2019/12/29　ニコニコ♡LOVERS、ニコニコ♡STREET、にこにこ♡きゃんでぃ、地獄まで30センチ　秋葉原 AKIBAカルチャーズ劇場

「ニコグルリクエストアワー2019」。前年に続いて行われたSPPアイドルの楽曲を対象とした人気投票の結果発表イベント。ランキングももちろん気になるところだが、個人的にはこの日が2019年のライブ納めであり、同時にニコストのステージを見ることができる最後の機会でもあった。けっこう早めに予約も入れて万全を期していたはずだったのだが…。

この日はなぜか「開場」と「開演」の時間を間違えてしまったのである。現地着はライブスタートのわずか5分前。当然客席はほぼ埋まっている…どころか、年1回のリクアワとあって、立ち見もかなり多めな状況。痛恨のミス。それでもなんとか下手側8列目にあった空席を見つけてすべりこむことができた。いつも見ている3列目あたりと比べるとかなり遠い印象だが、ステージまでの見通しが奇跡的に良い席だったのはまさに不幸中の幸いだったね。着席するとほどなく客電が落ちた。

オープニングはエントリーされている4組が1曲ずつ披露。「Candyきゃっと（じごさん）」「恋するWinter Princess（にこきゃん）」「世界共通言語ネコ語計画（ニコスト）」「半分魔法少女（ニコラバ）」。
ランキングは上位15曲を発表。14位（20票）「ネコネコ」「ハッピーニューイヤーおもち」、13位（21票）「ニャンダフルドリーマー」、11位（25票）「パンパカパーン」「STARS」、10位（34票）「サイケで理論」、9位（49票）「レモンちゅーハイ」、8位（89票）「最上級のI LOVE YOU」、7位（93票）「恋花火」、6位（125票）「初恋のキミはパパに似てる」、5位（220票）「バタフライガール」、4位（248票）「ときめきキャッチャー」、3位（266票）「yua your world」、2位（371票）「らびらびにゅー!」、1位（387票）「Doggy Boogie」。

■1位はにこきゃん。中間発表の首位をそのまま守り抜いた。1曲に票を集中する作戦でトップをとったのは前年のニコストとほぼ同じパターン。いちばん新しいグループで、活動もそう頻繁にはない中での1位にはメンバーにもこみあげるものがあったみたい。特にうるっとなってたのは、餅月ゆいりさん、麦乃あさひさん、南杏理さん…だったかな。ファンも頑張ったね。
■ファンの愛が感じられたといえばニコストもそう。泣いても笑っても2日後には解散が決まっている。最後のリクアワをはなむけにしようと全体曲6曲、ソロ/ユニット曲2曲をランクインさせ、ランキングの半分以上を占めた。大晦日の解散ライブに行けないファンに対しても最後の見せ場を作れたね。
■ニコストで印象的だったのは、「おもち」を歌って袖に引き上げる時、石原すずかさんが「お正月におもち歌えなかったね」と一言。「急に悲しいよ、それ…」というメンバーの反応はおもしろくもあり、寂しくもあり。「レモンちゅーハイ」ではその石原すずかさんが小鳥遊めるさんに久々のタックルを決めてくれる（最近はタックルより突き飛ばすパターンが多かった）。最後にじーんときた。
■ニコストからのソロ曲は甘柿ゆうりさんの「恋花火」。最初の方でメンバーから「『恋花火』が入ってゆうりちゃんが振り付けで焦るところを見たい」などといじられてたけど、本番ではビシッとキメてくれたね。
■全体でも唯一のユニット曲はプティ・トゥ・ミミ（石原すずか＆橋本あみな）の「初恋のキミはパパに似てる」。3月でニコラバを卒業した橋本あみなさんも呼んでの完全再現。衣装もちゃんとロリータ風ワンピースに着替えている。この日のランキングは、基本、出演者にも事前には伝えてなかったっぽいけど、この曲だけは仕込みがあったのは間違いないだろう。久々の元気そうなあみなてゃんが見られてよかった。
■じごさん唯一のランクイン曲は「サイケで理論」。10位でもランクインできた…とうれし泣きのみおさん。それを見たかなむん「来年は1位をとりますよ」。さらにネットでささやかれている自身の脱退説も一蹴。ちなみにこの日のかなむんはなぜかメガネ女子。
■ニコラバ全体曲からは「STARS」「らびらびにゅー!」の2曲のみ。とはいえ、ニコスト解散でニコラバの存在感はますます増しているので、リーダーういりんにも焦りの色はまったくなし。それどころか2位がとれたことで「お寿司オフ会キター！」と計算通りにしてやったりの表情。そんなういりん、白石凛さんによるとニコラバのCEOらしい。
■ニコラバからは西條真未さん、白石凛さん、山内ゆあさんのソロ曲がTOP10入り。西條さん、白石さんは前年に続いてのランクインだが、山内さんはいきなりの3位。全体の中でもソロでは最高の順位となった。もはや名実ともに彼女がニコラバのエースと言っても過言ではないのではないだろうか。歌唱後のファンへのお礼の挨拶もしっかり。けっこうゆるゆるなニコグルの中で、そんな彼女のきちんとアイドルらしいところはたしかに目立っているし、ファンにとっても強く印象づけられるのだろう。この日はいつものかわいさ＋自信に満ちた「yua your world」が聴けたね。
■うっかりミスで後方の座席から見ることになってしまったものの、見始めたらすべてがおもしろくてもうあっという間。良いライブ納めになった。

順位発表後は全員がステージに再登場。各グループ代表メンバーの感想や上位楽曲のMV制作、オフ会などの賞品目録授与となる。この時の仕切りとプレゼンター役はういりん。その後は集合写真撮影で、前年あったアンコールはなし。参加グループが2組から4組に増え、特典会の時間もあるので、まあ仕方ない感じかな。グループとしてのニコストを見たのはこの時が最後となった。全19曲、約1時間57分。

2020年のニコグルは、ニコストにかわる新グループ立ち上げがほぼ決まっているそう。ニコラバについても、今の6人体制が安定してはいるものの、増員やメンバーチェンジの可能性がないともいえないだろう。個人的には2019年は文字通り「ニコグルの年」だった。2020年も引き続き注目していくことになりそうだ。

開演17時45分→終演19時42分。

2019/12/28　ほのかりん　代々木 Zher the ZOO

5組出演の対バンイベント。お目当てはライブ初見となったほのかりんさん。演奏順は3番目と事前にわかっていたが、耳を温めるという意味も含めてイベントスタート時から見ることに。お客さんはさほど多くなく、適度な間隔をあけてフロア全体に散らばる感じ。ほのかりんさんの時には、ステージからそう遠くない見通しのいい位置で聴くことができた。

彼女の存在を知ったのは2019年2月の配信シングル「無粋なキス」でだった。この曲がけっこう良かったので前年リリースの1stアルバム「LOVE ME TENDER」も聴いたりしているうちに、ライブでもぜひ見てみたいと思うようになった。公式サイトやSNSをチェックしていたが、ライブ自体の回数がまず少ない。しかも、名古屋とか遠いところだったり…。なかなか見る機会がないまま10カ月近くたってしまった。この日の出演は、ほんの一週間ほど前、最新リリース「君を魅る」の紹介記事で知ったもの。会場も近い。「これはぜひ！」と足を運んだのだった。
この日はバンドセット。自身のボーカル/ギター、サポートでギター、ベース、ドラムス。4人での演奏（別にバックトラックのマニピュレータがステージ脇に）。セットリストは、「メロンソーダ」「ふわふわ」「メトロ」「東京」「夢裡」「君を魅る」…の全6曲。

転換の時から、もうステージに姿を見せていたほのかりんさん。楽器のセッティングが終わると、そのまま手をあげてライブスタートとなる。すごく自然な流れ。「メロンソーダ」「ふわふわ」…と比較的ポップな曲を続けて、この段階でつかみはばっちりだ。ずっと見たいと思っていたアーチストのライブだし、どんなステージなんだろう、あまり期待しすぎない方がいいのかな…といった雑念が一瞬で飛んでしまうような、楽曲の良さをあらためて感じさせてくれるストレートなステージだと思った。
最初に見られたのがバンドセットというところもよかった。躍動感あるサウンド。でも主役はあくまでも彼女の「歌」。とてもいいバランス。歌詞や言葉のひとつひとつに込めた表情が大切にされている感じ。中盤で大きなアクセントになっていた「東京」。もともとアルバムの中の好きな曲でもあり、この日聴けたのはラッキーだったね。
さらに、センターマイクの前に立つほのかりんさん自身の、すらりとした立ち姿の美しさ！ この日は黒のロングワンピースに同色のベレーというスタイリングだったのだが、その印象を一言で表すなら「華やか」という言葉しか思いつかない。彼女はファッションモデルでもあるので、これくらいの着こなしは当然なのかもしれないが…。とにかくビジュアル面でも非常に洗練されており、楽曲やサウンドとあわせてそのステージの大きな魅力となっている。現状ではライブ出演の機会はそう多くないが、「見れば気に入る」という人はけっこういるのではないだろうか。個人的にも機会があればまた見てみたいと思わされたし、彼女自身、場数を踏むことでもっと良くなる、そんな伸びしろも大いにあるような気がした。

■対バンということで比較的コンパクトなセットリスト。その中にも変化、起伏がつけてあって流れにメリハリがあったね。「東京」では自身のエレキギターをアコギに持ち替え。曲中の「語り」からは女優としての顔も持つ彼女のもうひとつの引き出しを感じさせられた。
■ラストの新曲「君を魅る」はギターを下ろしてハンドマイクで歌う。こういうスタイルもまたありだろう。この日は聴けなかった「無粋なキス」をはじめ、もっといろんな曲を聴いてみたくなった。
■曲間にはわりとトークも入れてくるタイプなのかな。気どりすぎず、かといってくだけすぎずのいい雰囲気。「私の曲には冬の曲が多い」「『君を魅る』はもっと早くリリースする予定だったのに、いろんな事情で間隔があいてしまった…」といった話題など。
■バンドのメンバー紹介も各楽器のソロをかぶせていくスタイルで、何気ないけど気がきいてる。
■全6曲、約27分。

お目当てのステージ終了後は、そのイメージを大事にしようとすぐに会場を後にした。ほぼ1組聴くためだけに行ったようなものだけど、それだけの聴きごたえは十分あったね。

ほのかりん：開演19時30分→終演19時57分。

2019/12/21　まねきケチャ　新宿 タワーレコード（インストア）

12/18リリースのアルバム「あるわけないの」のプロモーションイベント。忘年会で新宿に出るついでに何か見たいな…ということで選んだイベントだったので、予備知識あまりなしの初見。10分前くらいに会場に到着してみると、すでにかなりの数のお客さん。なんとかイベントスペースには入れたが、当然後方の立ち位置となる。ステージはほとんど見えない感じ。結果的には入りきれない人もかなりいたようだ。

定刻ちょうどにメンバー5人がステージに登場。「今からリハーサルをやります」という。オケにあわせてワンコーラスほど歌ってサウンドチェック終了。1分くらいかな。そのまま本番スタートとなる。しかし、衣装が私服っぽい感じということもあって、フロアのお客さんにはそれがリハの続きなのかイベント本番なのかよくわからず、なんとなく微妙にテンションが低い状態での1曲目となった。
2曲終わったところでMC。楽曲はイントロ〜歌い出しが静かなミディアムテンポで、途中からリズムが入ってくるというタイプが多いのかな。そこからはアイドルらしい展開ともいえるのだが、歌詞ではけっこう「重い」内容を歌っているようだ。たしかに、代表曲の「きみわずらい」もそんな感じだし、グループの持ち味なのかもしれない。
ステージはメンバーの顔くらいしか見えず、ほぼ壁の大型モニターを見ていた。パフォーマンスもトークもわりとゆったり、おっとりした印象。ファンを煽ったりもしないし、お客さんの方も人数が多いわりには意外なくらいおとなしい。もちろん一部にはコールなどしているオタクもいたけど…。あと、ステージとは直接関係ないが、後方には開演中もデカイ声で世間話を続けるマナーのない連中がいてうるさかったな。全3曲、約19分。

ちなみにまねきケチャについての数少ない予備知識というのは、メンバーの宮内凜さん、松下玲緒菜さんがグラビア展開もしているということ。チラッチラッとは見えたものの、美少女ぞろいというのがウリでもあるグループだけに、この日ステージがよく見えなかったのはかなり惜しかったね。

開演14時30分→終演14時49分。