2023/10/29　Luce Twinkle Wink☆、Gran☆Ciel、Jewel☆Mare＆Rouge、Ange☆Reve、愛乙女☆DOLL（チームL）、ルーチェ研究生、らぶけん　外苑前 日本青年館ホール

「AJ杯2023『2nd Round』第1部」。前週に続いてのAJ杯。この日はAJ全グループ出演ライブが2回。そのうち昼の部を見てきた。夕方の第2部は出演順が違ったり、あと当然衣装やセトリが変わる感じだが、両方見ると本当に一日がかりなので…。チケットは一般。中央ブロック7列目（下手寄り）の好位置で。

○「らぶけん」　「愛乙女☆DOLL7期研究生」。メンバー4人でのステージ。セットリストは、「High Jump」「流れ星」「超電導シンパシー」「BRAVER」…の全4曲。前回見た時は、正規メンバーの「チームL」と一緒にライブを行っていたが、現在はそれぞれでの出演となっている。衣装はおなじみのキャメル色のブレザー。研究生は素材をアピールする立場だから衣装は関係ない…という考えもあるだろうが、こんな衣装も似合うのね、とか新鮮な発見をファンもしたいのではないだろうか。約20分。

○「ルーチェ研究生」　メンバー3人でのステージ。セットリストは、「Fight on!」「I'mpossible?」「1st Love Story」「恋色♡思考回路」…の全4曲。るー研からは8月に南雲芽依さんがルーチェ正規メンバーに昇格している。ルーチェ自体、そんな大所帯グループではないから、現状ではほぼ充足してしまったといえるだろう。そうなると研究生たちは、今後何を目標にしていけばいいのか。元気に歌ってくれるステージを見ながら、彼女たちのこれからを考えて、いろんなことが気になってしまった。約20分。

○「愛乙女☆DOLL（チームL）」　メンバー4人でのステージ。セットリストは、「恋のレインボー」「キセキ」「カレンダーガール」「Love♡Beam」…の全4曲。（ファンツイート参照）
約半月前に橋本美波さんが加わり、4人になったのを機に単独でのライブをスタートさせている。三戸りりかさん以外は全員らぶけんからの昇格なのだが、やっぱり一軍メンバーだね…と言いたくなるようなダイナミックなパフォーマンスを見せてくれた。カラフルなプリントの夏っぽい衣装。セトリも両手を大きく振るような動きの大きい曲で固めてきた感じ。MCなしのノンストップでスピード感もあり、ぐいぐい惹きつけられる。みとちゃんを中心とした勢いが感じられた。約20分。

○「Ange☆Reve」　メンバー5人でのステージ。セットリストは、「星空プラネタリウム」「絶対リメンバー」「勇敢な恋のセレナーデ」「イトシラブ」…の全4曲。
この日のハイライトは、何といってもあんじゅれの新体制お披露目！ 5人目のメンバーとして加わったのは松本みいなさん。ニックネームは「みーにゃ」。身長162センチのすらりとしたスタイルで、既存メンバーとのバランスもばっちり。同時にきりっと目力のある顔立ちは、今いるどのメンバーのキャラともかぶらないものだろう。アイドル経験者で即戦力人材でもある。
ここまでは事前にSNS等で公表されていたので、楽しみにステージのスタートを待った。しかし…オープニングで登場したのは4人。どうやら5人でできる曲がまだ限られるようで、前半2曲はこれまでの4人体制、後半からみーにゃ登場…という流れとなった。まずは代表曲「勇敢な恋のセレナーデ」。いきなり堂々としたパフォーマンス。SNSでは「緊張してます」的なことを書いてたけど、ほぼ感じさせなかったね。2曲目は「イトシラブ」。歌割はありえるのところにそのまま入った形だろうか。ソロパートもしっかり歌えてたし、MCでも落ち着いて挨拶できていた。上々のスタート！ この日は2曲だけだったので、また単独公演などの機会にあらためてちゃんと見てみたいな。
■MCでは「日本青年館は10年前にあんじゅれがデビューした会場」という話など。当時のメンバーはりかまるしか残ってないけど、その記念の場所で新体制スタート…というのも何かの縁なのだろう。
■そんな節目となったこの日は、初期のセレナーデ衣装で登場。白のブレザータイプ。もちろんリアルタイムでは見ていない。10年前の衣装が使える状態で保管されてるのもすごいし、当時の10代のメンバー用につくられた衣装をちゃんと着こなしている今のメンバーもすごい！
■全4曲、約22分。

○「Jewel☆Mare＆Rouge」　メンバー8人でのステージ。セットリストは、「Restart」「ナミダの跡が乾くまで」「Heart in Blue」「黎明Solidarity」…の全4曲。（ファンツイート参照）
2月のバレンタインライブで見た時には別々のグループだった「ねーじゅ（まーれ）」と「るーじゅ」が合併して「マーレンルージュ」に！ 新体制を見るのはこの日がはじめて。人数的にはまーれ5人：るーじゅ2人なので、ぱっと見の印象ではやはりまーれのカラーが強いかな（あと1人はらぶけんから昇格の羽月りこさん）。衣装も爽やかな水色のまーれ仕様だったしね。ただ、楽曲はそれぞれ2曲ずつ。後半のるーじゅナンバーをまーれっぽいグループが歌うのはけっこう新鮮だった。寄せ集めといえばそうかもしれないが、バラエティ感があって予想以上に楽しかった。好印象。約20分。

○「Gran☆Ciel」　メンバー7人でのステージ。セットリストは、「Yakusoku」「未来の言葉」「閃光Believer」「虹」…の全4曲。（公式ツイート参照）
前週の1st Roundと同じ濃紺の衣装。2日後にリリースされるアルバムの衣装なのだろう。この日登場した他のグループがどこもアイドルらしいかわいい衣装だったのに対して、唯一シャープなカッコよさを強調するビジュアル。パフォーマンスとともにしえるならではの個性が打ち出されたステージを象徴していたと思う。その中でも目を引きつけられたのは濱田菜々さん。ダンスでの爆発力が本当にすごい！ 与えられた振り付けを再現するだけでなく、まさに魂の叫びを身体の動きで表現している感じ。彼女が卒業した後、年明けからグループのカラーはどう変化していくのだろうか。約19分。

○「Luce Twinkle Wink☆」　メンバー6人でのステージ。セットリストは、「Shiny☆Journey」「Seaside Melody」「"FA"NTASYと!」「Symphony」…の全4曲。
この日の出演順は、前週の1st RoundまでのAJ杯暫定順位がもとになっていたようだ。トリは1位だったルーチェ。新体制になってまだ2カ月ほどなので現メンバーでの初披露曲も毎回のようにある感じ。この日は「Shiny☆Journey」。初披露といってもルーチェらしい緻密なフォーメーションできっちり魅せてくれる。4曲はもうあっという間。座席がセンターブロックの下手寄りだったので、小泉かのんさんを見るのにもベストポジションだった。5人が横一列に並ぶと、かののんがちょうど真正面にくる感じ。この日も健康的なかわいさ、華やかさが爆発してた。AJ杯個人の部でもかなり上位に入ってくるのは間違いないだろう。約19分。

日本青年館ホールでのライブは約17年ぶり（AKB48の1stコンサート以来）。ただし、青年館自体が建て替えられたので、ホールも当時とはまったくの別物。2017年オープンでまだ新しい。場所も神宮球場の真向かいに移転。外苑前駅からかなり近くなった。ホール内に自販機等はなく飲み物は持ち込み推奨だ。

開演12時30分→終演14時54分。

2023/10/25　原宿眠眠、ルカタマ、yumenouragawa、カナミル、桐生ちあり　秋葉原 CLUB GOODMAN

女性ソロアーチスト5組が出演したイベント「switchblade #4」。お目当ては原宿眠眠。当初出演予定だったごいちーさんがインフルエンザで休演。ピンチヒッターは桐生ちありさん。休演は残念だったけど最高のリカバリーになったね。オールスタンディング。平日だったし好きな位置で見られた感じ。

○「ルカタマ」　予備知識なしでの初見。この日はステージにPCを持ち込んで、自分で音出しもやる人が多め。彼女もそのスタイルだった。全体的にはネオシティポップ的なサウンドが持ち味かな。そこに「スキスキスー」（細川ふみえのカバー）など、ちょっとした変化球をまじえてくる感じ。帰ってサブスクをチェックしてみたところ、終盤に続けて歌っていた「Hawaii」「1994」など、関美彦氏が関係している曲もけっこうある模様。クオリティの高さを感じた。全7曲、約23分。

○「原宿眠眠」　バックトラックを使った1人でのステージ。セットリストは、「私たちの魔法」「よいこのうさぎ」「いいにおいのゆめ」「「東京は夜の七時」「bubbles」…の全5曲。
当日、SNSを見ていると「喉が炎症を起こしてしまい（中略）無理のない範囲で歌います」…とあった。約1カ月前に見た時にも本調子ではなかったので2回連続。この数カ月、調子の波があるみたいで、たまたまよくない時にぶつかっているようだ。原宿眠眠としてのライブ自体、そう回数が多いわけではないので、その時に不調なのは誰よりも本人がいちばん悔しいだろうと思う。ちなみに喉以外の体調はまったく問題ないそう。
実際のステージを見てみると、やはり少し声がハスキーだったかな。歌もやや抑え気味だった印象。でも、それ以外のパフォーマンスはいつも通り。それぞれの曲で楽しく盛り上げてくれたね。何度も聴いている人でなければ、喉の不調を抱えながらやっているとは気づかなかっただろう。とはいえ、早く完全な体調に戻ってもらって、リミッターをはずしたステージを見たい…というのはファンなら誰でも考えること。焦らせてもよくないのだろうが、その日を待ちたいと思う。
この日の衣装はグリーンのチェック。けっこう久々だそう。MCではメキシコ人フォロワーが急に増えた話など。メキシコの音楽系YouTuber？に紹介されたのが理由だったそう。海外人気の逆輸入パターン…ない話ではないだろう。また、この日は喉の状態を考慮して特典会をやらないかわりに、受付で直筆のメッセージカードをもらえた。気配りもやさしい。約26分。

○「yumenouragawa」　ライブを見るのは約1年半ぶりで2回目。バックトラックで歌う曲とキーボード弾き語りが半々くらい。前回はすべて弾き語りだったので、マイクスタンドを立てて歌うスタイル自体がけっこう新鮮だったかも。オープニング曲での吉田拓郎的？な和風メロディー、2曲目の字あまり的な歌いまわし…などが印象に残った。全5曲、約22分。

○「カナミル」　予備知識なしでの初見。ショッキングピンクのド派手な衣装＋金髪。ギャル的、Y2K的なファッションで、この日のラインナップの中では独自性が際立っていた。PCを使って自分で音出ししながら歌っていく。楽曲はHip-Hopテイストの歌もの…という感じかな。ラップ要素もけっこうある。後半はどんどんキラキラ系の音に変化。「作詞、作曲するの本当に大変なんですよ〜」と言いながらも次々と「新曲」を披露。音楽やライブを楽しんでる感じが伝わってきた。MCではアイドルグループ「おやすみホログラム」でも活動中という話など。全7曲、約24分。

○「桐生ちあり」　ライブを見るのは約1年8カ月ぶりで2回目。セットリストは、「二人だけの春を待つのです」「桃源郷」「ホームシック」「Baby Blue」「東京」…の全5曲。（公式ツイート参照）
彼女もPCを持ち込んで自分で音出ししていくステージ。最近はバンドセットでのライブが多いそうで、完全なオケのみでのステージはけっこうレアだったようだ。オープニングは短いインスト曲から（最新アルバムの表題曲「en/core.」）。体でリズムをとりながら、DJのように次の曲へとつないでいく。久しぶりに聴いたけど本当にいい声！ そして歌のうまさ！ 聴いてるだけで吸い込まれそう。各楽曲のギターサウンドも気持ちよくて、「インターバルあけてる場合じゃねえぞ」としばらく見てなかった自分に文句を言いたい気分になった。「ホームシック」は歌唱の難易度が高そうなテンションのきいたナンバー。新作からの「Baby Blue」では、桐生ちあり流メロウネスに思わず引き込まれた。ラストは代表曲「東京」。コンパクトなライブながら見事な流れ。急遽だったけど聴けて本当によかった。約23分。

会場は都内でまだ行ったことのなかった有名ライブハウスのひとつ。メトロ日比谷線の秋葉原からすぐ。普段、カルチャーズ劇場などに行く時には淡路町から歩くのだが、この日はさすがに秋葉原駅を利用。終演後、外に出たら雨だったのだが傘がいらないくらい近い。店内も老舗らしい雰囲気たっぷり。

開演19時15分→終演21時31分。

2023/10/22　うさぎのみみっく!!、ニャー♡ウェイヴ、赤いくらげ　渋谷 GARRET udagawa

「うさぎのみみっく!! 定期公演『うさみみアワー』Vol.2」。機会があればぜひ見たいと思っていた「うさみみ」のライブ。この日は主催で、しかもゲストにニャー♡ウェイヴ！ 行きたくなる条件がそろってる…ということで。日曜の午前中開演のタイームテーブル。フロアはほどよい入りで、いい感じに埋まってるけどツメツメではない。下手側中段あたりでゆるっと。

○「赤いくらげ」　予備知識なしでの初見。ボーカル/ギター、ベース、ドラムス。3人での演奏。開演前のカゲナレ（by うさみみちゃん）によると、この日のゲストはナガタPが最近激推ししてるバンド2組にお願いした…とのこと。
フォーマットはいわゆるロック。まず目につくのは、女性ボーカルが白塗りで、エフェクトをかけた機械的なボイスで歌う…という独特なスタイル。洗練というより"土着的"と言いたくなるような腰のすわったサウンドが印象に残る。イマドキの小ぎれいでシュッとしたバンドじゃ物足りんわ…的なロック好きに刺さる感じだろうか。終演後の出演者インタビューで、「これまでアイドル（主催の）イベントなんかに出られたことは？」ときかれて、「けっこうあります」と即答してたのが意外といえば意外。ロック系のアイドルも少なくないので、そのへんだとファン層がかぶったりするのかも。全6曲、約29分。

○「ニャー♡ウェイヴ」　ライブを見るのは約3カ月半ぶりで2回目。ボーカル、ギター、キーボード、ベース、ドラムス。5人での演奏。セットリストは、「美術館で会った人だろ」「Uncontrollable Urge」「ほんのちょっと困ってるストロベリーロリポップ」「可愛くてごめん」「歯医者へ行こう! 愛車で行こう！」「MAYBE♡ESPER」…の全6曲。（ファンブログ参照）
ボーカルのイヴにゃんは赤黒チェックのミニワンピース。バンドメンバーも赤シャツでそろえている。セトリは前回とわりとかぶってた感じかな。でも、とにかく勢いがあって新鮮に聴けたね〜。キーボード（シンセ）の音色やフレーズがめっちゃニューウェイブっぽい雰囲気。特にオープニングのカバー2連発あたり。特別にニューウェイブ好きというわけじゃなくても、なんかゾワゾワしてくる。中盤はイヴにゃんらしいかわいい曲を続けて。ここでもコール＆レスポンスなどで盛り上げてくれる。いちばんおもしろかったのはラスト曲「MAYBE♡ESPER」に追加されてたギミック。間奏に入ったところで、イヴにゃんが超能力を使って時間を止める（エスパーだからね）！ ピタッと静止して無音状態になるステージ＆フロア。いいわ〜！ 茶目っ気たっぷりのイヴにゃんが最高だった。約31分。

○「うさぎのみみっく!!」　メンバー4人でのステージ。セットリストは、「めざめてモンスター」「しあわせはハンドメイド」「七色のディスティニー」「シンメトリック」「しずくとカーテン」「アンジュのジュネーズ」…の全6曲。（ファンツイート参照）
うさみみに興味を持ったきっかけは、川上きららさんのソロ活動。楽曲もすばらしく、2回行ったワンマンはいずれも聴きごたえあるものだった。当然、彼女自身が"本業"と位置づけているうさみみも気になってくる。とはいえ、なかなかタイミングがあわず、この日がライブ初見となった。
セトリは、4月リリースの1stアルバム「ムーンライトストリート」収録曲を主体としたもの（オープニングのみこの日お披露目の新曲）。いずれも生音感のあるサウンドでリッチに仕上げた楽曲で、テンポとしては"ミディアム"に分類されるもの。そんな繊細なナンバーをMCなしで次々に歌っていく。ダンスというよりフォーメーションの変化でストーリーを表現するようなパフォーマンス。真骨頂は8分近い代表曲「シンメトリック」だろう。鏡の中の自分に語りかける少女の微熱感が演劇的、あるいはレビュー的なダイナミズムで表現されている。うさみみだけの魅力的なステージをつくっていこうというスタッフとメンバーの強い気持ちが伝わってきた。

同時にそんな彼女たちに向きあうための"自分の準備"がやや足りなかったのも感じたかな。正直、アルバムもチェックはしていたけど、聴き込むところまではいっていなかったし、ライブのスタイルも予想を超えていた。情報量が多く、単に「盛り上がった」「かわいかった」だけじゃないステージなので、一度見た程度では消化しきれなかった気がした。
さらに、オールスタンディングで、出演者の足元までクリアに見えるのはたぶん最前列の人だけだろう…という感じの会場も、初見においてはやや厳しかった。この日は新しいロリィタ風の衣装で、メンバーもかわいくドレスアップしていた。せっかくならそういうところもちゃんと見たい。内容的には着席も十分ありではないだろうか。次は予習・復習もした上で、できれば見通しのいい会場で見てみたい。約30分。

アンコールは出演者全員をステージに呼び込んでのトーク（曲はなし）。ゲストへのインタビューや各種告知など。司会は川上きららさん。メモをはさんだバインダーを抱えてしゃべってるのがかわいい。ちなみにうさみみの新衣装はメンバーの荒瀬みうさんが制作したもの。衣装をつくれるアイドル、時々いるけど素直にすごいと思う。なごやかなカーテンコールという感じだった。約15分。

ハイライトはやはり初見のうさみみ。川上きららさんのソロが歌（楽曲）中心でストレートにわかりやすいものだったので、その延長線上だろうと思ってたらかなり違ってたね。でも、それも新しい発見だったかなとも思う。この日はメンバーそれぞれを細かく見る余裕もなかった。まだ気づけてない見どころがいろいろあるのは間違いなさそうだ。

開演11時45分→終演13時45分。