2019/03/13　nuance　新宿 HMV record shop 新宿ALTA（インストア）

最新シングル「タイムマジックロンリー」のプロモーションイベント。夕方、ツイッターに流れていた告知を見て急遽行ってみることに。会場の構造から考えて、「4人グループだと"ステージ"なしかも…」と思っていたら本当にそうだった。やや早めに到着したおかげで、なんとか2列目を確保。ほぼ全体が見通せる位置。後ろの方になったら何も見えなかった可能性が高いので、これはラッキーだった。

バックトラックを使ったメンバー4人でのステージ。定刻10分前くらいからリハーサルを行う。曲は「bye bye」。リハといってもフルコーラス。振り付け（ダンス）もきちんと全部見せてくれた。本番のセットリストは、「ミライサーカス」「sanzan」「セツナシンドローム」「タイムマジックロンリー」…の全4曲。
ヌュアンスを見るのは一週間ぶりで2回目。前回はメンバーのうち1人が欠席、3人でのライブだった。また、けっこう混んでいてステージの見通しはいまひとつ。「雰囲気はつかめた」くらいの感じだった。それに対して、この日は全体がはっきり見えるだけでなく、距離もものすごく近い。高さのあるステージがなく、同じフロアの平面上でのパフォーマンスなので、「すぐそこにいる」感覚がダイレクトに伝わってきた。臨場感という意味では最高の環境だったね。
オープニングの「ミライサーカス」では4つの椅子を使った振り付けが印象に残る。ごく普通の丸椅子なのだが、まるでそれがお芝居のセットのように感じられるストーリー性のある動き。曲ともよくシンクロしていた。本番の4曲はインターバルなしのノンストップミックス。次々とフォーメーションが変わっていく万華鏡的なステージを堪能したのだった。
衣装の感じもよくわかったね。現在のリリースイベントから着はじめたという新衣装は、「表地は黒、裏地がターコイズブルー」というシックでありながら派手な色使い。彼女たちがくるっとターンするたびに、衣装のすそがふわっと広がり、その鮮やかなブルーの色彩が目に残る…。一瞬のようでありながら長い時間でもあるような独特の手応えが残った。全4曲、約18分。

MCは4曲目が終わった後、自己紹介と告知を中心とした簡単なもの。全体の時間も短く、コンパクトなステージだったと思ったのだが、考えてみればスタート直前に1曲まるまるリハーサルを見せてくれてもいる。それも含めて5曲とするなら、かなり密度の高いインストアだったことになるのではないだろうか。平日の夜、急にだったけど行ってよかったイベントだった。

開演19時30分→終演19時48分。

2019/03/10　ニコニコ♡LOVERS、ニコニコ♡STREET、にこにこ♡きゃんでぃ　秋葉原 パームス

ニコラバ2周年＆ニコスト1周年記念ライブ「ニコfes 2019」。会場は「仮面女子」が常設劇場として使用していることで有名な秋葉原パームス（P.A.R.M.S）。チケットが予定枚数ソールドアウトし、さらに追加分もほぼ完売…というツイートを見て、「激混みだったら厳しいなあ…」と思っていたのだが、わりと余裕を持たせた設定だったみたいで、センター前寄りのまあまあの位置で見ることができたね。フロアのお客さんの密度もちょうどいいくらいだったし。

○「ニコニコ♡STREET」　オープニングはニコスト。メンバー5人でのステージ（アンコールは7人）。セットリストは、「運命なんてニャニャニャニャーン」「ネコネコ」「Happy Morning」「フォーチュン・クリスマス*」「MAGIC SWEET LOVE*」「ニャンダフルドリーマー」「ニャタデーナイトフィーバー」、アンコールで「ハッピーニューイヤーおもち」「マタタビ」「世界共通言語ネコ語計画」…の全10曲。（*印はソロ曲）
秋葉原カルチャーズ劇場で見る定期公演では、「拍手が弱い」「客がおとなしすぎ」という印象のあるニコグルだけど、さすがにオールスタンディングのライブとなると盛り上がってたね。ニコストちゃんたちのパフォーマンス自体は、普段とそう変わらない「ゆるっ」としたもの。でも、フロアの盛り上がりが加味されると、なんとなく楽しく感じられるから不思議なもの。メンバーそれぞれも徐々に覚えてきて、親近感が増しているということもあるかもしれない。曲にも自然となじんできたし…。これまでで最長のニコストライブ、最後まで楽しく見ることができた。
■ソロ曲は、「フォーチュン・クリスマス」が石原すずかさん、「MAGIC SWEET LOVE」が奏怜花さん。全体曲はやはり盛り上がり重視のアッパー曲が多いけど、ソロナンバーはもうちょいポップ寄りかな。いいアクセントになっていた気がした。
■アンコール前のムービーでは、「世界共通言語ネコ語計画」のMVをお披露目。前年末の「リクエストアワー」で1位に輝いたご褒美のMVだ。タイトル通り、世界の言葉でネコの鳴き声をどう表すかを盛り込んだ楽しい内容。ここはフロア全体で床に腰をおろしてじっくり鑑賞する。
■アンコールは7人で登場。特に紹介はなかったのだが、どうやら新しい追加メンバーだった模様。この日のフェス以降は7人で活動している。最後の曲が終わると、最前列のVIPエリアのファンから、7人それぞれに花束がプレゼントされる。1周年を祝うファンによるサプライズ企画だったようだ。
■全10曲、約54分（アンコール、集合写真撮影含む）。

○「にこにこ♡きゃんでぃ」　二番手はこの日がステージ初見となったニコグル第三のグループ「にこきゃん」。メンバー6人でのステージ。ニコラバのウサギ、ニコストのネコに続いて「にこきゃん」はイヌをモチーフにしている。セットリストは、先輩グループの替え歌で「運命なんてワワワワン」「夢見る子犬」、最後がオリジナル「Doggy Boogie」…の全3曲。
WEBサイトを見ると、活動は月1〜2回。あまり忙しくない環境でアイドル活動をやってみたいモデルさんのためのユニットのようだ。ただ、立ち上げてそんなにたってないわりには、ニコストとあまり変わらないレベルのパフォーマンスだったのではないだろうか。この日は新メンバー2人も紹介。次回のライブからは8人で活動するそう。全3曲、約17分。

○「ニコニコ♡LOVERS」　最後はニコラバ。メンバー7人でのステージ。セットリストは、「ONLY MINE!」「二人のサマーショット」「HOPPiNG NOW」「Shiny Heart」「SWEET SMILE AGAIN」「Summer Magic」「私だけのストーリー」「初恋のキミはパパに似てる*」「女子高Life!!*」「オレンジバニーガール*」「Burn the World!!*」「伝説のうさ耳ティアラ」「1.2.3.4. step by step!」「Catch me!」「STARS」、アンコールで「半分魔法少女」「夢見る恋ウサギ」…の全17曲。（*印はユニット曲）

2周年を迎えたニコラバちゃん。ウィキペディアなどを見ると、最初の1年間は本当にメンバーチェンジの多かったグループだということがよくわかる。しかし、2年目になると固定の7人（現在のメンバー）でしっかり活動しきっている。もともと「ゆるさ」が一つの持ち味のグループだったと思うのだが、私が見るようになった2年目後半の半年間だけでも、安定感が増しているのが伝わってきた。この日もニコグルの主力らしいステージをきっちり見せてくれたね。
しかし、同時にこのレギュラーメンバー7人でのワンマンはこの日が最後でもあった。谷口彩菜さん、橋本あみなさんがいずれも3月でグループを離れることが決まっている。特に最後のステージまで残り一週間を切っている谷口さんは時折目にきらっと光るものがあったような気も…。まだまだ新参ファンではあるが、そんな感慨も抱きつつライブを見守ったのだった。

おなじみの曲をどんどん歌っていったこの日のステージだけど、新曲のお披露目もあったね。さらに「リクエストアワー」で発表されていたグループの垣根を超えた「ユニット曲」も披露された。それぞれの印象を書いてみよう。
■最初のユニットは、橋本あみなさん/石原すずかさんの「プティトゥ・ミミ」。小柄な2人によるやたらかわいいデュオ。曲もロリータ風味を生かした「初恋のキミはパパに似てる」。衣装は服飾を勉強している石原さんが担当。橋本さんは振り付け。途中でリハーサル不足が露呈してもかわいいから許す！
■続いては、西條真未さん/谷口彩菜さん/奏怜花さんの「初恋の香り」。女子高をテーマにした楽曲で、衣装も乃木坂風の膝丈ワンピース。パフォーマンスそのものは「β版で出しました」という感じだったけど、衣装も含めて新鮮さはあったね。
■三組目は、小針小枝さん/白石凛さん/青山夢音さん/甘柿ゆうりさんのセクシー担当ユニット「こんなの初めて！」。最初は黒地に白襟のメイドっぽいワンピースなのだけど、途中でそれを脱ぎ捨てて大胆なランジェリー風衣装に！ ビジュアルに目が釘づけで曲はよく覚えてないという…。
■ユニットのトリは、雨宮ういりさん/桃音あんなさん/二宮亜美さんの「LOVE TRIANGLE」。イメージは「ロック」ということで、楽曲「Burn the world!!」もスタンドマイクを使って歌う。衣装も凝ってて、紫を基調にしたドレスは女性ヴィジュアル系バンドっぽい雰囲気だろう。ういりん率いるだけあってパフォーマンスも安定。
■新曲「STARS」は、ムービーでMV（プロトタイプ版）を上映した後、本編最後でも。この日のライブ映像を加えたものが最終版MVとして公開されるそう。曲の雰囲気は若手ロックバンドの楽曲にありそうな感じ…といえばいいのかな。盛り上げ曲というよりは、ステージの最後にやるようなイメージ。

■衣装は前半が現行バージョン、ユニットを挟んだ後半がひとつ前のバージョンで（アンコールはオリジナルTシャツ）。ユニットもそれぞれ新衣装だったし、視覚的にも楽しませてくれたステージだった。
■あらかじめ告知されていた新メンバーの発表も。山内ゆあさん。やはり撮影会のモデルさんのようだ。この日はムービーでの自己紹介のみ。ステージでのお披露目は4/3の定期公演となる。2人抜けるのでもう1人は引き続き募集中。
■アンコールの「半分魔法少女」では、メンバーが特効の金テープをフロアに向かってバズーカで打ち出す。ところがそれを水平撃ち（！）するもんだから、飛んできたテープが額を直撃。幸い衝撃は大したことなかったけど、目に当たってたりしたらヤバかったんじゃないかしら…。とはいえ最後の「夢見る恋ウサギ」での風船投入など演出は華やかでよかったね。
■終演後は、ファンからの2周年祝いのお花贈呈、集合写真撮影など。さらに、3グループの全メンバーがステージに勢ぞろいしてのフィナーレとなる。節目のライブらしいエンディングだった。
■全17曲、約1時間42分（アンコール、集合写真撮影含む）。

各ユニット間のインターバルほとんどなしで3時間弱。ニコグルづくしを堪能。そんな記念ライブにもかかわらず、ニコラバちゃんは自分たちの出番前、11時から渋谷での某対バンライブにも出演していたという…。すごいスケジュール。リーダーういりんとともに3年目も充実した活動を続けてほしいね。

開演11時30分→終演14時28分。

2019/03/09　星野みちる　新宿 HMV record shop 新宿ALTA（インストア）

3/6リリースのNEWシングル「逆光」のリリースイベント。星野みちるさんにとっては約1年9カ月ぶりのリリースとなる作品だが、彼女のステージを見るのも前回のアルバムを受けてのワンマン以来だったので約1年5カ月ぶり。土曜の夜ということでステージ前にはけっこうな数のお客さんが集まっていた。

ピアノ弾き語りによる1人でのステージ。普通に立って歌う時とくらべると当然低くなるので、4列目あたりからだと、前のお客さんの間からチラチラ見える程度。まあ、これは仕方ないかな。セットリストは、「Wish on a Starry Night」「ONE-TIME LOVE」「逆光」「ロックンロール・アップルパイ」「マジック・アワー」…の全5曲。
全曲、自身のピアノ伴奏だけをバックにした完全な弾き語りライブ。シンガーソングライターとしてはごく一般的なスタイルなのだが、意外にも彼女の場合、今回のリリースで初めて取り組んでいるのだそう。そのため、まだ若干慣れてない感じや必要以上に力が入ってしまっているところもあったような気がした。同時に、ピアノ一台のアレンジとしては、けっこうこなれていて、聴きやすい印象も受けた。WEB上のインタビューなどを読むと、バンドサウンドだった曲をちゃんとアレンジャーに頼んでピアノのみのアレンジに変えてもらっているとのこと。ひと手間かけた効果はしっかり出ていたと思ったし、今後の活動への彼女の意気込みも伝わってきた。
「逆光」は、2018年末に彼女自身が「社長」となって立ち上げた新レーベル「よいレコード會社」の第一弾リリースでもある。そこに至った経緯の詳細は、外野のいちファンにはわからないが、いずれにしてもこれからは彼女が自力でなんとかしないといけない部分が増えたのは間違いないところだろう。その意味でも小回りのきく「弾き語り」スタイルへのシフトチェンジはとても納得できるものといえる。

気になる新曲は、この日2曲を聴くことができた。表題曲と「ロックンロール・アップルパイ」で、いずれも自作曲。これまでの楽曲とくらべると新境地といえる要素もあるが、彼女のボーカルという強力な共通項もあるため、けっこう自然な流れとして捉えることができたかな。音源も手に入れたので、きっちり聴き込んでみたいところだ。MCで告知していた4月のワンマンライブでは、全曲をピアノ、チェロ、パーカッションのトリオ編成で演奏するのだそう。ピアノはもちろん星野さん自身。「ライブの最初から最後まで演奏するのは初めてなので大変だけど頑張ってます」とのこと。ぜひ聴いてみたいなという気になってきた。全5曲、約30分。

クリーム色がベースになったワンピースにショートカットの星野さん。実年齢を知っていても、思わず「かわいい」と言ってしまいそうになるふわっとした佇まいだったね。かわいい社長として新レーベルをしっかり軌道に乗せていってほしいものだ。

開演19時→終演19時30分。