2019/08/31　ニコニコ♡LOVERS　神田明神 EDOCCO STUDIO（ワンマン）

「山内ゆあ生誕祭 yua your world」。山内ゆあさんのニコラバ加入後初のバースディライブ＆イベント。実際の誕生日は8/23だが、一週間ほどずれた土曜日の開催となった。会場は神田明神の境内にある「文化交流会館」という建物の地下。ホール内にはドリンクカウンターなどもあり、実質的にはライブハウスである。スタンディングで200人だそうだが、入場してみるともっと広い感じ。中央寄り4列目くらいで。

バックトラックを使ったメンバー6人でのステージ。セットリストは、「夢見る恋ウサギ」「HOPPiNG NOW」「SWEET SMILE AGAIN」「ONLY MINE!」「私だけのストーリー」「二人のサマーショット」「ハートのバリア」「バタフライガール」「いちごの森のパーティ」「最上級のI LOVE YOU」「ココロイド」「yua your world」「タピオカサンセット」、アンコールで「伝説のうさ耳ティアラ」「半分魔法少女」…の全15曲。

4月にニコラバに加入してまだ5カ月の山内ゆあさん。でも、もう完全にグループに欠かせない存在になっている。メンバーの中でダンスのキレがいちばんということもそうだし、かなり回数の多いライブについても休演がほとんどない。すべてチェックしたわけではないが、ひょっとしたら加入してから一度も休んでないのかもしれない。
その理由はなんとなくわかる。この日、ステージで読み上げた手紙でも語られていたが、彼女はニコラバの前にはアリスプロジェクトで活動していた。仮面女子候補生としての約2年間の研さんを経て正式メンバーに昇格するも、わずか2カ月ほどで体調を崩し、半年後には脱退を余儀なくされている。不安障害だったという。「大好きだったステージに立つのが怖くなってしまった」、その時のくやしさ、悲しさはどれほどのものだっただろうか…。そんな経験があるからこそ、無事回復して再びステージに立つことになったニコラバでは、ひとつひとつのライブを大切にしたいという思いが強いのではないだろうか。
後半の誕生日セレモニーでは、手紙を読みながら、感情があふれ、涙がこぼれて続けられなくなるシーンが何度もあった。その中でいちばん心に残ったのは、「私は過去よりも今を大切にしたい」という言葉だった。かつてつらい経験をした彼女。そして今ステージでいきいきとした姿を見せている彼女。その間に流れた時間をこの言葉がすべて表しているような気がした。よく「"物語"を持っているアイドルは強い」と言われる。山内ゆあさんの場合、彼女がステージに立っているだけですでにそこに「物語」がある。この日集まっていたファンのほぼ全員が「応援したい！」と改めて思ったのではないだろうか。

■…なんてことを今さらのように書かなくても、この日は最初から最後まで、彼女が多くの人から愛されてることがよくわかる温かい雰囲気に包まれていたね。ファンの熱いコールやサイリウム、うちわに要所で投入された風船…。アイドルに欠かせない「愛され力」、確実に持っている。
■序盤の全体曲と中盤のソロ/ユニット曲コーナーまでは、いつものニコラバライブ。全体曲の5曲目は「私だけのストーリー」。山内ゆあさんが、4月の初舞台で「好きなニコラバの曲は？」ときかれてあげていたナンバーだ。「歌詞が素敵で歌っていて泣きそうになりました」と言っていた。彼女自身の経験と重なる部分があったのだろう。その曲を歌いながら、この日は本当に泣いていたね。けっこう近い距離で見たその瞬間。ポロリと涙がこぼれる感じで、泣き方もきれいでかわいいのだった。
■11曲目からは生誕スペシャルステージ。山内ゆあさんはきれいなドレスにお色直しして再登場。全体に模様が浮き出したパールホワイトのワンピース。清楚な中に肩出しでちょっと大人っぽい要素も。ダンスがあるのでステージでは無理かもだけど、同色のパンプスをあわせたところも見てみたかった。
■最初に歌った「ココロイド」は仮面女子（アーマーガールズ）の曲。ゲストにその頃一緒にやっていたという椎名みみさんを招いて2人でのステージに。ニコラバの時とはまた違う雰囲気でバリバリ踊るゆあさん！ シャープでキレッキレ！ この曲をもう一度ステージで歌いたいという彼女の思いが完全燃焼できてたらいいな。
■続く「yua your world」は初のソロ曲。ポップな曲調の中に彼女のこれまでとこれからを詰め込んである印象。定期公演とかでもいっぱい聴きたい。
■8月最終日にニコラバ全体の新曲もお披露目。「タピオカサンセット」。西條真未さんと山内ゆあさんがタピオカ大好き…ということでついに曲にしてしまったというナンバー。サビメロなんかはつりビットが歌っていてもおかしくないような爽やかポップ。「ハッピーニューイヤーおもち」（ニコスト）と同じRenn Saitoさんの作詞・作曲だけど、こちらは飛び道具要素なしの正統派楽曲という感じ。
■生誕イベントでは、ファンからの記念アルバム、お花、ケーキ、誕生日プレゼント（でっかいマイメロのぬいぐるみ）が贈られる。メンバーからのメッセージは西條真未さん。その後の山内ゆあさん本人のお手紙はお客さん一同フロアに腰をおろして静かに聴く。
■この日は動画なし。準備があるということで10分ほどインターバルをおいてのアンコール発動となる。アンコールでの山内ゆあさんは、いつものニコラバの衣装＋生誕Tシャツに。
■最後の曲は定番の「半分魔法少女」。いつも聴いてる歌詞だけど、ゆあさんのソロパート「♪前に立ちはだかる強敵は　弱気な自分自身だけ〜」からの「♪大丈夫　最高の仲間と　ニコラビがいるよ　まっすぐでピュアピュアなハートがあれば　大胆無敵」という白石凛さんのパートの素晴らしい流れは、まるでこの日のために作られたかのよう。ラストナンバーにふさわしかったね！
■全15曲、約1時間36分（アンコール含む）。

ニコラバでの初生誕祭ということでステージにもフロアにも不思議な熱気があったね。いいライブ＆イベントになってたと思う。ちなみに、この日の昼間には同じ会場でニコスト・甘柿ゆうりさんの生誕祭も開催。西條真未さんもあわせるとニコラバ＆ニコストで8月生まれが3人いることに。12分の3だから、けっこうな集中ぶりかも…。

開演18時35分→終演20時11分。

2019/08/21　ニコニコ♡LOVERS　秋葉原 AKIBAカルチャーズ劇場（ワンマン）

「ニコラバカルチャーズ撮可ライブ」。この日のメイン企画は「衣装チェンジ公演」。ニコラバとニコストが衣装を交換してライブを行う。動画とかでは見ていたが、実際のステージははじめて。チケットはいつもの当日予約で。上手側3列目。安定してこのあたりに座れるのはありがたいが、そこから前に行くのはやっぱり難しいね…。ちなみにOAの「地獄まで30センチ」は都合により直前で休演に。

○「にこにこ♡きゃんでぃ」　メンバー6人でのステージ。セットリストは、「運命なんてワワワワーン」「Doggy Boogie」「理想的アイデンティティ」「君との5センチメンタル」…の全4曲。
衣装交換をするとは事前にアナウンスされてなかった"にこきゃん"。ところがステージに登場した彼女たちを見るとニコストの先代衣装を着ている。MCによると「私たちも参加させてほしい」と運営さんに直訴した結果、急遽衣装を借りられることになったのだそう。1曲目はそんなわけでニコストの歌詞改変カバーから。上手側に座ったので石原すずかさんの水色衣装を着た麦乃あさひさんが近くてよく見える。きゃわわわ…。パフォーマンス自体はまだまだつたない"にこきゃん"だけど、やっぱり何度も見てると親しみがわいてくる。この日は新曲も初披露。「君との5センチメートル」。夏っぽいサワヤカ系ポップロックといった雰囲気。ニコラバでやってもおかしくないような楽曲だ。これまでで最長のステージとなった。約22分。

○「ニコニコ♡STREET」　メンバー6人でのステージ。セットリストは、「ハッピーニューイヤーおもち」「世界共通言語ネコ語計画」「ときめきキャッチャー」「転生ネコファンタジア」「レモンちゅーハイ」「半分魔法少女」…の全6曲。
この日のニコストちゃんの衣装はもちろんニコラバの現行バージョン。ニコラバには色分けはなく、全員同じ生地でディテールのデザインが違うだけ。それでもちょっと見てると誰が誰のを着ているのかすぐわかってしまう。これは自分に観察眼があるからではなく、やっぱり個性をちゃんと打ち出してるデザイナーさんがいい仕事をしてるということだろう。
MCでは、一人一人衣装についてコメント。基本的にはどの衣装を着たいのか希望を出して決めたっぽい。二宮亜美さんは「推しのういりんさんの衣装を着られてうれしい」。ケープがついた衣装（桃音、西條バージョン）を選んだのは甘柿ゆうりさんと青山夢音さん。「（ケープが）探偵みたいでかわいい」。小鳥遊めるさんは白石凛さんの衣装。ポイントは何といっても胸の谷間がチラ見えする穴！ ニコストのセクシー担当は彼女で決まりかな。イケてたね。
最後はニコラバのカバー「半分魔法少女」。完全コピーじゃないけど振り付け＆フォーメーションはほぼ再現。この頃になると衣装にもすっかり慣れて、色分けなくてもこれはこれでいいわ〜という感じ。レア＆フレッシュなステージだったね。約27分。

○「ニコニコ♡LOVERS」　メンバー6人でのステージ。セットリストは、「星屑Magical」「恋してサマー」「半分魔法少女」「夢見る恋ウサギ」「いちごプリンセス」「ハートのバリア」「最上級のI LOVE YOU」、アンコールで「伝説のうさ耳ティアラ」「世界共通言語ネコ語計画」…の全9曲。
ニコラバちゃんの衣装はニコスト現行バージョン。こちらは色違いなので誰の衣装か、当然ながら見た瞬間にわかってしまう。雨宮ういりさんは石原すずかさんの青衣装。両グループの個人的イチ推しメンバーが衣装交換してる…というのはたまたまだろうけどなんか楽しい。インパクトがあったのは山内ゆあさん。甘柿ゆうりさんの真赤な衣装を着用。すっきりした顔立ちの彼女に情熱的な赤の組み合わせ。清楚感に鮮やかな華やかさがプラスされて、いつもとは違う輝きがあったね。他のメンバーも新鮮な印象だったし、楽しく見ることができた公演だった。

■白いケモミミがセットになってるニコストの衣装。着慣れてないと外れてしまうこともあるようだ（カチューシャのようなものではなく、左右それぞれを髪に刺す仕組みっぽい）。取れた片方の耳を手に持って歌ってる場面もちょいちょいあったね。
■桃音あんなさんは、奏怜花さんのピンクの衣装。でも、しっかりこだわりの長袖になっている。さすが。
■全体曲4曲の後、ソロ/ユニットで3曲。「ハートのバリア」を歌う雨宮ういりさん＆小針小枝さん。うっすら汗をにじませたういりんの表情がいいね。
■アンコール前動画「ニコラバちゃんねる」は、少し前に行われた名古屋遠征の様子。見てると名古屋までは新幹線で、名駅からライブ会場へもタクシー移動となっている。ライブアイドルの地方遠征というとバンドと同じくワゴン車が相場かと思っていたけど、ここはメンバーにあまり体力的な負担をかけないシステムでやっているようだ。東京のファンを一緒に連れていって現地オフ会を開く様子なども映っていたので、そのツアー代金をメンバーの移動費に充てていたのかな。
■アンコール2曲目はニコストカバー「世界共通言語ネコ語計画」。ニコストならではのハイテンションなナンバーで踊るニコラバちゃんもなかなか見られないもの。いい感じだったね。
■全9曲、約47分（アンコール含む）。

そろそろニコラバ「5カ月連続新曲発表」の8月分がお披露目される頃かな…という気もしていたのだが、結局この日はなし。衣装チェンジ公演だったので、本来の衣装でやりたかったということだったのかもね。もちろん8月が9月にずれ込む可能性も十分あるだろう。そこまで厳密なものでもないと思うので…。となると9月もまた目が離せない感じになりそうだ。

開演19時15分→終演20時53分。

2019/08/09　ニコニコ♡LOVERS、ニコニコ♡STREET　渋谷 SPACE ODD

「西條真未生誕祭　タピオカ娘」。8/4がリアルの誕生日だったニコラバの最年少メンバー、西條真未さんの20歳を祝うバースディライブ＆イベント。ニコラバ、ニコストあわせてメンバーが12人いるので、ほぼ毎月のようにこうした生誕イベントが行われている。その様子は、公式のYouTubeチャンネルにもあがっているので見てはいたのだが、実際に現場に足を運んだのははじめてだった。

○「ニコニコ♡LOVERS」　この日はお色直しなどの関係もあってニコラバが先攻。バックトラックを使ったメンバー6人でのステージ。セットリストは、「恋してサマー」「夢見る恋ウサギ」「Summer Magic」「CHAKI・CHAKI!×BANG・BANG!」「星屑Magical」「STARS」…の全6曲。
衣装は二代前のパステルカラーバージョン。オープニング映像で1人ずつ「好きなタピオカ」を紹介しながら登場してくる。最後の西條真未さんは「タピオカは全部好きです！」。さすがは生誕イベントに「タピオカ娘」とタイトルをつけるだけあるタピオカ熱愛ぶり。
いつもはAKIBAカルチャーズ劇場で見ているニコラバ。オールスタンディングでのライブは3月の「ニコフェス」以来2度目となる。生誕ライブなのでステージ前は西條真未さんファンが埋めるだろうと考え、まあ後ろの方でもいいかな…くらいに思っていたのだが、結果的には中段くらいで見ることに。ただ、やはり前のお客さんの間から垣間見る感じなので、ステージが近いわりには視界はもうひとつだったかな。改めて振り付けやダンスが魅力のグループを見るならアキカル最高！ということを実感。ステージ自体はいつもの楽しい雰囲気で。全6曲、約26分。

○「ニコニコ♡STREET」　前回見たアキカル定期（7月の浴衣公演）の直後に広瀬ここねさんが脱退を発表。現在はそのままメンバー6人で活動している。セットリストは、「レモンちゅーハイ」「世界共通言語ネコ語計画」「Happy Morning」「ニャタデーナイトフィーバー」「マタタビ」「ハッピーニューイヤーおもち」「ときめきキャッチャー」…の全7曲。
オープニングの「レモンちゅーハイ」。この曲だけは西條真未さんが加わって7人でのコラボステージとなる。「大好きな曲なので一緒にやりたいとお願いしちゃいました！」とのこと。もともと7人でのフォーメーションがある曲なので、真未さんがそこにぴたっとハマる感じ。でも、こういうスペシャル感のある企画は見てる方も無条件に楽しいよね。良かった。1曲目終わりの自己紹介MCでは、一人一人が「好きなタピオカ」を発表していく。若い女性らしくみんな好みのタピオカがちゃんとあるのね〜。
2曲目以降はいつものニコストライブ。ビジュアル面でのポイントは二宮亜美さんの「デコ出し」ヘアスタイル。なんかフレッシュ。そして、ちょっと気になったのは、「ニャタデーナイトフィーバー」以降の4曲で青山夢音さんがステージをはずれていたこと。彼女のソロパートも他のメンバーがかわりに歌っていたので、最初から予定されていたようだ。あまり体調がよくなかったのかも。でも、最後のMCでは再びステージに姿を見せてちゃんと挨拶していた。ファンも一安心だろう。全7曲、約30分。

○「生誕イベント＆アンコール（ニコニコ♡LOVERS）」　生誕イベントの前半は西條真未さんオンステージ。衣装は薄いエメラルドグリーンのキラキラな生誕ドレスにお色直し。この日のために特別につくってもらったというだけあってばっちり似合ってたし、超かわいかったね〜。
1曲目は、大ファンだというアイドルグループSAY-LAの「I LOVE YOU」をカバー。3月までニコラバに在籍していた谷口彩菜さんをゲストに招いてのデュエットで。2曲目はオリジナルのソロナンバー「最上級のI LOVE YOU」。おなじみの曲だけど特別なシチュエーションで聴くとまた一味違うよね。
後半はニコラバメンバーも加わってのいわゆる誕生祝いイベント。ファンからの花束、記念アルバム、バースディケーキが贈られ、「♪ハッピーバースディトゥユ〜」の合唱にあわせてろうそく吹き消し。20歳の抱負は「いろんなタピオカを飲む！」。
ニコグルではこの後にメンバーからのお手紙、本人のお手紙をそれぞれ読み上げるのが恒例。この日のお手紙担当メンバーは再び谷口彩菜さん。在籍時には「あやまみ」のセットで活動していたし、一番親しい存在という感じなのかもね。そして、西條真未さん自身のお手紙はメンバーやスタッフ、家族、ファンなどに感謝を伝えるしっかりした内容。メンバー内では最年少だけど、感情に流されず自分の気持ちをきちんと言葉にできるところはさすが。最後は記念撮影＆リーダーういりんによる締め。

アンコールはニコラバ全員で。「真夏のセレナーデ」「私だけのストーリー」「Only mine!」「半分魔法少女」…の全4曲。「真夏のセレナーデ」は、やはり西條真未さんのリクエストでアキシブprojectのカバー。「もう一回聴きたい」というフロアからの声に、ういりん「じゃいつか定期公演でやろうか」。「Only mine!」でも、最後の「君のことが大好きだよ〜！」のキメゼリフを「西條真未ちゃん誕生日おめでとう！」に変えて叫ぶういりん。「半分魔法少女」では西條真未さんがバズーカで金テープをフロアに打ち込み！ 生誕イベ＆アンコールで全6曲、約51分。

ニコグル生誕イベント初参加の感想は「盛りだくさんで楽しい！」。反面、オールスタンディングになるので位置どりはやっぱり難しかった。その場の雰囲気を感じられればOK…くらいに思って行った方がいいのかもね。いずれにしても西條真未さんも20歳を迎え、ニコラバは全員オトナのユニットに。これからがますます楽しみだね。

開演19時05分→終演20時54分。