2022/04/17　SUPER GENTLE　新宿 red cloth

OAも含め4組が出演した対バンイベント。この日はお目当てのSUPER GENTLEのみに集中。出順がOAのすぐ後ということはわかっていたので、イベントスタート直前に入場。オールスタンディングでお客さんはフロア全体に余裕を持って散らばっている感じ。立ち位置は上手壁際あたりで。20分強のOAが終わり、コンセントレーションを高めた状態でSUPER GENTLEのライブを待った。

SUPER GENTLEは、テツコの渡邊玲子さんがギター/ボーカルをつとめている4Pバンド。2019年頃からテツコと並行して活動を開始、現体制になったのは2020年からのようだ。インタビューを読むと、玲子さんが曲をどんどんつくるのでテツコだけでは対応できなくなり、第二のバンドとして立ち上げたのだという。したがってSUPER GENTLEも基本的には玲子さんの曲を演奏するバンドである。

テツコのライブは2014年に1回見たきりだったが、その後も玲子さんのSNSはフォローしている。新作が出たらサブスクでチェックしていて、2021年の最新アルバムもけっこう好印象だった。SUPER GENTLEを知ったのも、やはり彼女のSNS経由である。2022年1月、アルバム収録曲「Joker」のMVが紹介されていた。テツコとはまた違った魅力のある曲だなと思い、アルバム『NEW』もチェックしてみると、これがまたなかなか好み。「機会があれば一度ライブでも聴いてみたい…」と思っていたところ、ちょうどタイミングがあったのがこの日のイベントだった。

メンバー4人でのステージ（ボーカル/ギター、キーボード、ベース、ドラムス）。セッティング中から目立ってたのが玲子さんの衣装。トップは白ブラウスで普通なのだが、ボトムのショートパンツの上から白のエプロン。しかも髪はツインテール。ぱっと見るとミニスカメイドっぽい雰囲気だろうか。
オープニングは「Joker」。アルバムはチェック済みとはいえ、演奏を聴いてすぐ曲名が出てくるほど聴き込めているわけではない。その意味ではSUPER GENTLEを知るきっかけになった、いちばんなじみのある曲が最初で、とても自然にそのステージに入り込めたかな。好きな曲というだけでなく、音源とライブとの違いなどもとても新鮮に聴けた。もっとも、SNSにも「新曲多めでお届けします」とあったように、この日はアルバム未収録のナンバーもけっこうやっていたようだ。音源を全曲おぼえていたとしても知らない曲が多かった可能性はある。曲紹介があった「花火」などもアルバムには含まれていない。2曲目以降はセットリストを確認するのはあきらめて、目の前の演奏だけに集中して聴いた。

全体的な印象はものすごくよかったね。ロックらしい力強さと切れのあるサウンド、そして玲子さんのボーカルが生きる魅力的なメロディー。耳になじんできたらもっと楽しく聴けそうだ。歌ものではあるのだが、インストパートも充実している。特に存在感があったのがキーボード。曲によってピアノとオルガンの音を使い分けていて、それが曲の持ち味をさらに引き立てている。ガールズバンドではないという点も含めて、テツコとは自然に雰囲気の違いが生まれているようでもある。
MCでは、「バンド名の"スーパージェントル"はめっちゃ優しいという意味で、"スーパーエンジェル"ではないので間違わないでほしい」といった小ネタも。たしかに男ばかりの対バンイベントで玲子さんを見たらエンジェル！と思ってしまう心境も理解できなくはない…。全7曲、約38分。

この日は時間の関係もあり、SUPER GENTLEのステージが終わったところで会場離脱。でも、非常に密度の高いライブで満足感は十分だったね。またそう遠くないタイミングで聴いてみたいと思った。新曲もどんどん生まれているようなので、既存の音源だけでは全容を把握しづらいのだが、なんとか追いついていきたいなという気がしている。

【追記】 後日公式ツイートにセットリストが出ていた。「Joker」「ダンシングベイビー」「Festival2021」「神様 in da house」「花火」「Paradise 2022」「最後の日」「赤血球」…の全8曲。「Festival 2021」と「神様 in da house」という曲はシームレスな演奏だったので1曲に数えてしまっていたようだ。

開演18時09分→終演18時47分。

2022/04/10　ニコニコ♡LOVERS　上野広小路 異世界アイドルシアターニコニコ劇場（ワンマン）

「ニコラバ単独ライブ」。およそ2カ月間にわたり活動を休止していたニコラバの復活ライブ。同時にニコ劇への初登場でもある。日程自体はけっこう前からアナウンスされていたが、チケット発売日の告知を見逃してしまい、買えたのは唯一残っていたBチケットだった。下手側4列目の席で。ステージとの間に座高の豊かなお客さんがいなかったのが救いだったかな。

メンバー4人でのステージ。セットリストは、「Girlish Fantasy」「らびらびにゅー!」「STARS」「only mine!」「半分魔法少女」「夢見る恋ウサギ」…の全6曲。

結局この約2カ月の活動休止とは何だったのか。表向きには「コロナ対策云々」となってはいるが、それが本当の理由だと思っているファンは1人もいないだろう。しかも、活動休止直後に長らく在籍した桃音あんなさんが突如脱退。こちらも理由が語られることはなかった。この2つの出来事に何らかの関連性がありそうだということは何となく想像はできる。とはいえ、それはあくまでも想像にすぎない。おそらく今後も真相が明かされることはないのだろう。ニコラバの活動再開自体はよろこばしいことではあるが、この日集まったファンの多くが、心の中にどこかモヤっとした気持ちを抱えていたのではないだろうか。

単独ライブのわりには短めの30分ステージ。やはり4人バージョンのオケやフォーメーションの調整ができた曲がまだ少ないということかな。衣装は1月のワンマンでおろしたネオパステル。
オープニングは「Girlish Fantasy」。これまできれいなシンメトリーで展開されていたイントロの振り付けが左右非対称のフォーメーションになるところで、改めて「4人になったんだな」と感じてしまう。…しかし、恐ろしいもので何曲か見ているうちに、だんだん4人でのパフォーマンスにも慣れてくる。たしかにあんちゃん不在とはいえ、今ステージにいる4人はすでに3年以上、ずっと一緒に活動してきた最強のメンバーたち。あっという間に「いつものニコラバ」が帰ってきたのを体感させられた。さすが！

■MCでは改めて自己紹介。最後のういりんがローテンションなのも通常運転という感じ。
■でも、そのローテンションが彼女独特の照れかくしなのもすぐにわかってしまう。この日のニコラバ復活でいちばん感きわまっていたのは、間違いなくういりんだろう。それがピークに達したのが「only mine!」のところ。最初期から歌ってきた曲だけに、いろいろと頭をよぎるものがあったのではないだろうか。感情があふれ出さないように必死に無表情を装っているけど、でもそんな心の動きは客席からもはっきり見えてしまう。そんなういりんを見つめながらぐっときている自分がいる。
■MCでのトークテーマは「活動休止中に何やってた？」。西條真未さん→サブスクでマンガを読み漁った。山内ゆあさん→たこ焼きパーティーしたかったけど誰ものってくれなかった。白石凛さん→自宅で猫とたわむれてた。雨宮ういりさん→自炊にハマってた。痩せるように水を飲みまくった。ういりんは「親知らず抜いた」という答を予想してたのだが…。
■最後の曲は「夢見る恋ウサギ」。わずか4カ月前、12月のあんちゃん生誕で、ういりんが「『夢見る恋ウサギ』のセンターはあんちゃん以外考えられません」と手紙を読んだ、そのあんちゃんはもういない。しかし、それにも慣れていくしかないし、実際30分のステージを見終わる頃にはもう慣れかかっている。
■全6曲、約35分。（アンコールなし）

これまでほぼ中断なく5年のキャリアを重ねてきたグループなので、いったん復活すれば軌道に乗るのも時間の問題だとこの日のライブを見て感じた。ただ、このまま4人体制でいくのだろうか、というのはちょっと気になるところ。私見では5人、あるいは6人体制に戻した方がいいような気もするのだが…。いずれにしても新しいニコラバ、これからも見守っていきたい。

開演17時30分→終演18時05分。

2022/04/10　Ange☆Reve　鶯谷 東京キネマ倶楽部（ワンマン）

「Ange☆Reve8周年ライブ 〜リクエストアワー2022〜」。ファン投票でセットリストと衣装を決める企画。6周年ライブの時にもやっていて2年ぶり。チケットはおなじみの一般。上手側5列目の席で。いつもは端の方に座ることが多いのだがこの日はわりと中央寄り。見通しはまずまず。

メンバー5人でのステージ。セットリストは、「泣かないよ」「Your Smile」「Reality」「セフィリア」「Stare」「リトルピ」「堕天使の心モヨヲ」「Angel Sign」「運命的％」「Colorful」「絶対リメンバー」「Limited Complex」「L♡ve Scream」「星空プラネタリウム」「イトシラブ」「勇敢な恋のセレナーデ」…の全16曲。

あんじゅれを見はじめたのは、2019年の「5周年ライブ」の少し前。ほぼほぼ「5周年新規」といっていいだろう。3年ちょっと見続けているが、それでもあんじゅれの歴史の半分も見ていないことになる。とはいえ、5周年の時から入れ替わったメンバーは2人だけ。Wikipediaに載っている元メンバーの数から考えると、この間というのは、あんじゅれ史上でもっともグループの活動が安定した時期でもある。メンバーが固定できていることは、当然チームワークのよさ、パフォーマンスの充実にもつながっている。だから何度でも見たくなる。この日も「リクエストアワー」なので、上位に入った曲は定番曲ばかり。それでも最初から最後までまったく隙なく、楽しく魅せてくれる。8周年を迎えたグループの現在地をしっかりと感じさせてくれる、とても見ごたえのあるステージになっていたと思った。

ライブは16位「泣かないよ」からカウントダウンしていく方式。スクリーンに順位とタイトルが出るのでランキングがとても把握しやすい。普段のライブのように「かわいい曲」や「カッコいい曲」をまとめて流れをつくっているわけではないので、展開はかなりジェットコースター的。激しい曲が続いたり、天使と堕天使が交互に出てきたり…。メンバーは体力的にも、また気分をつくるのにもけっこう苦労してたみたいだけど、そこもいつもとは一味違うライブになっていて新鮮だったんじゃないかな。

■ちなみにファンが投票できるのは1人8曲。その場の思いつきで選んでしまったので、あまり正確には覚えてないのだが、ひめたんフィーチュア曲の「L♡ve Scream」をはじめほとんどがランクインしていた。その意味ではけっこう平均的なファンみたい。ただ、いちばん「聴きたい」と思って入れた「キミエモーション」だけはランク外。ちょい残念だったけど、全体的にはごく順当なランキングだろう。
■この日は衣装もファン投票でリクエストされたもの。1stフルアルバムのカバー写真に使われていた紺のジャケット衣装。「制服っぽいところが受けたのかな？」とはメンバーの感想。意外とレア衣装みたいで、えみちぃも初めて着たそう。
■ただ、この日は春を通り越して初夏のような気候だったこともあり、オープニングから4曲やったところで汗だくになるメンバーが続出。暑すぎる…という理由で全員そろって上着を脱いでしまう。その結果、白ブラウス＆紺スカートという爽やかなスタイルに。でも、このバリエーションもよかったね。
■ひめたんの外ハネヘア、ちょうどいい長さでものすごく似合ってた！
■リクエスト企画は2年前の6周年ライブ（未見）でもやっている。MCによると、その時は衣装も上位何パターンかを早替えしたため、楽屋がかなりパニックになったそう。この日の衣装が1パターン固定だったのはその反省からかな。
■全期間在籍している唯一の初期メンはりかまる。8周年の感想をきかれて一言「びっくり！」。8年も続くとは思ってなかったということみたい。ありえる、ゆあもんはあんじゅれ移籍からちょうど5周年。これもめでたい。
■8周年の記念グッズはイラスト入りのお皿。前年からコップとか実用的に使えるものになったそう。9周年はランチボックスあたりいかがだろうか。
■リクエストアワー1位は「勇敢な恋のセレナーデ」。あんじゅれにとってはじめてのオリジナル曲。最初期から歌ってきた曲が今でもファンに愛されているのはうれしいものだろう。前回1位は「星空プラネタリウム」。絶対的な曲というのはなく上位曲の順位もその時々で変わるようだ。
■最後の挨拶は、8年間グループを牽引してきたりかまるから。「あんじゅれはただ長く続いてるだけのグループにはしたくない。現状はみんな理解しているし、メンバーで話しあうこともある。9年目に入るが、あんじゅれらしさは残しつつ、新しいことにも積極的にチャレンジしていきたい」…ざっくりそんな内容だったかな。彼女らしい短くはっきりしたメッセージ。いろんな経験を積んだ大人のメンバーが集まったグループでもあるし、ファンもそこは信頼して見守っていくスタンスだろう。9年目もいろいろな魅力を発信していってほしいね。
■全16曲、約1時間34分（アンコールなし）。

MCでも言われていたが、「1人8曲」と比較的多めの投票だったことで、順当に定番曲が上位にくるランキングになったのかもしれない。1人3曲、あるいは1人1曲だともっと違ったリクエストアワーになった可能性はある。定期公演などでそういう企画（時間的にTOP10くらい）をやってみてもおもしろそうだ。

開演13時→終演14時34分。