2024/03/09　ニコニコ♡STAGE　上野広小路 異世界アイドルシアターニコニコ劇場（ワンマン）

「ニコステ単独公演」。小鳥遊めるさんの卒業公演の前日に組まれた、今の4人でのラスト通常ライブ。翌日はCチケ（それも整番かなり大きめ）しか押さえられてないこともあって、じっくり見ることができる最後の機会かも…と行ってみた。Bチケで狙った通りの2列目中央。柱よりも前なのでかなり近い。

メンバー4人でのステージ。セットリストは、「曖昧MONSTER NIGHT」「さよならパラソル」「憂愁クレオパトラ」「世界共通言語ネコ語計画」「リバイバルガール」「もしも君と僕がひょんなことから異世界に迷い込んで恋に落ちたら」「マスカレイドジャーニー」「コネコクラシー」「シンフーオーバー」…の全9曲。

衣装は「曖昧MONSTER NIGHT」のMVで着用していたもの。ライブで着るのはこの日がお初だったのかな。ダークなカラーのロリィタ風コスチューム。デザインも色あいもメンバーごとに全然違うのに、グループ全体として見るとものすごい統一感がある。
MCでの衣装エピソードを聞くと、オリジナルで製作したステージ衣装ではなく、小鳥遊めるさんが原宿を歩き回って全員分を買い集めたものだそう。でも、オリジナルと言われてもまったく違和感ないくらい、メンバーそれぞれの個性にぴったりで、めるめるのグループとメンバーへの深い理解と愛情が感じられるものになっていたと思った。

セトリは、もう明日はやらない、つまりこの4人では最後になる曲も含んだもの。MCでそのことを告げた小鳥遊めるさんを、たまたま正面にきてくれた「リバイバルガール」の時に見ると、心なしか目をうるませている。まだ泣くところじゃないと一所懸命に笑顔をつくっているけど…。たぶん、今は明日のラストステージまで最高の姿をファンに見せたいといちばん気が張っている時なのだと思った。そんなめるめるの気持ちのこもった表情はほんとうに美しかった。そして、最後の曲まで涙をこぼすことはなく、しっかり歌い切ってくれた。
この日の締めはチャイナ風味ナンバー2連発。以前「恋熱サステナブル」と「罪深きSummer」という同テイスト曲を続けてやってくれた時があったけど、それを思い出す遊び心あるセトリ。9曲もやってくれたのに体感はほんとうにあっという間だった。

■前半は「メンバーセンター曲」を続けて。ただ、正式センター曲がないみなみゆきさんのフィーチュアリング曲だけなし。時期的には違うけど「恋熱…」をそれにしてもよかったかもしれない。そんな感じで組んだセトリもかつてあったしね。
■MCではメンバーの衣装について、プロデュースしためるめるからワンポイント解説。みなみゆきさん→あえてメンバーカラーを入れずに全身黒で。大人っぽい肩出しの衣装に。宇津木りおさん→赤/黒が似合うと思って選んだ。お母さんがつくってくれた髪飾りとのバランスもいい。雷神サンダーレイガーさん→チャイナドレスっぽいのを着てほしかった。レザー素材のスカート＆グリーンのパニエもセットで用意してみた。
■自分の衣装については触れてなかったけどこれも聞きたかったね。めっちゃかわいかった。
■全9曲、約38分。

短い時間ではあったが、小鳥遊めるさんを含む今のニコステを目に焼きつけるというこの日の当初の目的は果たすことができた。卒業公演はどんな席（立ち位置？）になるかわからないが、前日にしっかり見届けられたので、当日は雰囲気を感じるところに重点を置いて参加してみたいと思っている。

開演16時30分→終演17時08分。

2024/03/02　城崎桃華　五反田 GOTANDA G7（ワンマン）

「城崎桃華スペシャルソロライブ 〜この胸に、エール〜」。前年8月にルーチェを卒業したももたん初のソロライブ。チケットは一般初日に購入。その後、やはり元ルーチェの小泉かのんさんのゲスト出演も発表された。入場順は真ん中くらい。どこが見やすそうかな…と迷っているうちにスペースはどんどん埋まっていき、結局上手側後方に。ステージ近くとはいかなかったけど、まあまあ見やすかったかな。

バックトラックを使った1人でのステージ（途中ゲストあり）。セットリストは、「Sweetest Dreamer」「Baby Sweet Berry Love」「スーパーマジカルーチェミラクル☆トゥルーパーマジカルーチェミラージュ」「L♡ve Scream」「冬、しよ？♡」「Snow halation」「結局…I Love You」「輪廻のスーパーノヴァ*」「おもいでしりとり*」「3回君の名前を呪文のように唱えたら…*」「ヒットチャートで好きにして」「16歳のアガペー」「bloom」…の全13曲。（*印＝ゲストコラボ曲/公式ツイート参照）

約半年ぶりで見た城崎桃華さんのライブ。彼女がステージに飛び出してきた瞬間、時が巻き戻ったような気がした。見ているだけで楽しい気持ちにさせてくれるあの笑顔！ そしてグループの時とはまた違う魅力的な空間をつくり出すしなやかなパフォーマンス！ やっぱりももたんのライブは最高だよ…と心の中で思わずつぶやいている。
もちろんブランクがあったわけだから100％ではなかったはず。MCでは「久しぶりのライブで朝からすごく緊張したし、体力がなくなったなって感じてます」とのこと。実際に序盤の「スーパーマジカル…」や「ラブスク」あたりで、早くも息切れしてるような感じもあった。でも、そこはこれまでのキャリアでカバー。中盤になるといつの間にか立ち直って、ファンをぐいぐい引っ張っていくようなエネルギーさえ感じさせてくれる。ゲストの小泉かのんさんを迎えてさらにテンションが上がった勢いでラストまで突っ走った。久々のライブを1人で13曲歌い切る。それもソロとしての初ワンマンとは思えないほどの楽しさいっぱいのクオリティーで！ これは並大抵のことではない。ももたんのアイドルとしての魅力、実力をあらためて感じることができたステージだった。

でも…この日が「アイドルとして最後のライブ」になることも事前にアナウンスされていた。セットリストには、自身が所属したルーチェやちゅーどりをはじめとするアイドルの楽曲がたくさん入っていたけれど、それはももたんがアイドル活動に別れを告げるためのものだということをファンもみんなわかっていた。終演後の特典会もこの日が最後。事務所もすでに移籍していて、アクアルナ・エンターテインメント（AJ）の関わる最後の仕事でもあった。
それでも「こうしてステージに立つと、やっぱりライブっていいなと思えます」という彼女の言葉に力を得たファンは、懸命にコールを送り、クラップし、ペンライトを振っていた。それは最近あまり見ないほどの熱いフロアだった。ここでこれ以上ないほどライブを盛り上げたら、ひょっとしてももたんが翻意してくれるのではないか…という、おそらく1％もないわずかな可能性に賭けているかのようだった。自分も含めたファンのそんな姿は、まるで「夢に近づくために海外で働くことに決めたの」と恋人に告げられたドラマの登場人物のようだった。

■衣装は赤/白のミニドレス。ちょっとクリスマスっぽいイメージかな。頭には白いイヌミミのアクセサリー。ビジュアルもこれでもかというくらいアイドルしてたね。
■セトリでは、Chu☆Oh！Dollyのナンバーを3曲入れてたのがポイントだったかも。ルーチェ在籍時は、意識的にちゅーどり時代のことは封印していたと語ってたももたん。でも、今はもうその必要がなくなり、どちらも同じくらい大切な経験だったと振り返れるようになったのだろう。
■そのうちの1曲、「結局…I Love You」はちゅーどり時代を見てないファンとしてははじめて聴いたナンバー。でも、アイドル歌謡という昔の言葉がぴったりのめっちゃいい曲だね。ハロプロとかにもありそう。「もう二度と歌うことはないと思っていた曲…」と紹介していたのでこれが歌い納めのつもりなのかもしれない。でも、最後に良いものを聴かせてもらうことができた。

■ゲストの小泉かのんさんは「輪廻のスーパーノヴァ」から参加。紹介なしでイントロと同時に出てくる。続く「おもいでしりとり」「3回君の名前を呪文のように唱えたら…」は、2022年のももたん生誕でもルーチェでカバーしている。その時の選曲理由などもあらためて説明してくれた。ももたんにとっては特別に思い入れのある2曲とのこと。
■トークでは、最近かののんがももたんの家に入り浸っているという話など。週3〜4回会うこともあるというからかなりの親密度。三戸りりかさんとの関係は知っていたがももたんとははじめて知った。
■かののんが着ていたのは、ももたんのちゅーどり時代の水色の衣装。そんなわけで、お客さんも「赤（ルーチェでのももたん）」「水色（ちゅーどりでのももたん）」「緑（ルーチェでのかののん）」と3色のペンライトを切り替えながら振っていた。

■MCから印象に残ったことをメモ。「たまたまだけど10年前の3月1日にちゅーどりでデビュー。なのでまさに今日から芸能生活10年目に突入です」「このソロライブは、ミス・アキバのオーディションで優勝したら何がしたい？ときかれて、とっさに『ソロコンサートをやりたい』と言ってしまったのがきっかけ。おかげさまで優勝して本当にやることに」「2024年は声優として活動していくための土台づくりの1年になると思う。オーディションを受けたり勉強したりが中心になるので、みんなに会える機会はほとんどないかも。でも、今の私の夢はキャラクター（CV）としてステージに立つこと。そこでまた会えるように頑張るので、みんなも元気に待っていてほしい」。
■最後の挨拶の時には思わず泣いてしまったももたん。でも大崩れはしないでしっかり締めてくれた。その強い気持ちがあれば夢に向かって着実に進んでいけるはず。ファンも大きな声援と拍手でももたんの旅立ちにエールを送ったのだった。
■記念撮影ではかののんがカメラマンをつとめる。終演後、アンコールの声に応えてももたんが再度ステージに。時間の関係でカーテンコールだけだったけど、出てくれたのはやっぱり本当に最後だったからかな。ももたんの優しさが感じられたフィナーレだった。
■全13曲、約1時間18分。

ライブアイドルから声優へ。どちらも表に出る仕事ではあるが、アニメも好きで兼任ファンやってますという人以外はなかなかついていきにくいものだろうと思う。その意味でこの日はももたんの「アイドル卒業ライブ」でもあり、同時にオタクの「ライブアイドルももたん卒業ライブ」でもあった。最後まで最高のステージを見せてくれたことを忘れない。

開演19時30分→終演20時48分。

2024/03/02　月乃りりか、ニコニコ♡SWEET、SAI²Rium、1/2Diary　渋谷 SHIBUYA VIDENT

「月乃りりか生誕祭」。元ニコスイの月乃りりかさんのバースデーライブ。お目当てはそのニコスイの一日限定復活。しかもフルメンバーがそろう…ということなので、これは見逃せないなと。入場してみると場内は超満員で大盛況！ どうしても見たいニコスイだけは下手側中段あたりで。見通しもまずまずだったね。それ以降は後方に下がってお客さんの間から見ていた感じ。

○「ニコニコ♡SWEET」　トップバッターでいきなりニコスイ！ ニコスイの再結成自体は、1年前の青山ゆのんさんのニコステ卒業公演でも見ている。ただその時に集まったのは5人。フルメンバーではなかったし、歌ったのも1曲だけだった。その意味では全員そろって、持ち時間も20分用意されていたこの日のステージはとても期待の高まるものだった。
オーバーチュアとともに登場したのは、月乃りりかさん、青山ゆのんさん、小鳥遊めるさん、奏怜花さん、黒羽うのさん、そして一ノ瀬さぎりさん（兎月紗霧から改名）。6人でのステージ。衣装は懐かしいメンバーカラーのチェック柄。セットリストは、「Choo Choo Party」「ポップンキャンディ」「不器用チョコレイト」「異世界ケーキ大戦」…の全4曲。
ニコスイのオリジナルメンバーが集まるのは約4年ぶりだそう。その後、新しいグループや再結成で見てたりはするものの、やっぱりこうして全員そろうと感慨はある。MCの仕切りは青山ゆのんさん、煽りは小鳥遊めるさん…と当時の役割もそのまま。メンバーも楽しそう。にぎやかな「Choo Choo Party」ではじまり、そこからニコスイならではのお菓子ソング3連発。普通に考えればこの日の主役・月乃りりかさんが決めたセトリだろう。どの曲も楽しかったし、もっと聴きたかった。
個人的なハイライトはラストの「異世界ケーキ大戦」。ニコステでもよく聴いてるけど、なぜか今でも頭の中ではさぎりんのボーカル入りのニコスイバージョンが再生される曲。すごく印象的な彼女の声と曲調がぴったりシンクロしているというか。それを久々に生で聴けたのだから、もうこれだけでチケット代のもとがとれたと思ったくらい。さぎりん自体、ニコスイ卒業後は見る機会がなく、ちょっぴり大人っぽくなった姿を見ることができたのもうれしかった（でもまだ10代のはず。加入時がめっちゃ若かったからね）。ほんとうにスペシャル感のある時間はあっという間だった。約17分。

○「うのりり」　ニコスイの延長といった感じで、そのままステージに残った月乃りりかさんと黒羽うのさん。この2人、ニコスイ加入前にも同じグループだったという関係性。ニコスイ時代の生誕でもデュエットしたのを聴いている。この日も「うのりり」で1曲歌ってくれた（「またね」）。長いつきあいだけに呼吸も振り付けもぴったり。約4分。

○「SAI²Rium」　読み方は「サイサイリウム」。予備知識なしでの初見。メンバー7人でのステージ（1人休演）。月乃りりかさんが最後に所属していた「1/2Diary」の姉妹グループだったことはあとで知った。衣装が全員りりかさんの生誕Tシャツというところからも近い関係ということがわかる。アイドルらしい勢いと楽しさのある楽曲。フロア後方からだったのでステージはあまり見えなかったけど、ファンの盛り上がりはなかなかだった。全4曲、約20分。

○「1/2Diary」　「ニブンノイチダイアリー」。こちらも予備知識なしでの初見。半年間の期間限定ユニットで、すでに1月で解散している。この日はニコスイ同様、一日限定の再結成だった。月乃りりかさんをはじめメンバー5人でのステージ。こちらも衣装は全員生誕Tシャツ。グループのテーマ曲みたいなナンバーも含めて3曲。りりかさんがお色直しのためにステージから下がった後は、残ったメンバーでけっこう長めのトーク。ここでどんなグループだったのか雰囲気がつかめた感じ。りりかさんはみんなの妹的な存在としてかわいがられてたみたい。全3曲、約25分。

○「月乃りりか（ソロ＆コラボ）」　生誕衣装に着替えて再登場。白いファーでふちどられた光沢のある水色のドレス。髪飾りとかも凝っててプリンセス感あったね。スタイルもいいし、めっちゃ似合ってた。最初はソロで「Melty Light」「僕のヒロイン」、続いて1/2Diaryのメンバーとのコラボ（デュエットや4人編成など）で「ころころガール」「初恋サイダー」「DollyKiss」「愛と狂気とカタルシス」「独占オンステージ」…の全7曲。
最初の「Melty Light」はニコスイ時代のオリジナルソロ曲。その他はすべてカバー。それぞれ思い入れのある曲を選んだそうで、すごく楽しそうに歌っていたのが印象的。
ソロ曲終わりでりりかさんからファンへのメッセージ。手紙にまとめたものを読んでくれた。14歳からアイドル活動をはじめて8年。その間に在籍した6グループはすべて解散している。だから辛い時も多かったはず。でも、今ようやくアイドルでいる自分が好きだと思えるようになったそう。現在はフリーだけど、この手紙の感じからいうと、また新しいスタートを切る日がそう遠くないうちにくるのかなと思わせてくれた。ニコスイの時はまだ高校生だったりりかさん。でも今は22歳となって、アイドルらしいかわいさと女性らしい美しさの両方をそなえた魅力的な存在になっている。彼女の夢が実現する日がきてほしいなと素直に思った。
手紙を読み終わったところで、バースデーセレモニー。1/2Diaryのメンバーからケーキ、花束、アルバムなどが贈られる。水色が好きということでアイテムも全部水色。記念撮影もこのタイミングで。約43分。

○「1/2Diary」　コラボから再び5人の1/2Diaryにもどってラスト1曲。たぶんオリジナルかな。最後はステージのメンバーもフロアのファンも名残惜しそうだった。でも、1月に解散したばかりで、わりとすぐの再結成。どちらにとってもうれしい時間だったと思う。約7分。

決して大きい会場ではないとはいえ、現在どのグループにも属してないアイドルの生誕に超満員のお客さんが集まるのはけっこうすごいこと。そして、今のりりかさんには一度見た人を確実に惹きつける十分な魅力があると思う。ニコスイ目当てではあったが、通しで見てよかったと思えたイベントだった。

開演11時30分→終演13時30分。