2022/09/17　Luce Twinkle Wink☆　鶯谷 東京キネマ倶楽部（ワンマン）

「城崎桃華バースデーライブ2022」。"ももたん生誕"を見るのは前年に続いて2回目。Cチケットだったので当然立見のつもりでいたのだが、思ったより椅子の数が多めでなんとか座席を確保できた（といっても開演したらスタンディングになるのでMCの時に座れる程度）。上手ほぼ端の3列目。前列の背の高いお客さんがかぶる席で視界は若干微妙だったけどステージ自体は近かったね。

メンバー5人でのステージ。セットリストは、「Sweetest Dreamer（ソロ）」「スーパーマジカルーチェミラクル☆トゥルーパーマジカルーチェミラージュ」「go to Romance>>>>>」「1st Love Story」「Fight on!」「Shiny☆Journey」「ポラリス」「Shiny Flower」「恋のPrologue*」「空色デイズ（ソロ）」「少女たちの微熱」「現実 -リアル-」「Password」「ラブ×タイムソルジャー〜未来と君を行き交う戦士〜」「ターミナル〜僕らあるべき場所〜」「3回君の名前を呪文のように唱えたら…」「おもいでしりとり」「Twinkle Note」「ヒカリ」…の全19曲。（公式ツイート参照）

ももたんらしい前向きなパワーとアイデアにあふれたバースデイライブ。自分のソロ曲をフィーチュアするなど、生誕らしい演出はもちろん取り入れながらも、全体的には「ももたんが考える理想のルーチェ」をプロデュースしてみました感…が半端ない。一人のメンバーとしてパフォーマンスで引っ張るだけでなく、そこには「自分ならルーチェをこうしていく」という強い意思が込められているのではないかと感じてしまうほど。そして、実際にこの日のルーチェの時に甘く、時にクールな振り幅のワイドさで魅せたステージは、お世辞抜きで密度高く、見ごたえ＆聴きごたえたっぷりのエンターテインメントに仕上がっていたと思う。あまりにも内容がありすぎて、現地で一度見ただけでは見逃しているところがあったのではないか…という気がして、自宅に戻って配信の録画を追加で買って見直したくらい。まさにプロデューサーももたんが仕掛けた夢の一夜に連れていかれたライブだった！

■オープニングを飾った「Sweetest Dreamer」はこの日がお披露目のソロ曲。カバーではなくオリジナルだ。これ、AJではけっこうレアではないだろうか。開演前に流れたメイキング動画で、前年のAJアワード個人の部で2位となった賞金を使って制作されたことが紹介される。楽曲プロデュースと作詞はももたん自身！ これだけでもかなりなスペシャル感あったね。
■曲の雰囲気は4つ打ちのエレクトロポップ風。ストリングス系のサウンドがきいててアニソンっぽいテイストも。歌詞はタイトル通りの甘い正統派ラブソング…のスタイルを借りてファンに届けるメッセージになってる感じかな。音源でも聴き込んでみたくなる。登場はキネマ名物の階段の上から。歌いながら本ステージに降りてくる。
■最初から着ている生誕衣装は、白に赤のリボンが鮮やかなミニドレス。ももたんらしい甘いイメージ。ちらちらっとシルバー素材が見えるのがアクセントになっている。
■2曲目からはグループでのステージ。残りのメンバー4人も階段の上から登場。キネマらしい舞台を生かした演出もいいね。メンバーは「"FA"NTASYと!」バージョン衣装。

■この日のライブは前半が「カラフルでポップなルーチェ」、後半が「クールでカッコいいルーチェ」と完全に二面性を意識した構成。言い換えると前半はいつものおなじみのルーチェであり、後半は比較的見る機会は少ないけど、それだけに非常に新鮮に聴ける展開だったと思う。もちろん「クールーチェメドレー」という言葉もあったりするので、この日がはじめてではないわけだけど、やはり6曲連続ともなるとインパクトが強力。ノンストップで一気に突っ走るステージは間違いなくこの日のハイライトだったんじゃないかな。
■「恋のPrologue*」が終わるとメンバーは袖にはけ、スクリーンにはももたんのイメージビデオが。この時間で衣装チェンジ。動画の中のももたんも甘いアイドル衣装から黒を基調にしたロックなテイストの衣装に切り替わり、後半のステージの開幕を告げる。
■後半スタートはソロでの「空色デイズ」（中川翔子のカバー）。重量感たっぷりのロクサウンドとエモーショナルなももたんの歌声！ この曲を選んだ直接的な理由は、しょこたんのこの曲が好きだから…だったのかもしれないが、結果的にライブ後半のダイナミックな展開をイメージさせるとても良い選曲でもあったと思う。ちなみにこの曲だけは配信で音声がカットに。現地で聴けてラッキーだった。
■この日は生誕衣装2パターンの豪華仕様。後半は黒・赤にシルバーが差し色になったミニドレスで、前半とは対照的だけどこっちもいいね。MCによるとこの衣装も"しょこたんリスペクト"のイメージでデザインしてもらったのだそう。「ターミナル」後のMCでは、パニエをつけ忘れていたことに気づいて慌てる一幕も。たしかにそう言われるとスカートのボリュームがやや少なめだったかも。すぐに楽屋に戻って修正し、そこから終演までは完成形の姿を見ることができた。
■メンバーはカスタムした白の生誕Tシャツに黒のレザー風ミニスカ。このメンバーの衣装、実はすべてももたんのハンドメイド。「ミシンが使えないので手縫いです」と言ってたけど、そっちの方がさらにすごい感じ。ステージのビジュアルもももたんプロデュースなのだった。

■最後のパートはグループでのカバー2曲とエモなオリジナル2曲を続けて。この日はアンコールはなかったのだが、意味あいとしてはここがアンコールに相当するような構成だった気がした。
■カバー1曲目「3回君の名前を呪文のように唱えたら…」は、Chu☆Oh!Dolly（ももたんが以前所属したグループ）の曲。「今回がルーチェでの3回目の生誕なので…」タイトルに「3回」とつくこの曲を選んだのだそう。もう1曲の「おもいでしりとり」はアニメOP曲。オリジナルは声優ユニットのDIALOGUE+。聴いたのはたぶんはじめてかな。やはりストリングス系のサウンドがたっぷり使われたポップ曲で近年のアニソンマナーに則った曲となっている。
■「Twinkle Note」「ヒカリ」の並びにもももたんらしいこだわりが感じられた。普通のワンマンの締めとは一味違う、でもこれ以上ないドラマチックなナンバーの連発！ 改めてこんな良い曲があったことを知らされた気がしたし、ももたんプレゼンツのルーチェのすばらしさに心を動かされたのだった。
■全19曲、約1時間39分。（アンコールなし）

終演後の挨拶では、ももたんから伝えたいこととして、「これからもアニソンを歌い続けていきたいです」と今後の方向性をがっちり示してくれた。アニメタイアップは、やはり一定の人気や実力を伴わないアーチストには無理なことでもある。アニソンを歌い続けたい…というのは、ルーチェをもっともっと大きく人気のあるグループにしていく、自分が引っ張っていくというももたんなりの表現なのだろう。まさに「Fight on!」。すばらしいももたんをこれからも見守っていきたいと思った。

開演17時33分→終演19時12分。

2022/09/11　ニコニコ♡LOVERS　上野広小路 異世界アイドルシアターニコニコ劇場（ワンマン）

「山内ゆあ生誕祭2022」。例年より少し遅めのスケジュールで9月開催となった"ゆあ誕"。しかもコロナ陽性メンバーが出た関係などでさらに1週間延期となってしまった。日程の都合で来られなくなったファンもいたかもしれないと思うと、無事に見られたことだけでも感謝したくなる。席は3列目センター付近。いつもより座席を増やしたセッティングなので位置的には柱の横あたり。普段の2列目くらいだったかな。まずまず見やすかった。

メンバー5人でのステージ（他にゲストあり）。セットリストは、「Girlish Fantasy」「Fairyish Adventure」「純愛モンスター」「タピオカサンセット」「二人のサマーショット」「Summer Magic」「私だけのストーリー」「Catch me!」「ふる〜CHU」「初日」「Days」「大冒険」、アンコールで「1.2.3.4 Step by Step!」「夢見る恋ウサギ」…の全14曲。

ゆあゆあ生誕ライブへの参加は4回目。何気に皆勤。他のメンバーの場合、行きたくても抽選で落ちたり、どうしても日程があわなかったり…ということもあったので、こうして皆勤できる縁があるというのはファンとしてはうれしいものである。そんなこの日の生誕の雰囲気を一言で表現するなら、「ほっとできた瞬間」だったかな。2022年のニコラバは活動休止やメンバーチェンジなどもあって、なんとなく落ち着かない、先が見えない微妙な空気が続いている。少し前の西條真未さんの生誕もステージ自体は華やかで楽しいものだったけれど、やはり彼女自身が卒業を控えていることもあって、頭のどこかには切ない気分が貼りついていた。
しかし、この日はそうしたことをつかの間忘れて、ひたすら"ゆあゆあワールド"に身をまかせることができたライブだった。ステージへの向き合い方がまっすぐで、知らず知らずのうちに応援したくなってくる…そんな彼女の魅力が全編にあふれていた。ソロでカバーした「初日」に、ゲストコラボで聴かせてくれたアリス時代の2曲…いずれも前向きで力強く、これからのニコラバを牽引していくのは自分なのだという静かな決意を表明しているかのよう。もちろんグループでのパフォーマンスも、生誕セレモニーで読み上げた手紙も本当に頼もしいもの。「ゆあゆあがいればニコラバは大丈夫！」…ファンの不安を吹き飛ばし、ほっとさせると同時に未来を託す気持ちにさせてくれた生誕。現場で立ちあえて本当によかった！

■ミラーボールの輝きとともにスタートした序盤はグループでのライブ。「二人のサマーショット」「Summer Magic」の夏曲連発は、8月生まれのゆあゆあらしい選曲という感じ。ライブで聴いたのもわりと久しぶりで新鮮だったね。
■オープニングはそれぞれ別衣装で全員山内ゆあさんのもの。このパターン、白石凛さん以来ニコラバ生誕では一気に定番化しつつある。
■ただ、これが効果的なのってメンバーカラー衣装が多いグループではないかという気も。いつもは色とりどりなのに、生誕だと「全員水色！」みたいな目新しさがあるからだ。ニコラバは細かいデザイン違いはあれど、基本同系色で統一していることが多い。その分視覚的な驚きは少なめかもね。ちなみにこの日唯一メンバーカラー衣装を着てたのは西條真未さん。
■生誕ということで髪型も全員ゆあゆあの代名詞ハーフツイン。白石凛さんによると「ハーフツインは暑い。いつもよく汗かかないね」。一方、山内ゆあさん本人はツインテール。けっこうレアかも。
■衣装替え中はユニット。「わたスト」は初顔合わせのまみ・おち。最初で最後かな…。うい・りんの「Catch me!」はお約束のガチ恋口上つき。「絶対結婚しような〜」で締めた白石凛さん。結婚したら「白石ゆあ？」というくだりも楽しい。この時のMCでは山内ゆあさんについて「年齢非公表」とも。去年くらいまでは実年齢言ってたと思うのだがそろそろ…という感じなのかな。

■生誕ならではの中盤はまずソロから。「ふる〜CHU」と「初日」。特に印象的だったのはやっぱり「初日」かな。AKB48（チームB）のカバー。個人的にいちばんよくAKBを見ていた頃の代表曲なのでイントロからテンション高まったし、ステージにかける強い思いを歌った内容も山内ゆあさんにぴったり！ AKBも仮面女子もけっこう体育会系なところは共通してるのではないだろうか。「昔から好きだった曲」というのもなんかわかる感じ。
■続いてはコラボ。ゲストは前年に引き続き椎名みみさんと白羽つづかさん。アリス時代に一緒だったのはもう8年前…と言ってたけど、そんな昔の仲間が今でも生誕に駆けつけてくれるという関係性は本当に素敵だと思う。ゆあゆあの愛される人間性ゆえかな。みみさんもつーさんもブランクを感じさせないキレのいい動き。そして何より楽しそうなのがよかったね。
■「Days」はアリスの研究生が全員通る曲だそう。爽やかなポップソング。3人のコンビネーションもばっちり。「大冒険」は一転してカッコいいロックナンバー。キレッキレのダンスにラップパートも。ニコラバにはまったくないタイプの楽曲でこの日のハイライトといっても過言ではない見ごたえ＆聴きごたえだったね〜。この曲はゲスト2人にとってもはじめてで、わざわざこの日のために覚えてもらったそう。そういうエピソードの熱さもいい。
■ソロ〜コラボパートからのゆあゆあは生誕衣装。ピンク＆ホワイトのアイドルらしいかわいいデザイン。同時に露出もけっこうある。年齢非公表になったくらいだし大人を意識した部分もあるのかな。何を着ても似合ってしまう彼女らしくこの日もキマってたね。

■生誕セレモニーはメンバー全員＋ゲストもまじえた7人で。ケーキ、花束、アルバムなどをプレゼントとりんちゃん主導の「♪Happy Birthday to Ｙou…」の歌。最後の集合写真はパンダポーズで。
■メンバーからの手紙はまみちゃん。彼女の"ゆあ誕"での手紙はこれが3回目。それだけ仲が良かったので最後も…ということだったのかな。レッスンやリハーサルではいつもいちばん早く来て準備したり最後まで振りの確認をしてたり…といったメンバーにしかわからないゆあゆあの素顔、さらには卒業することを話したら泣きながら引き止めてくれたというエピソードも。
■山内ゆあさんからも手紙。とても良い手紙だったので、ちょっと長いけど公式配信をもとに全文書き起こししてみた。※ゆあゆあ音声での脳内再生推奨。

「本日は私、山内ゆあの生誕祭にお越しいただきありがとうございます。本来は4日にやる予定だったのですが延期になってしまい、来れなかった方もいると思うのですが、来れなくても応援してくれてありがとうございます。今年でニコラバとして4回目の生誕祭です。すごくあっという間だなと感じました。気づいたら毎年昔の曲をやっていて、昔を知らないファンの方もたくさんいると思うのですが、はじめて聴く方もいつもとは違った感じでいいねって言ってくれたり、楽しんでくれてうれしかったです。みみちゃんとつーちゃん、今日出演できなかったけどまみちゃんは、私にとって本当に大切な友達なので、年に一回こうしてライブできることがすごく楽しみだしうれしかったです。ニコラバになって今年で3年目で、ニコラバに加入する時、絶対前のところよりも長く続けたいし、自分が新メンバーの状態では辞めたくないなって思ってて、今年3年目で変化がたくさんあり、いろんなことを考える機会があって、自分自身加入してからはじめて将来のこととかも考えました。私はでもアイドルじゃなくなったら何をしているのかなってすごく思います。ニコラバが活動休止してた時も、いつもみんなのことを考えて、早くライブがしたいしみんなに会いたいって思っていました。アイドルをしていると出会いや別れなどたくさんあって、淋しいこと悲しいこともあるし、うれしいこともたくさんあるし、普通に生きていたら経験できないことばかりで、たくさんの方に出会いたいっていつも思っています。この3年やってきて感じたのは、ニコラバはすごく居心地がよくて、メンバーもファンの方もみんなやさしいし、昔はアイドルをしていて病んでしまったり人を信じられなくなったり怖くなってしまったり、ステージに立つのが怖いって思ってしまったことがあったんですけど、それを変えてくれたのがニコラバでした。本当に私はアイドルが生きがいで、ニコラバが私の居場所で、みんながいてくれて応援してくれるから私がいます。みんなの頑張れるパワー、必要とされる人にもなりたいし、自分自身もアイドルをしていてみんなに会えるから毎日頑張ろうって思えます。まだニコラバとしてやりたいことがたくさんあるし、私も引っ張っていけるように頑張りたいです。ニコラバが私の最後のアイドル人生と決めているので、ニコラバにいる限りこんな私だけどずっと応援してほしいし、そばにいてほしいです。よろしくお願いします。本日はこんな素敵な生誕祭を、こんな大変な状況のなか開催していただいて、お越しくださったみなさん、遠くから応援してくれているみなさん、本当にありがとうございました。すごく本当に幸せな一日でした。ありがとうございます」

■ゆあゆあの手紙でいちばん泣いてたのはりんちゃん。いつもながら涙もろい。
■いったん締めてアンコール。ここからは全員黒の生誕Ｔシャツでラスト2曲。
■全プログラムが終わったところでファンからのサプライズ演出。最前列のお客さんとメンバー、ゲストがいっせいに金銀のテープを打ち出すクラッカー（？）を発射！ このテープがもう尋常ではない量！ ゆあゆあの全身が一瞬で埋もれてしまう。バラエティの最後に待っていた落とし穴…くらいのインパクトだったけど、「こんなにテープ浴びることってない」と喜んでいた山内ゆあさん。絡まったテープをはずすのに苦労しながらメンバーも楽しそう。会場全体がハッピーでなごやかなエンディングとなったのだった。
■全14曲、約1時間30分（アンコール含む）。

この日のニコ劇はたくさんののぼり、横断幕、スタンドフラワー、バルーン、ステッカーなどで飾られた文字通りの「ゆあゆあワールド」。彼女の愛され力とファンの熱量が感じられたし、まさにニコラバのエースは山内ゆあさんだということがそこからもわかる空間だった。自分のように見ただけの人も含めてみんなが幸せな気持ちになれた生誕だったんじゃないかな。

開演18時→終演19時30分。

2022/09/03　ニコニコ♡PRINCESS　上野広小路 異世界アイドルシアターニコニコ劇場（ワンマン）

「ニコぷりデビューライブ」。元ニコラバの桃音あんなさんも加わったニコグルの新ユニット、ニコぷり。初ステージはすでに大阪（KIF）ですませているとはいえ、東京ではこの日がお披露目となる。節目のライブはやっぱり見ておかないとね。座席は2列目やや下手寄り。文句なしでしょう。

メンバー4人でのステージ（水海らむねさん休演）。セットリストは、「I AM♡PRINCESS」「トロピカル☆マーメイド」「GIRLS POWER」「シンデレラメランコリー」「この夢の延長線」「フィーバーNIGHT」「真昼からシンデレラ」…の全7曲。（公式配信動画参照）

オーバーチュアと同時に回りだすミラーボール！ ニコ劇のステージにミラーボールが設置されたのはもうけっこう前だが使われているのを見たことはなかった。この日のためだったの？…と一気にテンションが上がる。そんな華やかなステージにメンバーが1人ずつ登場してくる。先頭は桃音あんなさん。カラーはもちろんピンク。あのあんちゃんがステージに帰ってきた！
ニコぷりで楽しみにしていたのは彼女だけではない。元ニコストでその後はソロやいくつかのグループで活動していた水海らむねさんもまたぜひ見てみたいメンバーだった。しかし、数日前から体調を崩してこの日は休演。デビュー初日からお休みというのは残念だけど、いちばん悔しいのは本人だろう。ドクターストップで退院できなかったそうなので、早く元気になって完全体のニコぷりを見せてほしいとしかいえない。…そんなわけでこの日の80％くらいはあんちゃん中心に見てたかな。

グループとしてのニコぷりの第一印象は…。まずまとまってるね〜。センターがあんちゃんなのでニコグル的な安定感はそれだけでも十分。他のメンバー3人もたぶん近い年代かな。それぞれのキャリアについてはあまり調べてないけど、アイドルやメイド、被写体…など人前に出る機会が多かったんだろうなという雰囲気。魅せ方がわかっている感じで最初から安心して見ていられる。
楽曲はすべてオリジナルで全7曲。ニコフルがオリジナル4曲でデビューしたのと比較してもけっこう力が入っている。名刺がわりともいえる「I AM♡PRINCESS」についてはMVも公開。さらに衣装は前半と後半で2パターン披露。これもニコグルでは異例だろう。異例といえば「ほぼ生歌」でもある。「ほぼ」というのは公式ツイートにあった表現のままだが、要は「かぶせ」という意味なのだろうか。ライブで聴いていてもたしかにメインは生歌のようだ。初日のこのステージを見ただけでも存在感が際立つグループといえそう。一日も早く完全体を見てみたい。そんな気になったね。

■前半3曲の衣装はメンバーカラー。チェック柄の生地とレースをたっぷり使っている。後半4曲は黒地に白がアクセントになったモノトーン。一気に引き締まる感じで、この切り替えはとても鮮やか。アイドルらしさと大人っぽさを兼ね備えた印象。今後のライブではワンマンなどを除いて途中で衣装替えする機会はそう多くないだろう。貴重なステージを見ることができたことになるね。
■楽曲も前半3曲は明るくポジティブな雰囲気。ニコグルっぽいといってもいいかな。それに対して後半はマイナー調でメロディーのはっきりしたナンバーが中心のラインナップ。明確に二面性を持たせた組み立てはなかなかおもしろい。良い曲はいくつもあったけど、いちばん印象に残ったのは「シンデレラメランコリー」。歌謡曲っぽいと言いたくなるようなキャッチーなナンバー。落ちサビはあんちゃんが歌う。一定の年齢以上のファンは間違いなくやられそう。歌詞は元にこきゃんの餅月ゆいりさん（もう1曲「この夢の延長線」も担当）。表舞台に出なくてもニコグルに関わってくれるのはうれしい。
■「I AM♡PRINCESS」のMVが上映されたのは3曲目と4曲目の間。この間を利用して衣装チェンジ。
■最初のMCは軽く自己紹介。2回目のMCはMVや衣装についてのトーク。このトークも良かったね。あまりMCをやらないグループが多いニコグルだけに、ここでもグループの個性が感じられる。回してたのはメンバーカラー赤の栗野春香さん。でも、みんな平均してしゃべり慣れてる感じ。
■ラストの「真昼からシンデレラ」は前半と後半、それぞれのテイストがハイブリッドしたような楽曲。「シンデレラ」がつく曲が2曲もあるというのは、やはり代表的なプリンセスだからかな。他にもずばり「プリンセス」がタイトルの曲、「リトルマーメイド」を連想させる曲なども。
■終演後はファンからメンバーそれぞれに花束のプレゼントと集合写真。
■あんちゃんは楽しそうで生き生きしてたね。やっぱりステージに立つ彼女は輝いている。そして気づいた衣装は2パターンとも爽やかな「半袖」。もうニコラバの桃音あんなじゃないんだということ、新生あんちゃんなんだなということがそこからも感じ取れた。
■全7曲、約50分（アンコールなし）。

予想以上に楽しかったニコぷり東京お披露目ライブ。次は5人そろった「完全体」をいつ見られるかかな。これに関しては必ずしも最初のステージにはこだわってないけど、なるべく早く見たいね。楽曲もそのうちサブスクで配信されると思うので聴き込んで臨みたい。

開演19時30分→終演20時20分。