2022/08/07　文坂なの　渋谷 ULTRA SHIBUYA（インストア）

「文坂なの『ハイファイ・スタイル』リリース記念インストアイベント」。今回の東京遠征3デイズの中ではもっとも早くから告知されていたメインのイベント。参加するにはCD購入が必要なので、事前にネット予約しておいた（当日引き取り）。入場時には別途ドリンク代もかかる。通りすがりの人がふらっとのぞいていくようなインストアではないけど、それだけ熱いファンが集まっていた感じだろうか。

会場の「ULTRA SHIBUYA」ははじめての場所。渋谷でもかなり恵比寿寄りに位置するレコードショップだ。経営しているのは高護氏が率いるウルトラ・ヴァイヴ。どういう縁なのか気になっていたところ、MCで文坂さん自身が「CDの全国流通をウルトラ・ヴァイヴにお願いしているので…」と説明していた。店自体はそれほど大きくないが什器を移動させてステージとスタンディングのフロアをかなり広めにとっている。窓が大きくて明るい。下手寄り2列目あたりの見やすい位置を確保できた。

定刻から少し遅れて文坂なのさん登場。この日の衣装は、新作のジャケ写に使われている薄紫色のワンピース。1曲目を歌い出す前に挨拶もかねたおしゃべりを少し。「緊張する…」的なことは言ってたけど、単独イベントならではのなごやかな空気感ではじまった。バックトラックを使った1人でのステージ。セットリストは、「曖昧Sentimental」「ロマンスを抜け出して」「愛わずらい」「輝きin my love」「ハイファイ・スタイル」「好印象な恋しよう」…の全6曲。

この日は新作E.P.の4曲をすべて披露。「全曲聴けるかな…？」という期待にばっちり応えてくれたね〜。しかもきちんとCD収録順。さらに中盤には既発の代表曲2曲を挟む。リリース記念インストアとしてはパーフェクトな構成といっていいだろう。
序盤は、前々日のライブではじめて聴いた「曖昧Sentimental」、そして5月にお披露目ステージを見ている「ロマンスを抜け出して」。もうこの段階でわくわくが止まらない！ 特に「ロマンス…」、改めていいわ〜となった。イントロやサビのオブリガードは"Wink"とかが好きだった人なら一発でやられるはず。振り付けも曲の魅力をさらにパワーアップさせている。「ザ・ベストテン」みたいな80年代歌番組のセットとカメラ割りで見たくなった。というか、その瞬間は完全にその映像を幻視しながら聴いていた…。

代表曲2曲のあと、終盤は再び新作から。この日はじめて聴けたのは「ハイファイ・スタイル」。E.P.のタイトルチューンだ。シティポップ的なフィーリングをベースにしつつ、歌いまわしがラップっぽくなるパートもあってそのハイブリッド感、コンテンポラリー感が洗練された印象を生み出す。歌詞はぱっと聴くとラブソング的なものだが、曲紹介では、セルフプロデュースで一人迷い悩みながらアーチスト活動を続けている自身の心情を歌っているという話も。そんな時、支えになっているのはファンの存在で、サビの「あなた」はファンのことをさしているそう。それをわかって聴くとまた違う味わいが生まれる。
ラストは「好印象な恋しよう」。ここは圧倒的なクライマックス感！ インストアにしてはたっぷりの6曲。MCも多めだったのに、終わってみればまたしてもあっという間。なかなか落ち着いて見るところまでいけない。楽しすぎた。約33分。

「ロマンスを抜け出して」を「ロマンス…」と短縮してしまうと、文坂さんには「ロマンスを始めよう」という曲もあるのでちょっとややこしくなる。いい略し方はないものだろうか…。休日の午後の単独インストア。ライブハウスでの対バンイベントとはまた違う暖かみがあってとても気持ちよく聴けたね。

開演14時08分→終演14時41分。

2022/08/05　sui sui、文坂なの、airattic、WT☆Egret　大塚 Hearts Next

女性アイドル4組が出演したイベント「インテンシティ」。お目当ては唯一ソロの文坂なのさん。平日なのでそこまで混まないだろうと開場時間をかなり過ぎてから入場してみた。この日は自分の見たい出演者の時だけステージ前に詰めて、そうでない時には後方にさがるという人が多く、お目当ての時にはけっこう良い位置（2列目センター付近）から見ることができた。

○「sui sui」　予備知識なしでの初見。プロフィールを見ると大阪を拠点に活動しているグループみたい。メンバー4人でのステージ。楽曲は完全にバンドサウンドのロック。女性ボーカルのバンド形態で演奏してもまったく違和感ないんじゃないかな。ハードかつアゲアゲなサウンドにあわせてパワフルなダンスパフォーマンスを見せてくれた。衣装もロックらしくレザー素材を思わせるもの。季節的にちょっと暑そうだったけど、ものともせずに踊っていく。髪型は4人中3人がショート。そのうち1人はパンツスタイルでさながら男役。唯一髪の長いメンバーは娘役といったところだろうか。女性ファンも含めてけっこうお目当てらしきお客さんが多かった。全6曲、約27分。

○「文坂なの」　ライブを見るのは約3カ月ぶりで3回目。彼女も大阪を拠点にしているアーチストなのでインターバルがあくのは仕方ないかな。バックトラックを使った1人でのステージ。セットリストは、「愛わずらい」「エヴァーブルー・ラプソディー」「さよならクリエーター」「曖昧Sentimental」「好印象な恋しよう」「輝きin my love」…の全6曲。
この日のライブは、7/28リリースの最新E.P.『ハイファイ・スタイル』をひっさげての東京遠征3デイズの一日目。前半3曲はマイクスタンドを使って、後半3曲はハンドマイクに切り替えてのパフォーマンス。お楽しみは当然新作からのナンバーだろう。先行配信もしていた「好印象な恋しよう」に加えて、東京では初演となる「曖昧Sentimental」も聴くことができた。こちらはE.P.のオープニングを飾るナンバー。文坂さん自身が作詞もしている。音源で聴くと「けっこう歌うのが難しそうな曲」という印象だったのだが、ステージではそんなことはほとんど感じさせることなく歌い切ってしまう。「ライブでやるのはまだ2回目」と言っていたので緊張もしてたはずだけど、歌唱力の高さをあらためて印象づけられた。
衣装はグリーンに赤い花がプリントされたワンピース。大きめのパフスリーブに、髪もポニーテールで全体にガーリーなテイスト。おなじみの曲も新曲も、すべてにくっきりした振り付けがあって楽しく聴けるのはいつも通り。MCでは「今日はグループアイドルさんばかり。ソロは私だけですがどうかお手柔らかに…」なんて言ってたけど、グループとはまた違う魅力あふれるステージだったのではないだろうか。持ち時間が本当にあっという間だったね。約30分。

○「airattic」　こちらも予備知識なしでの初見。グループ名の読みは「エアラティック」。メンバー4人でのステージ。オープニングは重量感のあるヘヴィーバラードから。続く2曲目はギターポップ。Gran☆Cielなどにも通じる爽快なサウンドでけっこう好み。…と思ってたら3曲目はファンク。さらにアッパーな4つ打ちダンスチューンから、終盤はアゲアゲなロックナンバーへ。曲ごとに雰囲気がけっこう変わる。もちろんその中にグループらしい統一感はあるので、さほどバラバラ感はないのだが…。パフォーマンスは後半にいくに従って曲とともに熱さを増していく。衣装は全員おそろいの黒でスカート丈の長いワンピース。甘さ控えめでこれはこれでありかな。全6曲、約30分。

○「WT☆Egret」　姫路のご当地アイドル。ライブを見るのは約3カ月ぶりで2回目。前回も「インテンシティ」（文坂なのさんとの共演）だった。メンバー3人でのステージ。フュージョンっぽい楽曲とキレッキレのダンス。彼女たちの時間帯はフロアのやや後方から見たのだが、それでもそのパワーと勢いはしっかりと伝わってきた。MCによるとTIFや＠JAMといった大型イベントにも出演が決まっているそう。たしかに注目されるだけの魅力はあるね〜。衣装は全員おそろいの白。白鷺がモチーフなので常に白なのかな。メンバーの中でもとりわけアイドル性の高さを感じたのが「もも」こと神崎ももなさん。あとでSNSを見たら高校を卒業したばかりの18歳！ これからが伸び盛りではないだろうか。全7曲、約30分。

4組が各30分の持ち時間。平日のイベントとしてはちょうど手ごろで聴きやすかったね。アイドル対バンでよくある20分とかだとお目当て1組では行きにくい。ちなみに、文坂なのさんの東京3デイズ、全部は行けないが最終日のインストアライブには行くつもりでいる。30分ステージだそう。単独イベントだし新作の曲を多めに歌ってくれる可能性もあるかも…。

開演18時30分→終演20時45分。

2022/07/30　ニコニコ♡LOVERS、ニコニコ♡STAGE、ニコニコ♡FRUITS、妄想slave　上野広小路 異世界アイドルシアターニコニコ劇場

「ニコグル定期公演」。ニコラバ・ニコステ・ニコフルの3組が勢ぞろいするライブを見るのは約3カ月ぶり。場内はステージのすぐ前まで椅子を詰めたセッティング。Bチケットで2列目ほぼ中央。"ニコラバ仕様"なら最前列に相当する良席を確保することができた。土曜日でもありお客さんも多めだったね。

○「妄想slave」　以前からニコグルとはわりと近いところにいる指田りささんが率いるグループ。3月に2名体制でスタートし、その後メンバーチェンジとか増員とかいろいろあったようだ。MVなどは見たことはあったがライブはこの日が初見。メンバー4人でのステージ。セットリストは、「妄想のラビリンス」「ENDLESS LOVE」「サマーメモリー」「嘘つきシンドローム」…の全4曲。
楽曲は4曲中3曲がダークな雰囲気のアッパーチューン。アニソンなどに通じるテイストもあってけっこう好きなコンセプトかも。黒ベースにメンバーカラーを差し色にした衣装との相性も良い感じ。唯一アイドルらしく明るい「サマーメモリー」もアクセントになっている。ただ、グループとしてはリーダーでもある指田さん一人が突出している印象も。またこの日は1カ月限定で加わっていた（サポート？）メンバーのラストステージでもあった。こなれてくるにはもうちょい時間がかかるのかもしれない。約20分。

○「ニコニコ♡FRUITS」　ライブを見るのは約3カ月ぶりで4回目。この間に須羽こころさんが卒業、6月から新メンバーとして宇佐美るかさんが加わっている。メンバー5人でのステージ。セットリストは、「マイフルーツバスケット」「ドキドキ♡フルーツポンチ」「POPPIN WORLD」「Free×Fresh」…の全4曲。
この日注目したのはやはり新加入の宇佐美るかさん！ ステージはもちろん初見。とにかく小柄だし第一印象は「あら、かわいい」という感じかな。メンバーカラーの真っ白な衣装もよく似合っている。同時に大きくてきりっとした目元には力があって、決してかわいいだけではない確かな存在感も。それもそのはずで、ニコステの青山ゆのんさんとは高校の同級生だそう。ひょっとしたらニコフル最年長？ アイドルとしての活動経験もあるみたいで、加入してまだ1カ月ちょっとだけど、すでにグループのステージにしっかり溶け込んでいたね。
彼女以外では個人的ニコフルのツートップ、鈴木優梨亜さんと篠宮なぎささんが充実。MCでは8/10の公演で新曲を披露するという発表も。その日はすでにチケット確保済み。楽しみだ。約19分。

○「ニコニコ♡STAGE」　メンバー5人でのステージ。衣装は黒/ピンクバージョン。セットリストは、「ニャタデーナイトフィーバー」「ハッピーニューイヤーおもち」「レモンちゅーハイ」「世界共通言語ネコ語計画」「ときめきキャッチャー」「マタタビ」…の全6曲。
この日はなぜか"ニコストしばり"の選曲。夏真っ盛りだし能天気でアゲアゲな曲を並べてみた…という感じだろうか。この日はコールOK。「おもち」では久しぶりの"おもちMIX"も。MCでは8月に開催予定という「ニコ劇夏祭り」に関連して、「夏祭りといえば何？」というお題トーク。アクティブなみなみゆきさんは「スーパーボールすくいとか金魚すくいとか…」。アトラクション系に興味がある模様。それ以外のメンバーはやはり食べ物派。「りんご飴とか食べたい〜」「いいよね〜」「でもりんご飴って食べにくくない？」「固いから最初の一口が難しい」「割れて危ないよね」「そうそう、口の中が血だらけになっちゃう」…みたいなガヤガヤ楽しいトークが展開された。ラストはニコストナンバーの中でもしっとりエモ系の「マタタビ」で。現時点ではもっとも安定したチーム編成となっているニコステらしい勢いの感じられるステージ。約27分。

○「ニコニコ♡LOVERS」　メンバー5人でのステージ。衣装はネオパステル。セットリストは、「夢見る恋ウサギ」「Girlish Fantasy」「1.2.3.4.Step by Step」「私だけのストーリー」「タピオカサンセット」「Fairyish Adventure」…の全6曲。
約10日ほど前の7/21。西條真未さんから「9月上旬でのニコラバ卒業」が発表された。この日はその発表後はじめて見るニコラバのライブだったが、特にそのことに触れる展開はなく。まだ1カ月以上あるからだろうか。かわりに8/20に開催予定の彼女の生誕祭告知が主なトークの題材になっていた。
「この日はゲストも呼ぶのでお楽しみに！」というまみちゃんに、「ゲストって誰？」と絡む白石凛さん。「それはこの先のお楽しみということで…」とかわすまみちゃんに、なおも「大体予想つくよ」と迫っていく。「ちょ、私が友達少ないみたいだからやめてよ」「呼ぶとしたら二人くらいじゃない？」「そんなことないです」「るりてんとせもちぃでしょ」「いや〜どうですかね」…あくまでもとぼけるまみちゃんだった。
彼女にとってはニコラバでの最後の生誕祭。本来の誕生日から半月遅れの日程になったのは、ひょっとしたらゲストが出演できる日が限られていたからかもしれない。それだけ力の入っている生誕ということになる。この日は卒業自体にはまったく触れず、終始楽しそうな表情で歌い踊ってくれた彼女だったけど、そのあたりからも残された日々がそう多くないことが感じられた公演でもあった。約29分。

久々のフルラインナップ定期。やっぱ良かったね〜。白石凛さんも「今日は人（お客さん）が多くて楽しい」と言ってたし出演者的にも充実してたんじゃないかな。最前列のオタクをロックオンする雨宮ういりさんの爆レスの威力も間近で拝見。9月からの4組開催もぜひ実現していただきたいものだ。

開演19時15分→終演20時53分。