2024/11/15　文坂なの、可愛いって言わないと呪う、4/7（ナナブンノヨン）、DEAR KISS、アップアップガールズ（2）　原宿 RUIDO

「Great Hunting Night VOL.95」。グレハンナイトとしてはアイドルグループ多めの回。お目当ては唯一ソロだった文坂なのさん。金曜夜でフロアはほどよい入り。トップバッターの文坂さんの時はセンター3列目付近、それ以降は両サイドの比較的見やすそうな場所で。後半になるほどお客さんも増えてきたけど、ステージが高めだったのもあって見やすかった。

○「文坂なの」　1人でのステージ。セットリストは、「愛わずらい」「新都市遊泳シルエット」「好印象な恋しよう」「AYASAKA」「真夏のリュミエール」「ため息さえも」…の全6曲。
ライブを見るのは約1カ月ぶり。この間に新作EPのリリースにともなうライブ、イベントなどが何本かあったが、どれもタイミングがあわず行けていなかった。インターバルがそこまであいたわけではないものの、やっぱりちょっと久しぶりの感覚はあったね。それだけに、新曲披露のような大きなトピックはない普通のステージでも、より新鮮に集中して聴けたと思う。全曲が代表曲のような安定したパフォーマンス。でも、後半の「AYASAKA」「真夏の…」と続く流れは、実際にはリリース直後の最新ナンバーでもある。そんな新旧のバランスもよかったし、テンション高めの中盤から、チルで大人っぽさを意識させる終盤へ…という展開にも隙がなかった。あらためて良さがしみたわ〜。ラストの「ため息さえも」では、歌詞にあわせてちゃんとシャッターチャンスをくれる。前列のお客さんはカメラ必須だろう。衣装は赤い花のプリントワンピース。ビジュアルも完璧。約27分。

○「可愛いって言わないと呪う」　予備知識なしでの初見。メンバー6人でのステージ。「呪う」とかいうから「病みかわ系？」などと勝手に想像してたのだが、実際に見てみるとイメージは真逆だった。勢いのある楽曲/サウンド＋パワフルなパフォーマンス。衣装も原色でデコレーション満載。過剰と思えるほどにかわいいをアピールしてくる。とにかく全体的にハイカロリー！ そしてポジティブで元気！ MCでは年明けに渋谷O-EASTでワンマンライブ開催という告知など。たしかに大きいステージで映えそうだ。ファンの人数も多かった。全5曲、約24分。

○「4/7（ナナブンノヨン）」　彼女のサーブ＆レシーブ（カノサレ）と963（くるみ）の合体ユニット。活動自体は知っていたがライブは初見。メンバー4人でのステージ。セットリストは、「春風プリズム」「メカメカ」「ロマンティックハイウェイ」「POPCORN」「LOVE＆GIRLS」…の全5曲。（ファンSNS参照）
セトリをわざわざ書いてみたのは、やはりどの曲もとてもよかったから。クラブミュージック、ユーロビート、シティポップ…など、いろいろなタイプのダンスミュージックがベースにあって、次々に変化するリズムのおもしろさと、アイドルらしい楽しさ、かわいさが高いレベルで融合している。聴きごたえあったわ〜。
グレハンナイト初登場ということで詳しめの自己紹介も。初心者にはありがたい。「4/7」というグループ名は九州7県のうち4県の出身者で構成されているから。また、カノサレが正式名称を「彼女のサーブ＆レシーブ」に戻したこともはじめて知る（略称としてのカノサレは継続）。この日から着用の新衣装は白ジャージ＆黒ミニスカ。スポーティかつ自然体で彼女たちらしい魅力がよく出ていた。約25分。

○「DEAR KISS」　ライブを見るのは約2カ月ぶりで4回目。メンバー5人でのステージ。現体制ファイナルを一週間後に控え、この日が最後の対バン出演でもあった。前回ライブの時にも「これが最後かな」という思いはあったのだが、たまたまでももう一度見ることができたのはラッキーだった。ラストスパートということでファンも熱かったね。
いちばん盛り上がってたのは後半に入ったところでの「ずっきゅんらぶ」！ 彼女たちのオリジナルの中ではやや異質なナンバーかもしれないが、昭和歌謡的な耳に残るマイナーメロディーと和風グルーヴで思わず身体が動いてしまう感じ。確かにこれは楽しい。ステージのメンバーとフロアのオタクが一緒に踊ってるところも、残り少ない時間のことを考えると切なくいい光景だなと思えた。そしてずっと見てしまったのはやはり四島早紀さん、ののこさん。ラストステージまで元気に完走してほしい。全5曲、約26分。

○「アップアップガールズ（2）」　アップアップガールズ（仮）の二期生ユニット。さらに最年少メンバーの佐々木ほのかさんはグラビアでも活躍中…というくらいの予備知識でのライブ初見。メンバー4人でのステージ（1人休演）。
勢いのある楽しいロック/ポップナンバーで押してくる。最初から最後までアゲアゲ！ 本家のアプガ（ライブ未見）もステージがとにかくパワフルとのことなので、きっちり引き継いでいるのだろう。メンバーはけっこう若そう。そのメンバーから「跳んで！」「声出して！」と指示がばんばん出るのでファンも体力がないときつい。見たところ最前のお客さんも若手中心だったね。唯一知っていた佐々木ほのかさんは赤の衣装ですぐわかった。でも、彼女だけが突出してる印象ではなく全員がパワフルだ。自己紹介でのグループ名は愛称の「にきちゃん」。正式名は必要ないくらい浸透しているっぽい。全6曲、約26分。

原宿RUIDOに入ったのは約17年ぶり。2007年にいったん閉店、2022年に再オープンしている。内装も一新。以前とはステージの場所が変わり、やや高くなったようだ。見やすいのはいいね。照明はLEDでけっこうギラついてる印象。歴史のあるライブハウスを再訪できたのもこの日の収穫だった。

開演19時→終演21時19分。

2024/11/07　小鳥遊める、AKUMATICA、RE:MIN　新高円寺 Loft X

対バンイベント「NAMARA MAZARU」。お目当ては小鳥遊めるさん。ニコグル以外ので対バンライブも見たいな…ということで。本来は6組出演のイベント。ただ、直前に4組目がキャンセルとなり、3番手のめるめるの後が約30分の空白になってしまった（こういう時、基本繰り上げはないみたい）。そんなわけで前半3組だけを見てこの日は引き上げることに。ほぼフロア後方からだがステージは近い。

○「RE:MIN」　「リマイン」。予備知識なしでの初見。メンバー3人でのステージ。黒でそろえたコスチューム＆骨太なロックサウンドの楽曲。ボーカルもパワフルでよかったし、「ファイ！ファイ！」と煽っていくステージングもロック系アイドルらしいもの。第一印象はよかった。ただ、この時間帯はまだお客さんも少なく、ステージ前に誰もいない状態でメンバーもやりにくそう。せっかくコールのカンペを出すようなファンもいるのに、両サイドの壁際に貼りついていて目立たない。新規のお客さんにセンターを譲ったのかもしれないが、誰も行かない日はファンが前に出た方がいいような…。全4曲、約20分。

○「AKUMATICA」　「アクマティカ」。予備知識なしでの初見。メンバー3人でのステージ。こちらも黒を基調としたビジュアルのロック系アイドル。ポップでメロディアスな楽曲から、中盤はややテンポを落としたマイナーでエモいナンバー、そして終盤のアッパー曲へとつないでいく。いい流れのステージだったと思ったが、それを受け止めるフロアのお客さんが少なかったのはちょい惜しかった。ちなみに楽曲にもパフォーマンスにも悪魔的な要素はそこまで強くない印象。全5曲、約24分。

○「小鳥遊める」　1人でのステージ。セットリストは、「Super Driver」「天下一恋愛道♡」「最悪最低♡めろめろりん」「Rising Hope」「メタめるフォーゼ☆」「メタめるフォーゼ☆（2回目）」「メタめるフォーゼ☆（3回目）」…の全7曲。
衣装は9月のワンマンでお披露目したブラックナース。同じLoftXということと、黒系ビジュアルが多そうなロックアイドルイベントを意識したのかな。ただ、ワンマンの時とは違って頭には被り物なし。黒髪つやつやで清純度アップだったね〜。この時間帯になると遅れて駆けつけためるめるファンがフロア中央からステージ前にまで進出。いい感じの密度になってきた。
セトリはオリジナル中心にカバーも。ロック系ナンバー多めだが、その中でキラッと異彩を放っていたのが「天下一恋愛道♡」だろう。1人しかいないステージなのにグループとまったく遜色ないめるめるの存在感、そしてますます力強さを増した歌声！ ファンの盛り上げもあったけど、他流試合でめきめき腕をあげているめるめるの成長が感じられたステージだった。
きわめつけはラストの「メタめる」3連発!!　前日のライブで「曖昧MONSTER NIGHT」3連発をかましたことはSNSで知っていたし、めるめるといえば伝説の「おもち3連発」もある。狙ってやったのだろうと思っていたが、そうではなかったようだ。この日は持ち時間20分と思い込んでいて、それ用のセトリしか用意してなかったのだそう。余った5分をどうするか…で苦肉の策がこの「メタめる」3連発になったのだった。でも、意表を突く大胆な展開で聴きながら思わずニヤリ。ファンも広いスペースを生かして次々とオタ芸？を繰り出して対抗する。普段のニコ劇などではなかなか見られないステージとフロアのコラボレーションを堪能できた。約25分。

ロック系アイドルと同じステージで堂々と渡りあうめるめるを確認できた対バン。機会があれば違うタイプの対バン（かわいい系とか電波系とか）も見てみたいな。しかしこの日の体感では、イベント来場者の半分以上がめるめるファンだったのではないか。もしめるめるが出てなかったらどうなったのだろうか。

開演18時50分→小鳥遊める終演20時05分。

2024/11/04　うさぎのみみっく!!　渋谷 CYCLONE（ワンマン）

「『うさみみアワー』Vol.7.5番外編　アルバム発売延期ごめんねフリーライブ 〜衣装チェンジもあるよ！〜」。11月に予定されていた2ndアルバムのリリースが12月に延期となり、そのレコ発ワンマンの代替公演として開催された無料ライブ。いくら"お詫び"とはいえ、ドリンク代だけでうさみみのワンマンが見られてしまうなんて太っ腹すぎる！ 初日に予約して楽しみに待っていた。

この日は最近のアイドルライブには珍しく20分以上遅れての開場となった。入場後わかったのだが、新山ひなさんが急な体調不良で休演となり、調整に時間がかかったためのようだ。ライブ自体は残りのメンバー3人でやるとのことで一安心。定刻から約8分遅れでの開演となる。オールスタンディングで下手端4列目付近。見やすい位置がとれてよかった。

メンバー3人でのステージ（新山ひなさん休演）。セットリストは、「ムーンライトストリート」「透明バルーン」「しずくとカーテン」「めざめてモンスター」「待チ受ケRabbit Girl」（衣装チェンジ/ラジオ�@）「PandeMimic!!」「ミラクルO'Clock」「シンメトリック」「七色のディスティニー」（衣装チェンジ/ラジオ�A）「アンジュのジュネーズ」「リキュール・スウィーツ・カフェ」「しあわせはハンドメイド」「イエローバードワンダーランド」…の全13曲。

うさみみのライブを見るのは11回目。これまですべて対バンだったのでワンマン自体がはじめて。しかも事前に既存曲の「全曲披露」がアナウンスされている。未体験だった「1stアルバムのナンバーを全部まとめて聴く」という夢も一気にかなうことになった。
この日のライブは「ラジオ番組」形式。事前に録音されたメンバーのおしゃべりによってステージが進行していく。基本MCなしといううさみみライブのスタイルを守りつつ、90分前後のワンマンにメリハリをつけるとてもいいアイデアだったね。途中で2回あった衣装チェンジの時間も、メンバーがパーソナリティーとなってお気に入りの音楽を紹介してくれる。その間、ステージは無人なわけだが、耳でちゃんと楽しませてくれたので長く待たされている感覚はなし。終演後の生MCでは、「（急に決まったので）準備の時間がなくて大変だった〜」的な話もあったけど、そうは思えないほどしっかりした、完成度の高い内容になっていたと思う。もちろん、4人バージョンで見られれば最高だったけど…それはまたの機会に。

■オープニングからの3曲は1stアルバムの冒頭からの流れそのまま。「ひょっとしてアルバムを曲順も含めてそのまま再現？」と思わせて、4曲目からは変えてくる。考え抜かれたアルバムの曲の並びを生かしながらも変化をつけるという絶妙な匙加減がいいね。どの曲ももう聴きなれてはいるけど、あらためて名曲ぞろいであることを実感させられる。
■オケはいわゆる"かぶせ"用のバージョンだろうか。新山さんのソロパートでは、ステージ上の誰も歌ってないのに歌声だけが流れる感じになる。フォーメーションも4人用のまま。でも、呼吸ぴったりのメンバーたちが立ち位置などをうまく微調整して、穴があいてる印象はほとんどなかった。どちらも緊急事態をいい感じにリカバーしていたと思う。
■セトリでの注目は、やはり「シンメトリック」。「メンバーが4人以上でないとできない」とされ、代表曲にもかかわらず、長らく封印されていた時期もある曲である。はたして1人足りない状況でどうなるのか…。結論からいえば超レアな3人バージョンの「シンメトリック」を見ることができたね！ 3人でも楽曲のパワーは十分すぎるほど伝わってきたし、なんなら2人とかでもありでは？…と感じるほどだったけど、そこはこだわりというものだろう。今後あるかどうかわからないステージを見ることができてラッキーだった。
■「シンメトリック」からの「七色のディスティニー」…も好きな流れ。白ペンライトが幻想的。

■衣装はなんと3パターン。これもワンマンじゃないとまず見られないレア演出だろう。1〜5曲目はピンク。6〜9曲目はメンバーカラー。10〜12曲目は白。どれもうさみみらしいビジュアルで超キュートだったわ〜。
■衣装チェンジの間はラジオ番組風の音声で。メンバーがそれぞれの推薦曲をかけていく。最初は、井出ちよのさん＆新山ひなさん。井出さんは「二人乗りよりやばいこと」（3776）。2月の3776ライブでも聴いたことある曲だったね。3776としても新しいタイプの楽曲ということでしっかりPRしていた。新山さんは「アメリカンチェリー」（Kiwano）。うさみみのアコースティックライブにゲスト出演してくれたアーチスト、Kiwanoさんのいちばん好きな曲…とのこと。
■後半は、川上きららさん＆荒瀬みうさん。川上さんは「9％」（えくすくらめーしょん）。少し前までサポートメンバーだったグループの曲。ちなみに後任で正規メンバーになった葉瑠うなさんは元erewhon。うさみみとの縁がさらに深まった！ ラストの荒瀬さんは「めりぃめりぃろんり〜」「ももたん♡ふぁんく」（桃寝ちのい）。荒瀬さんがコスチュームデザインを担当したこともあるバーチャルシンガーのナンバー。1人だけ2曲なのは衣装チェンジに必要な時間から逆算して…とのこと。

■「全曲」には「We are うさぎのみみっく!!」のオーバーチュアもしっかり含まれてたね。オープニングではなく1回目の衣装チェンジ後の再登場でやってくれた。勢いつく〜。
■ラストナンバーは「イエローバードワンダーランド」。初期曲…になるのかな？ ライブで聴くのははじめて。メンバーが「新曲やれたね」と言っていたのは、現体制初披露という意味だったのだろう。ビッグバンドサウンドとエレキギターが絡みあう感じのダイナミックなナンバー。「めざめてモンスター」などとともに2ndアルバムに収録されるとしたら一足先に聴けたことに。リリースがめっちゃ楽しみ！
■終演後の生MCはリラックスした雰囲気。全曲披露ワンマン、それもイレギュラーな3人でのステージを無事に終えたメンバーたちのほっとした気持ちが伝わってきた。告知では、延期になった2ndアルバムが12/17にリリースされることも大発表。レコ発ライブもたぶんあるはずだ。
■全13曲、約1時間39分。（アンコールなし）

ラスト1曲を除けば、おなじみのナンバーばかりなので個別の感想などは特に書いてないけど、楽曲もパフォーマンスもほんとうに聴きごたえ＆見ごたえあったね。リリースが延期されてなかったら、このライブは見られなかったのかと思うと、怪我の功名というか、結果オーライだよねという気にもなってくる。次回はぜひフルメンバーで！

開演11時38分→終演13時17分。