2組目はチェウォン＆ナウン。KARAの日本語バラード曲「一番にわたしを抱きしめて」をカバー。この曲は知らなかったのだけど、作詞・作曲は磯貝サイモン氏ということで雰囲気は完全にJ-POPだったね。ウェディングドレスを思わせる真っ白いロングの衣装もきれい。ここは歌の得意なチェウォンさんのショウケースだった印象（選曲も彼女がしたみたい）。
■ユニット3組目はイェナ＆ジンソル。「GOOD BOY（G-DRAGON＆SOL）〜1.2.3（V.I）」をバックにしたダンスパフォーマンス。ダンサーも加えて6人で。テーマは「カリスマ感」。ダンスメインということで、どちらかといえばイェナさんに配慮したパフォーマンスだった気がした。
■後半のカバーは2曲。最初の「STEP」（KARA）は、スタンドマイクやダンサーを使ったドラマ性のあるステージングで。あいかわらずKARAをカバーしてるわけだけど、この日は曲数も少なく、見せ方もこなれていて、「KARAのヒット曲に頼っている感じ」はほとんどなかった。好印象なカバーだったね。
■もう1曲の「I wanna be a Celeb」は、「ダンシング・ヒーロー」（荻野目洋子）と同じ曲。日本では「バブリーダンス」で再ブレイクしたが、韓国でも芸人ユニット「CELEB FIVE」がパフォーマンスして話題に。総スパンのド派手なジャケットで踊ったこの日のAPRILはその「CELEB FIVE版」だったみたい。
■後半の衣装は、6人バラバラのギャル系ストリートファッションかな？ その中で目立ってたのは、バドガールっぽいボディコンでキメてたチェギョンと、着物柄のスカジャンみたいなトップスのジンソル。
■「Oh! My Mistake」から始まった後半は、怒涛のダンスナンバー10連発！ 特に「Beep」「Jelly」「Wow」と続くアッパー3連発はAPRIL史上でもいちばんハードなパートだったかも。曲間ではインカムマイクを通じてメンバーの乱れた息遣いが聞こえてくるほど。最年長のチェギョンちゃんもキツそうだったけど、最後まで笑顔で踊りきってたね。頑張ってる姿がまたカワイイ！ 本当にここは見ごたえあったよ〜。
■アンコールは、全員おそろいのTシャツ＆ショートパンツというスポーティーなスタイルに。「Angel Song」では、客席に降りてきて、ハイタッチしたりお菓子を配って歩いたりする。私の席のすぐそばまで来てくれたのはチェギョン。間近で見ると本当に細い！ ちなみに若い女の子のお客さんにサービスが良いのは業界標準だね。次の「Tinker Bell」でもサインボールを客席に投げ入れ。
■最後にやった「Oh-e-Oh」（日本語版）は、1/16リリース予定の日本での2ndシングル曲。「Oh! My Mistake」は日本語でオリジナル歌詞のニュアンスを表現するのが難しかったのかな？ でも、「Tinker Bell」に続く曲としては、爽やかなテイストの連続性があってわるくない選択。振り付けは2回見たけど、まだ細かいところまではチェックし切れてないかな…。リリイベ行かないと。終演後にフルバージョンのMVの上映もあり。ストーリーパートの主人公は今回もナウンだったね。
■ステージ以外で若干気になったのは、お客さんが非常におとなしいこと。日本のアイドルどころかJ-POP系アーチストのファンと比較しても静か。ペンライトを振る人が多いとはいえアンコールの拍手の弱さは…。ステージの内容がとても良かっただけに、これでは頑張ってるメンバーがかわいそう。やっぱりアイドルのライブは客席の盛り上がりも含めてのエンターテインメントだと改めて感じてしまった。
■全25曲、約2時間18分（アンコール含む）。

2019年一発目のライブ、とても楽しく見ることができたね。これまで東京でのワンマンは1日2公演だったAPRIL。この日は平日でもあり1回公演だった。もっと見たい気持ちもあるけど、一つのステージに集中するのもいいものである。MCでは「今年はこれまで以上に皆さんに会える機会を増やしたいです」という言葉も。なんだか楽しみになってくるね。

開演19時17分→終演21時35分。

2018/12/29　ニコニコ♡LOVERS、ニコニコ♡STREET　秋葉原 AKIBAカルチャーズ劇場

「ニコグルリクエストアワー2018」。ニコラバとニコスト、両グループの楽曲をファンが人気投票。その結果を15位から全曲歌って発表していく、一年を締めくくる企画イベントだ。代表曲を一気に聴けそう…という期待感で足を運んでみた。運営予約なので入場は後半ながら、うまく椅子席5列目を確保。ちょうど前が女性席、ゲスト席でわりと空いていた。視界はけっこうよかったね。

オープニング。ニコスト、続いてニコラバが1曲ずつ歌い、その後ランキングの発表になる。ニコストはメンバー5人でのステージ。前回9月に見た時は7人だったのだが、現在は公式サイトにも5人のプロフィールしか載ってない。どうやら2人卒業があったようだ。ニコラバはフルメンバー7人で登場。歌ったのは新曲「半分魔法少女」。雨宮ういりさんがほぼセンターだったかな。

ランキングは、15位（同率2曲）「ニャンダフルドリーマー」「行け！ニコラバ」、14位「Summer Magic」、13位「伝説のうさ耳ティアラ」、12位「夢見る恋ウサギ」、11位「二人のサマーショット」、10位「小悪魔なんて言わないで」、9位「SWEET SMILE AGAIN」、8位「最上級のI LOVE YOU」、7位「白い片思い」、6位「バタフライガール」、4位（同率2曲）「私の一番星」「いちごプリンセス」、3位「ハートのバリア」、2位「Distant sky」、1位「世界共通言語ネコ語計画」…という結果に。

各曲の順位はメンバーたちにも事前に知らされてなかったみたい。スクリーンで発表されるたびにフォーメーションの確認などで舞台袖がザワついてる感じも楽しい。それでもステージに出ると普通に踊れてしまうのは、普段のライブでやりこんでいる曲ばかりだからだろうね。
ニコラバ（ニコスト）の運営はすごくマメで、彼女たちが出演したライブについては、毎回その映像をほぼノーカットでYouTubeにあげ続けている。前回ライブを見てから多少インターバルが空いたのだけど、実はこの間、そういった動画を時間がある時にちょいちょい見ていた。すると自然に楽曲もメンバーも頭に入ってくる。前回は、正直いって「雨宮ういりさんがいるグループ」という情報くらいしかなかったのだからこの違いは大きい。まだライブ2回目の「在宅ファン」にもかかわらず、最初から最後まで楽しく見ることができたのは、そのへんの予備知識が増えていた影響もあるのかも。アンコールも含めて全22曲。見ごたえあったね〜。

■ランキングでおもしろかったのは、全体曲はわりと早い段階で出てしまい、10位以内はほとんどがソロ曲だったこと。メンバーの人気投票にもなっていたのかもね。AKB48グループの選抜総選挙のような。そう考えると、ニコラバとしてはワンツーフィニッシュとなる2位・3位に入ったういりんが、やはり一番人気なのかな（3位は小針小枝さんとのユニット曲）。
■ニコラバの楽曲がランキングの大部分を占める中、見事1位をとったのはニコスト。彼女たちの曲は他にはギリギリもう1曲、同率15位に入っているだけ。ニコストファンの票を集中させる作戦が奏功した感じだろうか。最初に歌ってからずっと出番がなく、なんとなく手持ちぶさたにしていたニコストちゃんたちが一気に喜びを爆発させていたところもよかった。
■とはいえランキング上位に入ったメンバーも、「投票してくれてありがとうございました！」くらいで、AKB総選挙みたいな長いスピーチをすることはない。普段のライブでもMCは自己紹介と告知くらいしかやらないので、このへんはグループのカルチャーなのかもね。
■順位とともに票数も発表。15位で12票、8位がちょうど100票。トップ3にもなると160票、178票、234票…と急激に増えていく。投票するにはいくつかの方法があるが、標準がアルバム予約3000円とすると、やはりけっこうなお金が動いていることがわかるイベントでもある。
■「伝説のうさ耳ティアラ」はメンバーもペンライトを持って歌う。それに気をとられた橋本あみなさん、マイクを持たずにペンライトだけ持ってステージへ。「ちょっと、あみなちゃん！ マイク…」と他のメンバーに手渡してもらっているところが最年少っぽくてきゃわゆい。
■「白い片思い」を歌った青山夢音さん（ニコスト）は2017年までニコラバに在籍。いったん卒業した後、他グループを経てニコストで復帰している。この曲はニコラバで2人ユニットとして歌っていた曲。「1年ぶり、しかもソロで歌ったのは初めてでした」。この曲がランクインしたということは、けっこう以前からの熱心なファンがいるということになるね。
■白石凛さんの「バタフライガール」は、ニコラバの楽曲としては音楽的にいちばん変化があって楽しいナンバーだと思う。けっこう好きだな〜。曲の途中で客席に降り、歌いながらセンター通路のいちばん後ろまで行くファンサービスも。
■「Distant sky」のういりんは盛り上げ上手。この日も客席前方は写真撮影をするお客さんが多く、拍手なんかも普通のライブに比べると少なめ。でも、ういりんの時は会場全体がステージと一体化していたね。アイドル的な華やかさはやはり彼女が頭ひとつ抜け出している印象。
■アンコールは、ニコスト「マタタビ」「ニャタデーナイトフィーバー」、ニコラバ「半分魔法少女」（新曲なのでこの日2回目の披露）、最後は全員で「Only mine!」。12人がステージに勢ぞろいすると絵柄も華やかで楽しい！ そのままエンディング。全22曲、約1時間55分（アンコール含む）。

告知では、年明けのニコグルワンマン（＠秋葉原パームス）、ニコラバ新メンバー追加の予告、さらにグループ内派生ユニットスタート…などの情報が解禁に。「新メンバー追加」なんてけっこう大きい動きのようにも思うのだが、メンバーもファンも意外と冷静。これもグループのカルチャーなのかな？ いずれにしても見どころいっぱい、2018年のライブ現場を楽しく締めくくれたね。

開演18時→終演19時55分。

2018/12/24　WHY＠DOLL　渋谷 Glad（ワンマン）

「WHY＠DOLL Christmas Live 〜真冬に真夏のサンタクロース〜」。2018年のクリスマスイブはほわどるのクリスマスライブへ。この日は昼・夜の2回公演。普通に考えれば夜の回の方がクリスマスっぽいんだろうなと想像がつくので、あえて変わったことをやってくれそうな可能性が高い昼の回をチョイス。

フロアの埋まり具合は、普段の定期公演よりちょい多めくらいだったかな。ステージ前の2列目あたりで。位置に関しては申し分ない。バックトラックを使ったメンバー2人でのステージ。
セットリストは、「Blue Summer」「Magic Motion No.5」「恋はシュビドゥビドゥバ！」「夏恋花火」「It's all right!!」「GAME」「夏祭り」「ジェットコースター」「初恋☆キラーチューン」「トラベリンバンド」「Go Goサマー!」「Tactics」「CANDY LOVE」「菫アイオライト」「Tokyo Dancing」、アンコールで「夜を泳いで」…の全16曲。（ファンツイート参照）
ステージに登場してきたほわどるちゃん。色違いのアロハ＋ショートパンツ＋サンダル。公演サブタイトルでなんとなく予想はしていたのだが、セットリストも含めて思いっきり「夏仕様」のライブとなった。MCによると、クリスマスイブが平日の場合は夜公演しかやらないので問題ないのだが、今年は振替休日にあたっているので昼夜の2回公演。どう違いを打ち出すかを考えた結果、昼は「誰もやらない真夏っぽいライブにしよう」というアイデアに行き着いたのだそう。
そんなわけで、セットリストは夏らしいアッパーチューンが中心。当然、振り付けも激しいのでアロハのほわどるちゃんも数曲やったところでもう汗ばんでいる。お客さんも盛り上がってたね〜。注目はつい一週間ほど前にお披露目されたばかりの新曲「It's all right!!」。楽曲提供はONIGAWARA。お客さんとのコール＆レスポンスなども盛り込んだ賑やかなグルーヴナンバーという印象かな。そして、「Tactics」の色っぽいダンスから始まる終盤の畳みかけ。やっぱりいいなという感じ。久しぶりに聴いた気がする「GAME」もカッコよかったね。全体としては、クリスマスというより通常の「定期公演の拡大版」といった雰囲気のライブだったのではないだろうか。

■カバーも3曲。「夏恋花火」はボカロ曲、「夏祭り」は定番の有名曲、「Go Go サマー!」はKARAの日本語バージョン。このへんはメンバーの好きな曲なのかな。K-POPとかはたぶんそんな感じ。
■中盤の企画コーナーとして「かき氷の早食い対決」が行われた。こういう勝負ものに強い印象のあるはーちゃんだが、「ものを食べるのは異常に遅い」ということで対戦前から弱気に。一方のちはるんは「飲むのも食べるのも速いですよ！」とやる気満々。結果は…ダブルスコアくらいでちはるん圧勝。でも、ご褒美の「あったかいお茶」をちゃんとはーちゃんにも分けてあげていた。やさしい〜！
■結果的にクリスマス成分は「ほぼ0％」だったライブ。まあ、一種の逆張りとして、こういう企画もアリだとは思うけど、せっかく「Christmas Live」と銘打ってるんだから、「南半球のクリスマス」みたいなノリでクリスマス要素もちょこっと入れて欲しかったなというのが正直なところだろうか。カバーにしても夏や海、南国とクリスマスを絡ませた曲は探せばけっこうあるはず。もちろん、クリスマス気分を楽しみたいなら夜の部を選んどけよ…と言われたらそれまでなんだけどね…。
■「It's all right!!」は、2019年2月に4曲入りEPとしてリリースされるそう。
■全16曲、約1時間26分（アンコール含む）。

開演13時05分→終演14時31分。